「【男に翻弄される女達、女達に翻弄される男の可笑しみ溢れる物語。女優、小池栄子の凄みを再確認した作品でもある。】」グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【男に翻弄される女達、女達に翻弄される男の可笑しみ溢れる物語。女優、小池栄子の凄みを再確認した作品でもある。】
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最近、昭和レトロスペクティブ感溢れる邦画コメディの秀作、佳作が良くスクリーンにかかり、嬉しい限りである。
今作も、その流れを汲んでいる。
太宰の遺作をケラが舞台化したことは知っていたが、こう来たか!というのが正直な感想。良い。
田島の情けない姿、彼を取り巻く美しき女性達。皆が田島に振り回されたと言うが、何だか嬉しそうである。
田島を演じた大泉洋は安定したコミカル演者振りで良い。
圧巻はキヌ子を演じた小池栄子である。闇市で稼ぐ大食い女からのあの変身振り、あのダミ声・・・。
いやはや、濱田岳の金歯の輝きも色褪せる凄さである・・・。
そして、終盤の健気な姿。
田島を偲ぶ会で、他の女達があっけらかんと"過去の人"を語る姿に対し、途中で言葉に詰まるシーンや、あの可笑しくも、涙するシーン等流石である。
〈大切な人は意外と側にいるという王道パターンだが、それが良い。巨匠、成島監督、コメディ路線もいけるではないか。〉
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