「陪審員制度に真摯に向き合った作品」8番目の男 おおつさんの映画レビュー(感想・評価)
陪審員制度に真摯に向き合った作品
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実際に行われた陪審員裁判をもとにした映画。
日韓の司法に対する考え方の違いかもしれないが、共感しづらい部分もありました。
まず、法律のプロである裁判長が有罪の判決を陪審員の意見によりその場で無罪にするというのはフィクションかもしれないが、果たしてそれでいいのかという違和感が残りました。
また、陪審員裁判では無罪の率が通常の裁判の3倍であると素晴らしいこととして語られていたが、劇中でもムン・ソリがいっているとおり、心理的に有罪にはしづらいものだと思います。冤罪はもちろんあってはならないが、本当は有罪の人も含まれているのではないかとも思ってしまいました。
一方で、深夜に陪審員が現場検証をしたいと申し出たら、消防車まできて協力してくれるというのは、しっかりと民主主義が守られているんだなと感じました。あと本筋とは関係ないですが、陪審員裁判へのマスコミの注目度がすごい。それだけ人々の関心が高いということだと思うが韓国の人は意識が高いな感じました。
色々書きましたが映画としては、法廷ドラマでありながらも、被告人が本当に殺したのかというミステリー要素もあり楽しめました。あとムン・ソリの演技がよく、映画をよりよいものにしていると思いました。
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