「まいあみ刑事リターンズでフォーエバー」バッドボーイズ フォー・ライフ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
まいあみ刑事リターンズでフォーエバー
マイアミ警察の“あぶない刑事”コンビ、マーカスとマイクが17年振りにリターンズ!
まさか17年も経って新作が作られるとは…。
でも、ちゃんとお馴染みの2人によるリターンズなのが嬉しい。
開幕早々、マイクのイカした車でマイアミの街中を爆走!
また事件か?
やっぱり“まだまだ”変わってねぇぜ!
向かった先は、びょ、病院…?
マーカスの娘が出産。何と、マーカスはジイジに!
やっぱり17年も経てば変わるよ…。
ちなみに、赤ちゃんのパパは『2』でマーカスとマイクに散々いじめられたリジー。皆、覚えてるかなぁ~? あの後交際続けていたんだ…と、笑ってしまった。
変わらぬはマイク、変わったのはマーカス。
マイクはイカした車やビシッとキメたスーツ。今も独身生活を謳歌するプレイボーイ。
マーカスは孫が産まれた事でより家族の存在を思う。さすがに歳を重ね、銃を撃つ時老眼が…。
マーティン・ローレンス&ウィル・スミス、2人の息の合った丁々発止のやり取り、掛け合いは変わらない。
若さ故の過激な“口擊”ではなく、ベテラン漫才コンビのような円熟さを感じた。
歳を重ねたとは言え、ウィルってさほど変わらないほど若々しい。
マーティンはさらにふっくらと…。
ウィルは別作でも相棒が居るが、やはりマーティンとのバディが最高!
だって俺たちは、“悪友(バッドボーイズ)”!
『バッドボーイズ』シリーズはマーカスとマイクの大暴れと等しく、監督のベイさん無双であった。特に前作『2』は、“もっともあぶない”『バッドボーイズ』だった。
しかし何と! 今回は監督が交代。とあるワンシーンでちゃっかりカメオ出演しているが、今回の変わった点で最大の特筆点。
代わりに銃を取ったのは、ベルギー出身の若い監督コンビ。
中盤からの銃撃戦、市街地カー・チェイス、そしてクライマックス決戦…。
正直アクションのド迫力やボリュームは『2』より抑え気味だが、無駄に過剰でやり過ぎよりかはいい。
そう、今回は意外やなかなかドラマ面で魅せる。
孫誕生を機に引退を決めるマーカス。
マイクと口論。お前も家族を持て。
そんな時、マイクが何者かに狙撃される。
重体となるが、九死に一生。復帰し、犯人逮捕に執念を燃やす。
が、マーカスは協力を拒否。お前が動けばまた死人が出る…。
マーカスは引退。
まさかのバディ解散…。
俺たち、一生“バッドボーイズ”じゃなかったのか…?
過去にマイクと関係のある人物が次々と殺される。
捜査を進めていく内に、犯人が徐々に見えてきた。
その昔マイクに逮捕された麻薬王の妻イサベルで、メキシコ人の“魔女”。刑務所を脱獄し、彼女が指示を出し、血気盛んな息子アルマンドが襲撃。
その銃口は、ある人物にまで…。
劇中の2人さながら、これはショックであった。
いつもガミガミ雷を落とすのは、2人を心配しての事。
この悲劇があって、マーカスは復帰。が…
「これが最後か」「最後だ」
バッドボーイズ最後のタッグ…。
捜査にマイアミ・ハイテク捜査班=AMMOも加わる。
マイクの元カノのリーダーを筆頭に、ハイテク捜査の若い今時の奴ら。
ジジイとガキんちょのバチバチは定番だが、徐々にいいチームになっていくのも定番。
コイツら、なかなか頼れるぜ!
遂に犯人と因縁の対峙。
そして明かされる、マイクとの驚きの関係…!
イサベルはマイクが唯一心底愛した女性。今のマイクのスタイルを作り上げたと言ってもいい。そしてアルマンドは…。
薄々察するかもしれないが、これについては敢えて書かない。
その決着に、魂に響いた。
魅力と円熟さを増した2人のユーモアたっぷりの掛け合い、要所要所のアクション、シリーズで一番のドラマ性…。
最新作だから贔屓してるんじゃない。間違いなくシリーズ最高作!
単なる“リターンズ”じゃなかった。
“リターンズ”で“フォーエバー”!
バッドボーイズはバッドボーイズ! それは一生!
またアンタらを待ってるぜ!
本作は劇場で見て、今ちょうど第1作&第2作を観ているところですが、この90年代感とベイ感が午後ロードっぽくて心地良いですよねー。次があるならもう還暦近いですが、リーアムさんやトムさんのように元気に走り回ってもらいたいです。