「楽しいサバイバル生活」パラサイト 禁断の島 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
楽しいサバイバル生活
父親が殺されるシーンが痛々しい。猿やスクリームみたいな覆面の男たちにあっけなく殺され、車を奪われるのだ。一人残されたトビーは傷心のため自己回復プログラムに参加。身体を鍛えるだけの戸塚ヨットスクールみたいなところだ。
ヨットでは一人海に落ちたトビーだったが笑えない。「ボーっと生きてんじゃねーよ!」という声も聞こえてきそうな雰囲気だが、最後の試練は参加者がそれぞれ一人で3日間の無人島生活をするというもの。これって・・・逆効果なのでは?などという疑問も寄せ付けないハードな訓練なのだ。
南海のリゾート地だと思えば楽しいかもしれないし、読書して3日間過ごすのも有意義そう。しかし、タープを張ってしばらくすると、食料などが動物たちに荒らされるのだった。やけのやんぱち日焼けの茄子。もう適当にサバイバルしてやる!てな感じで、サバイバルナイフだけは忘れないトビー。足を貝で切ってしまったところでは、これが感染、寄生源か?とも思わせるが、単なる怪我だった。
無人島って聞かされてたのに、少女発見!名前はマデリンと言う。もしかすると、恋をしてセックスして、これも回復プログラムなのではないか?などと考えてもみた。「私のママ、怖いのよ」と、あくまでも人殺しマザーの雰囲気を醸し出し、「ツノの生えた動物はいないの?」などという突拍子もない質問をするトビーだった。
この“ツノの生えた動物”ってのが上手い伏線!最後には、お前にツノ生えてるやん!と、笑ってもいられない状況での決死の格闘が待っていた。100年前に作られた灯台とか、怪しげなものがいっぱいあるけど、もしや旧日本軍が住んでたような気もした。ただ、ポリタンクは100年前にはないよなぁ~あの親子が持ち込んだものなのだろうな。などと、死んだパパについても詳しく知りたかった。
ラストの救助船での出来事も秀逸。おーー!そうきたかと、B級にしては凝った展開に驚いてしまうこと確実です・・・prey(獲物)というタイトルもいい。