「おもいやり」mellow 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
おもいやり
2020年。監督:脚本:今泉力哉。
暖かくて寛げてクスッと笑える。
この映画、
「好きです」・・・と、告る。
「ありがとう・・・うーん、ごめんなさい」・・・と、答える。
そんなシーンが、4回あります。
そして手紙での告白が1回・・・こちら返事は・・・持ち越し?
どの恋も、淡いプラトニックラブ。
ラブというより憧れに近いかも。
とても素敵な映画でした。
主人公の夏目(田中圭)は住宅街にある花屋「mellow」の店主です。
クチコミで遠くからもお客の来るのは、店主の夏目の応対が本当にきめ細やかで、
至れり尽くせり・・・だから。
お花屋さんの夏目。
ラーメン屋の若き女店主の木帆(岡崎紗絵)
中3のバスケ部の宏美(志田彩良)
この3人を中心にして「mellow」で交差する人々の群像劇。
夏目は毎日のように宏美のラーメン店に通っています。
宏美の亡くなった父親の仏壇の花を、毎週届けています。
夏目は、
ラーメン店で別れ話をするカップルの話を聞いて、もらい泣きする程心が優しい。
宏美の告白される相手は2人とも後輩の女子なんですよ。
そして宏美がずっと好きで、告る相手は??
それはご覧くださいね。
何気ないエピソードの積み重ねなのに、どのエピソードも会話も今泉マジックにかかると、
ホロっとしたり、「あるある、そんな瞬間!!」
作り物ではない手触りとリアリティなの。
今泉力哉監督のオリジナル脚本の完成度の高いこと。
こんな瞬間、よくぞ、このニュアンス伝わるなぁ・・・と、
さすが恋愛の名手と呼ばれる所以です。
しみじみと気持ちいい映画。
微笑んで、幸せになりたい時に・・・。
今晩は。
いやあ、レビューに書いていたとは・・。お恥ずかしい。
私は、家人の誕生日と、結婚記念日には欠かさず花束と、プレゼントを贈っています。
フラワーショップの方も、年に2回だけ来る客ですが、顔を覚えてくれていて・・。
お話ししながら、花を選ぶ時間が好きなんですよね。お任せではなく、色々教えて貰いながら、どういったアレンジメントが良いかなあと考える時間は短き時間ですが至福です。
で、出来上がった花束を貰いに行った時の多幸感。細やかな喜びの時間です。勿論、家人に普段のお礼と共に手渡す時も・・。では。
今晩は!
『愛がなんだ』へのコメントありがとうございます。
どちらの作品も会話の場面が印象的でした。ホロっとさせられたり、リアルな空気感や間に“わかるなぁ~”となったり。どちらも同じ監督だったのですね!特別な何かが起こるわけではないのに、最後までほんわかと惹き込まれる心地良い映画でした。