「いかにも今泉監督っぽい作品」街の上で 零式五十二型さんの映画レビュー(感想・評価)
いかにも今泉監督っぽい作品
会話がナチュラル。
今泉作品はこれに尽きる。
セリフの書いてる台本があるのだろうか?
大筋があって役者に任せているのか。
とにかく、セリフというより日常会話ように進むシーンのオンパレードでこれがすーっと入ってくる。
事件が起きてそこから展開という激しいものはなく、淡々と進んでいく。
ここが好き嫌いの分かれ目になるだろう。
私はこれが見たくて今泉監督作品を見ている。
起用された若手俳優たち。
目のつげところがいい。
まだインパクトは弱めでも、意志を感じるキャスティング。
この世代の若者たちじっと見るにはちょうどいい映画。
おじさんは勉強になります。
会話のあちこちに、真剣さがあるのかないのか、どこかで予防線を張っているのか。
はたまた激情に駆られた時の真剣度合いは、実に人間的で真っ直ぐ。
おじさん、おばさん世代になると打算があるが彼らにはその時その時を必死に生きている。
下北沢という若者の住みやすい街で起こった日常映画。
良かった。
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