映画大好きポンポさんのレビュー・感想・評価
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真に映画館で観る作品。
タイトル、ティザービジュアル、予告映像、そして声の配役、ここまで観ても、特に観たいとか期待とかは殆どありませんでした。特に声の配役、声優さんではなく俳優さんを起用している時点で不安しかなく、まぁ機会があれば〜くらいの気持ちでいました。
そして実際観賞してみて。180度ひっくり返りました。
なんでもっと早く観なかったのかと後悔すらしました。
まず映像が凄い。冒頭から引き込まれ、終始光の描写や自然の背景、そしてなにより一見して地味な「編集」という作業をアニメならではの表現で魅力的に演出している点に感服しました。(アニメ会社さんも聞いたことがない会社さんだったのでこれから要チェックしていきたいです)
そして一番不安だった声の演技。これは数少ないアタリ作品だったと思います。一点、新人女優役の方の演技が少し違和感がありましたが、それを補う内容と周りの声優さんの演技は流石としかいいようがありませんでした。主演の清水尋也さんも今作ではいい味を出していたと思います。
そして内容。映画というスクリーンの裏側にある脚本、撮影、俳優、そして編集という決して日の目には出ない部分をフォーカスした濃い90分でした。
映画関係者はもちろん、そうでない人にも焦点を当てていて、本当に広い意味で映画は繋がっているんだなと感じました。
「映画は1人では作れない」まさしくその通りです。
夢と狂気の世界をこれからも愛していきます。
映画製作への情熱に溢れているビックリアニメ
元ネタの漫画も映画化された背景も何も知らなかったんですが、評判がいいので観に。
ストーリーはかなりちゃんとしていてるのに、キャラクターはデフォルメされた変キャラだし…
もろ日本のアニメなのに、舞台はハリウッド的でキャラの名前はジーンにポンポさん。
なにか、すっごいチグハグ感。
しかしながら…
映画製作の流れと撮影、編集の機微などが丁寧に描かれている。
映像制作に関わっている人みんなに是非観てほしい。
「映像研には手を出すな!」との双璧と言っても過言ではないほど作品制作への情熱に溢れている。何度も涙出たよ。
クリエイティブとは…
何を絵描き、何を捨て、何処に信念を置き、どう楽しめさせ、何を伝えるか、単純的だけど、解りやすく、テンポよく、独自のアニメ手法で、飽きさせず、優しい世界で、クリエイティブな事を、教えてくれる。
そんな世界観だからこそ響く言葉も多い。
楽しい映画
分かんないね。
斗司夫がね、話題にしていたものでね。
タイトルとはスゴいもので、あだ名がポンポさんという日本人が映画レビューしまくる作品だと想定してたんですよね。
まさかニャリウッドのプロデューサーとはねぇ。
視聴後感はスゴい良いですけど、これだけで全部語るのは作者に失礼なのかもって感じですかね。
今は凄くいい映画見た感じですけど、もう暫くすると粗の酷さに幻滅するかもしれません。そんな映画です。
映画好きなら刺さるはず!
映画とクリエイターへのリスペクトと愛を込めまくった90分の良作!
アニメ映画と侮るなかれ。映画制作のリアルやクリエイターの葛藤や犠牲、そして喜びがテンポ良く、アニメだから出来る表現で描かれていて、胸が熱くなりました。
映画大好き!
アニメ慣れしてればまだしも洋画好きにはムリ
あまりに絶賛ばかりなので反対コメントを。
多少制作の知識があり、ハリウッドやアメリカの空気を知っている者にはいろいろと半端すぎてダメでした。
もちろんいいところもあるんだけど、ベースの世界観がフワフワなので全体として安心して観れない。
深夜アニメのネタや設定に映画作りを当てはめただけというかんじなので、実際の映画作りの世界やアメリカ文化に触れてるとアニメの文脈で見てあげることが難しくてキツい。撮影の後は監督ひとりが編集を頑張ればオスカーレベルの傑作が完成する?そんなわけがない。白人が土下座する?しねえわ。
映画を偏愛してたらもっと各パートのプロにリスペクトのある描き方にならないのかな?衣装とか音楽とかカケラも出てこない。アニメ顔のキャラたちは都合のいい日本のアニメの思考回路と行動をしていて、それならばいかにもハリウッドな舞台を半端に借りてこないで完全に架空の世界でやればもう少しリアルとの乖離はマシだったのだろうか。スタッフやおじさんたちの造形は人種やその背景が垣間見えるのに、アニメ顔じゃ“なんとなく日本のフィクション”という曖昧な出自にしかならない。ジーンとナタリーは、この見た目で欧米人的な設定なのね…?とか、“そういうことになっている”要素がものすごく多い。
総合芸術としての映画とその成り立ちに向き合ってる感じはしない。資金がなくてもなんでも、ひとりで頑張れば完成はできる漫画家感覚のお話なのかな。リサーチはあまりしてなさそうに感じられてしまう。
プリキュアとは言わないが、簡素化、単純化した「映画づくりってたのしいよ!」の小学校中〜高年向けの話って感じかな。絵はきれいだし面白い見せ方はあるけど、話や設定を考えてると割と腹立つレベルです。
追記:あらためてあらすじを読んでみたけど、そもそもプロデューサーの元で制作見習いというのが意味わからん。プロデューサーのアシスタントなら、企画の立て方や成立のさせ方、資金繰りやスタッフの集め方でしょう。ポンポさんのそういう仕事ぶりも描かれていない、プロデューサーが脚本をひとりで最終稿まで書くのもイレギュラー。
違いがわからない人にはジブリがわかりやすいかと。宮崎監督は作品を作るトップで、敏夫さんは配給や製作委員会と話したり、スケジュールやお金の管理する人。アカデミー賞とかで監督賞は監督のものだけど、作品賞で壇上に上がるのはプロデューサーです。彼らがいないと作品は世にでないので。ついでに言えば編集賞もまた別にあります。
「映画は監督のもの」「編集って奥深くて面白いよ」だけで作っている感じがする。映画作り全体に対してのリスペクトや造詣に欠けてて、愛があるのはまあギリ理解を示せるけど身勝手で視野が狭くて、共感はできません。
つーかナメくさりすぎてて腹さえ立ってくる。ちょっと専門的な要素が入っただけで映画全体を「リアル!」って評してしまう人が存外いて辟易…
予想を遥かに超えてくる広がりのある世界
ハリウッド大作の衣装も手掛けた石岡瑛子さんの「地獄を見る」という言葉を思いだしていた。
物語に引き込む独創的な衣装を創り出す彼女でさえ、口説かれて参加しても地獄を見ると、あるインタビューで度々口に出していた。
徹底的なもの作りには、極限の自分との戦いが待っている。
ハリウッドを文字ったニャリウッドという架空の映画のメッカを舞台にした、プロデューサーと新人監督のこの物語。
映画作りのメソッドをなぞる様に、もの作りの極限を描くのだが、こだわりと予算とスケジュールと人間関係、監督の頭の中と現実をストレートに描いている。
まさにもの作りの地獄だ。
そして更にもっと身近な現実も絡めて、我々の仕事の世界感にまで物語が広がっていく。
どんな仕事でも関わり方次第では地獄も見るし、その先の広がりも感じられる、そんな前向きで現実的な気持ちいい作品だった。
原作の大ファンが二次創作して、それに大成功したような作品
本作の後半部分、ジーン君がボロボロになりながら編集作業をするシーン。原作マンガでは触れられていない舞台裏を、めいいっぱい想像を膨らませて描いた感じがする。
自分が作品を通して本当に伝えたかったことは何なのか?
それは、実際に作りはじめてみないと分からない。
「ああ、やっぱりこれが必要だった!どうしよう」とか、
「ここはどうしても削らなきゃいけない!どうしよう」とかいう、
作品作りの葛藤、苦しみがビシバシ伝わってくる。
これ、きっとクリエイター「あるある」で、本作の制作スタッフ自身の体験談なのかなと思った。
——「その映画の中に自分を見つけられるか?」
恐らく平尾監督はジーン君そのもの。だからこそ、後半の編集シーンは圧倒的な説得力を持つ。余計なものが足された感が微塵もない。これなら原作ファンも大満足!
先に原作マンガを読むもよし。あえて映画を先に観て、後で読むもよし。
是非セットで楽しんで欲しい作品でした。
面白かったー
原作あるんですか?
ここのレビューで初めて知りました。
残念ながら原作知ってる方の評価はイマイチで
そうでない方の評価は好評価って雰囲気ですが
おそらく映画と原作、それぞれ媒体も違って
持ち味も表現も見る人への刺さり具合も違うので
それぞれで娯楽として楽しめれば良いのではないかと。
ともかく自分にはとっても面白く
ボリュームも満足で、
後から、あれ?これ90分だったの!?って感じでした。
選択するとは捨てること
映画.comで評価がやたらと高い映画って気になってしまう。それで観に行って心に突き刺さった映画もあれば、うんまぁ言いたいことはわかるって気持ちになった映画もある。本作も評価が高いから気になっていた映画。でも躊躇していた理由は、タイトルとポンポさんのキャラデザ。観に行こうという気持ちが湧き上がらなかった。
ところが!気になっていたタイトルとポンポさんのキャラデザさえクリアすれば、めっちゃ面白い映画なんだということに気づいた。
映画に魅せられ、のめり込み、誰かの心に何かを届けるためにこれまでの人生を過ごしてきたジーンの奮闘が描かれる。もちろん映画は一人で作るものでは無いから、いろんな人の意見や助けがあって映画が作り上げられていく過程が描かれるのもいい。
そして明るく充実した青春時代を過ごしてきたやつよりも、何かに没頭し別の何かを犠牲にしてきたヤツのほうが面白い映画が作れるんだって意見に心を揺さぶられる。「幸福は創作の敵だ」ってセリフは100%同意できるものではないが、なぜか共感してしまう。そして、何かを選択するってことは何かを捨てるってことだって内容のセリフが出てきたときには、あーなんて深いセリフなんだなんて思ってしまった。ポンポさんとジーンにめっちゃ心を揺さぶられてる!
ハリウッド(のような街)で映画を作る話だから、ジーンが書いていたノートや台本やセットに記されている文字がちゃんと英語だったりするところも実はすごい。最後のオチ(監督がこの映画の好きなシーンを聞かれて答えるアレ)も含めてとても素晴らしい映画だった。あー、なんでこんなタイトルとこんなキャラデザにしたんだよ!もっと違う層に受け入れられる内容なのに!地道に布教活動していくしかないじゃないか!
俺の世界がアップデートされた
マジでこの作品が凄いわ 作画もそうだし、映画を意識した演出、見る前は自分では合わないと思っていた花譜の歌もめっちゃ合っていたし、これみて映画館出た後の夜のみなとみらいが一瞬一瞬輝いて見えた。他作品を持ち出すなら、ブルーピリオドを見たあとのような感じ。世界はこんなにも綺麗だったんだなぁって。正直アカデミー賞もんだね!作品にガチ恋したよ
周りの若者たちが熱かった
まず妄想。
映画を見た夜の劇場では、周囲には年配者やカップルは見当たらず、20代後半から30代の若者の独り客が溢れていた。皆さん、前傾姿勢で熱っぽい。ひょっとして、全員が映画関係者orアニメ関係者かも知れないと言う妄想が膨らみました。
真面目すぎて、いつでも死にそうなジーンと、優しいけどがっちりビジネスライクなポンポさんが、可愛いマンガタッチで描かれたから、心地よく胸に入り込んでくれました。
このあたりこそが、本当にアニメの力だと思います。
真剣で命懸けなテーマこそ、浮世離れした表現の方が似合うのかも知れない。
癒し系のアニメが伝えてくれた、硬派なハウツー。
仕事の流儀を無言で語っている、監督と脚本家と俳優と、そしてそしてプロデューサー。キャストの中で一番好きな俳優が映えることを考えろとか、自分が楽しくなるようなシーンを一生懸命に撮影しなさいとか。
特にシーンは残すより、ありったけ捨てることを考えろ…は雑誌編集業の片隅に居るだけに、効きました。
ただ、ポンポさんは結構、姿を消してる時間が長かったような。も少し暴れるのもありだったか。
ところで、ポンポさんは、瞳に光を宿していない者こそが、感動的なシネマを作り出すと言う法則を観客に投げかける。逆説的な言葉が、やはり頭から離れないです。
その中から、いずれ光を宿す者も現れるはずだけれど、さてどうなる?
プロが見ると残念な映画
原作を見ていただけに、演出と脚本にガッカリ。
声優の演技指導もイマイチ。
各々のキャラが浮いていてコミュニケーションになってなかった。
どのキャラにも感情移入しきれない、フォーカスのブレた映画。
業界人がクリエイターの至高とは、を作るのが土台無理がある。
そもそもアカデミー賞を取るくらいの経験のある人でなければ説得力などでないだろう。
それを超える才能は監督になかったんだなぁという感想。
そのプレッシャーからか、無駄な技巧に走ったトランジションまみれの映像は、玄人の自己満足が痛々しくて本当に苦痛で、90分なのに4時間以上ある映画より長く感じた上映時間だった。
原作が良いから知らない人が見たら感動するだろうけど、ある程度業界を知ってたらトリハダものの映画なのではなかろうか…
なにより、敏腕プロデューサーがそんな尺伸びる脚本書く??
90分が至高の人でしょ?矛盾がヤバい。
ジーンくんの人格改悪も本当にガッカリ。
漫画と映画という媒体の相違
原作のファンです。楽しみにしていたし映画としては面白かったが、原作の映画化としてはまるでテーマが変わってしまっていた印象。「創作者のための映画」ではなく「消費者のための映画」になっていた。映像やキャスト演技は一部を除いて大凡良かったが、テーマが変わってしまっているので原作ファンとしては残念でした。原作者本人も別物と言っているので、仕方ない事だと思いますが。
中身は面白かったが1人だけ演技が浮いていて気持ち悪かった
原作読了済。映画ならではの別のストーリーも面白く楽しめた。ナタリー役の方が感情演技はしているのだろうけど、距離感がほぼ無い為ナタリーの声が入ると耳が気持ち悪かった。
映画をそんなに見ない、創造力もない人へ
社会不適合者で目が死んでいると言われている主人公ジーンだが映画のことになるととにかく熱くなる。
そんな主人公のことを羨ましいと思ってしまう。何かに熱中出来る人間はそれだけ魅力的だからだ。
それとは対照的な銀行員のアランは何事もこなしてきただけで何も残してないと語る。
しかし主人公と出会いそれを手助けする。
何かに熱中してる訳でもないし創造力もない。だからと言って何も残せないわけではないと勇気を貰った。
また、映画の編集に焦点を当てているのを面白いと思った。あれだけ熱中して撮影したシーンを切りとって短くしていくのは地味な作業ではあるが一番辛いところである。
だからこそのラストのあのセリフに痺れる。
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