映画大好きポンポさんのレビュー・感想・評価
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おしいんだよぉー!
そうですねぇ。
前半あんまり面白くない。中弛みがある。
後半は同級生の銀行員君が仕掛けてからがずっとストーリー楽しめた。
90分にまとめたのはいいのですが、なんかこうパッとしない映画なんですよね。
演出はとても綺麗で素敵でした。
しかしキャラ達がこうなんていうか生かされてない感じが微妙でした!
ヒロインの女の子もなんか凄い事をしたのでもなく
本を拾っただけの同級生もいきなりでてきて活躍し始めるしなんというかもっと過去の話とかあればまた面白い話になったかもしれないです。
何も内容を見ないで見に行ったので最終的にはなるほどとなりましたが一度見たらもういいかなぁ?という感じでした!
良かったところは音楽がどれも良かった!
あの作品に合ってました!早速ダウンロードしようとおもいました!
『切る』ってところの演出とキーボード打って編集しまくってるシーンと友達が銀行員と戦ってる所が良かったなぁ!
なんかポンポちゃん明るく元気でいいんだけどもっとこうガーっと意外性なキャラだったら面白かっただろうなぁー。
と偉そうな事語ってますが映画見た後そんな気分でした。
後半は良かったです!
キャラデザインとストーリーがチグハグ(T_T)
90分しか経ってなかった
制作現場を描いたアニメは、SHIROBAKOや映像研が思い出されますが、それらとはまた異なる感覚。
テレビシリーズなしの映画だけで魅せるキャラクター.
本編でもかなり力説されているメッセージ性、
没入感を上げる、アニメならではの特殊演出、
アクセントとなる主題歌、
そして何よりも、映画と作内映画がリンクし、さらに自分にも語りかけてくるような、不思議かつゾクゾクする感覚がたまりませんでした。
これらを90分で表現しており、タイトルに恥じない完成度でした。
今まで、2時間があっという間だった、という映画はあっても、これだけ満足して90分しか経ってなかった、という映画ははじめてでした。
今年見たアニメ、映画のなかでも、お気に入りになりました。
映画好きにはたまりません!
誰のために作る。誰のために働く。その中に君はいるのか。
まずよく出来た映画だった。先日観たシンエヴァとの比較は適切じゃないかも知れないが、シンエヴァと同じ位良い映画だったと思う。
90分位の上映時間とは知ってたがそこにも意味があるとは思わなかった。なのでこのストーリーで90分以上はあり得ない。90分縛りでよく構成された映画だと思った。ホントに90分で終わったのかと思うくらい濃密な鑑賞体験だった。155分の映画と同じ位の充実感があった。
その要因の1つは劇中映画の充実感だったかも知れない。
アニメだから出来る表現が劇中映画と本編をうまく融合させていたし効果的だった。何に感情移入しているのかわからなくなる妙な効果が面白かったと思う。
後半に差し掛かる頃に「誰のため」という課題が突きつけられる。皆が監督と映画の為に働いているという事、それに支えられ映画を作る。しかし監督は最後に自分のエゴ、つまり自分の為が全面に出る。さらに展開しそれはポンポさんの為でもあるという、苦悩の奥の奥をすんなり受け入れることができた。
ラストシーン、やはり最後のセリフは大事だと感じた。授賞式、プレゼンターの質問に対する回答は、こう答えるかと思ったものよりハマるセリフだった。
更にエンドロールの最後の制作会社ロゴもニヤっとさせられた。
この映画の面白さを引き立てたのは映画を作る裏側をソフトに表現した事だろうと思う。奔放に見えるポンポさんが予算やスポンサーの事で苦悩する。それでも監督の意向に沿いたい。タイトルからここが本筋では?と思うくらいよく出来た表現だと思う。
ジーンの映画作り、ポンポさんの映画作り、劇中映画Meisterの3本をまとめて観たような充実感がこの映画にはあった。まさかの今期最良作。多くの人に観てもらいたい映画です。
(パンフレットにキャスト、制作陣の好きな映画コーナーがあるのもイイ!)
リアリティレベルの調整は見事
武道や芸事など「道」の修行において、我が国には「守破離」という言葉がある。
習い始めからそこそこ出来るようになるまでは「守」
先達が作り上げてきた「型」を守る事こそが効率的な最短の学びを得られる。
かろうじて、それなりの仕事が出来るレベルになれば次は「破」だ。
型を破ることで、様々な応用や試みを自在に利かせられるようになっていく。
プロを名乗れるのは、せめて「破」に到達してからだろう。
そして、数多のプロの中でも「一流」と呼ばれるレベルになる一握りの人間は「離」の段階に到達する。
型を離れ、完全にオリジナルの新たな流派を切り拓いていくのだ。
※(この先、酷評してますので、本作が気に入った人は、ここで読む事をやめるのをお勧めします。)
本作では、ポンポさんの台詞を始め、印象深いフレーズが多数登場する。しかし、それらはあくまで「守」の話である。
最近、明らかに「離」のレベルにある優れた作品達に対して「映画を知らない駄作」「王道を外し、捻り過ぎ」「セオリーと違う」と酷評するレビューを多々見かける。
守の型を振りかざし秀逸な映画作品の価値を貶める若者が、本作によって今後、益々増加したならば、その功罪は相半ばすると言わざるを得ない。
(しかもね。ポンポさんは全部が全部、正しいという訳じゃないよ?結構、独善や暴論も入ってるよ)
博識なレビュアー様が書いておられたが、ニューシネが嫌いなシネフィルがいるだろうか?(反語)
とすれば「90分」は鵜呑みにしてはいけないのだよ、決して!
(もし、原作者や監督が「本気で」90分に拘っているのならば、語るに足らん。一応、本気ではないだろうと良心的に思っておくけどね。
究極・至高への道はもちろん「ギリギリの限界まで削ぎ落とす」事で生まれるが、それは断じて「90分に収める為」ではない!)
素人ならばともかく、この映画を名作などと呼ぶプロレビュアーの評論は信頼が置けない。
星は辛くつけたが、もしも対象年齢が高校生・大学生以下限定であれば星4にしても良いかもしれない。
まぁ、NHK教育の「はたらくおじさん、映画を創る人々」ってとこだな。
(ジェンダー絡みで、→はたらくひとたち→みんなのしごと、に変わったんだよな)
学生の映研や、或いは大人でも盆と正月、年に2回くらいしかシアターに足を運ばない人達なら面白く鑑賞出来るかな?とは思えた。
本作で、唯一、褒められる点は「リアリティレベル調整の見事さ」であろう。
キャラクターは皆、基本的にリアリズムに寄せた描き方をされているのだが、ポンポさんだけが非常にアニメチックな非現実的キャラであるところがミソだ。
基本的にこの作品は面白くなる要素を悉く外している。キャラクターは深掘りされる事なく非常に記号的で魅力がないし、ご都合主義的過ぎるし、トラブルの予兆もないのでスリルもカタルシスもない。
だから、もしもとことんリアリズムに寄せて描いたとしたならば、多くの観客がこのようなノイズに気付き、違和感を覚え、評価を下げるだろう。
ところが、ポンポさんというキャラのみを「非現実的」に設定しておく事で、作品全体のファンタシー要素が強くなり、ご都合主義や予定調和も気にならなくなってしまうのだな。
実写に比べ、始めからリアリティレベルの低いアニメ作品は、リアリティレベルを上げる方が名作の評価を得られやすいが、本作は敢えてリアリティレベルを下げる事で、作品全体に生じる不協和音や至らない点をカバーしてしまっている。
美味しんぼに登場するハンバーガーの話ではないが「バンズのレベルが、パティのレベルに見合わず、かつ、バンズレベルを上げる事が出来ないならば、いっそパティのレベルを下げた方が、完成したハンバーガーとしては質が良い」という好例だな。
(誤解無きように補足しておくが、リアリティレベルは高ければいいってものでもない。高過ぎるとかえってアートに寄ってしまい、理解を得られにくくなる場合もある。重要なのは「バランス」だ。)
もし、この効果を原作者が「狙って」行ったのだとしたら、そのセンスは賞賛すべきだが、でも他の部分を見ていると「偶然、まぐれ」の結果という気がしないでもないんだな。まぁ、凄い事は凄いので、星一つ増やして2にしようと思う。(U-22じゃないからねぇ)
「90分」について言いたい事は山ほどあるが、2つだけに絞る。
まず「人間の集中力」というのはあくまで平均を指し、鑑賞者のターゲットを非常に広く取った場合。つまりA級映画の話になるが(本来のハリウッドにおけるA級、B級区分の話であって、日本でなんとなくB級グルメなどと使われるような格付けの意味ではないよ)ポンポさんが、これまで好んでB級作品と関わってきた事実と矛盾する。B級作品ならばこそ短尺・長尺に拘る事なく、もっと自由な表現が可能になるはずだ。
また「映画の中になるべく浸っていたい」「長ければ長いほど映画の中にいられる」という感覚もよくわかる。ニューシネ好きのジーンが「MEISTER 」を「90分だから気に入っている」というのは、どうしてもピンとこない。まぁ「ポンポさんが好むもの」を作ろうとする心情はわかるがね。
そもそも、原作そのものが90分も必要としないだろう。アランの絡み、要らんと思うし。削ぎ落とすんじゃなくて、無駄に引き伸ばし、引き伸ばししてるんじゃ、90分ピッタリに作るのも簡単だよなぁ。
削ぎ落としがクライマックスならば、いっそ45分程度に仕上げてもらいたい。
3月に観た「ネズラ1964」は53分だったな。「ダンボ」の64分も極めて優れた削ぎ落としだぞ。2歳児の集中力にはちょうど良い。
本作もそれくらいで充分だろう?
ともかくも「守の型」ならぬ「ポンポ節」に固執する「映画大好き」さんが増えない事を祈るよ・・・
ポンポさんは意外にアウトサイダー気質で○
ポンポさんの名監督のお爺ちゃんはプロレスも好き。ジーンに不沈艦スタン・ハンセン君か?とか、ロードウォーリアー・ホークとアニマル君か?とかムダなボケが好き。40年前のことはよく覚えている人間はほっとする。
ポンポさんの「青春時代を忸怩たる思いで過ごした目の死んでる奴がいい映画を作れる」とか、ポンポさんのそういうアウトロー的なセリフに萌え~
銀行員は嫌いだけど、アランのプレゼンに瞼がじんわりしちゃったよ。偉そうな役員がエビデンスを示せとか、自分じゃなんにもやらないクセに言いたいこと抜かしやがるのに対して、SNSの👍の数やクラウドファンティングでの集金額を示して、かましてくれるところがスッキリ。SNSのそういう利用の仕方はすごくありだね。あっぱれ❗
初監督のジーンが足りないシーンを取り直したいという勇気とポンポさんの男気あるセリフに泣けた。入院して、最後のほんの少しだけでも他人に任せたら、俺の作品ではなくなってしまうという気持ちに泣けた。
血行が良くなりました。
映画製作者、志望者の必修科目にすべき映画
クソ長いジーンカット版を出してくれてもいいんやで
特典目当てで2回鑑賞、原作既読。
フィクションの中での創作活動をテーマにした作品は数多くあるが今回は映画制作、しかもハリウッドクラスの大作映画。
社会不適合な主人公が映画監督という天職を得て成功を収める展開と小気味良いテンポが気持ち良い、上映時間も90分という完璧な作り。
上映中に何度も襲ってくる心の高揚に思わず涙が出てしまう、上質な青春ドラマ
キレイにまとまっている反面、原作ファンにしか伝わらないようなご都合主義と実写映画を制作しているはずなのに極めてアニメ的な演出の数々が気になる。
作中の理論通りなら無駄を省いた、というところかもしれないがキャラクターの背景の掘り下げが薄く、主人公のジーン以外は極めて記号的になっているのが残念、ただしこれは原作のテイストとしては再現度が高いのだが…
原作のファンでその作品のテイストを理解しているのであれば良作、それ以外は及第点といったところでしょうか?
私は原作ファンですのでやや甘い点数ですがw
映画好きだからこそ刺さらず
基本的には素晴らしかったです
動いて喋るポンポさんキャラたちは魅力的でした。
各種追加要素もツッコませる隙を与えない良い勢いでした(≒ツッコミどころはある)。
ただし、挿入歌だけが邪魔でした。
ジーン監督が1人語りしてるところに(セリフと被らないとはいえ)幼稚な歌詞付きJPOPを流すのは鬱陶しかったです。曲無しかせめてインスト曲が良かったかな。
全ての映画好きに捧ぐラプソディー
テーマはありきたりだが、スタッフの力量が俊逸。
既に口コミで評判が広まっている本作ですが、個人的には、ストレートに楽しむには多少なりともハードルがあるなと感じました。
映画人が主役で、映画内映画を作る・・自己言及的な作品ゆえに、「映画とはこうなのだ」という押し付けがまずあります。しかしながら、ぽんぽさんの原作者は映画人ではないため、やや言説が陳腐だったり、綺麗事めいていたりするので、まずそこをスルーしないといけません。
「何かを諦めなければ映画は作れない」とジーン君はいいますが、スケジュールは守らないわ、追加予算で撮影し直すわで、実はぽんぽさんの傘(スカート)の下で、すっごく恵まれた環境で映画を作らせてもらっているんですよね。なにかを「捨てる・諦める」っていうテーマと作中の内容がちょ~っとブレているのも気になるところ。
テーマ性を明確にし、それでいて映画に関わる有象無象のネガティブ要素(ある種のリアリティ)を不問とするため、「ぽんぽさん」という特殊なキャラ、「ニャリウッド」という架空の舞台設定がなされています。個人的にはありだと思いましたが、これもまた人を選ぶ要素のひとつかもしれません。
で、あらためて本作について簡潔に言ってしまうと、これ、たまたま題材が「映画」なだけで、ようは「冴えない少年が自分の夢を叶える熱血青春もの」なんですよ。映画は飾りです。音楽でもスポーツでも、なんだって成立するお話です。
先に述べたようにある程度リアリティを排除したうえで、ようは「夢の成就」と「人生の他ごと」をトレードオフする、その覚悟のさまを描いている。非常に贅沢な作画で、極めてテンポよく進むため、映像体験としての快感度が半端ない。上映尺を絞ったことでこのテンションはラストまで続きます。カットとカットのつなぎ、シーンの時系列をザッピングし、結果を先に見せ興味をひいてから過去に巻き戻るなど、かなりアクロバティックな事をやっていますが、これはこの監督のお家芸。映画の構成自体が「編集」の妙で成り立っているのが面白いですね。
ラストカットを見たとき、「え、これ90分でやりっきたの?」とびっくりしました。すごい密度です、ほんと。
監督の平尾隆之さんはマッドハウス出身で、以前はufotableで演出をしていました。「空の境界・第五章 矛盾螺旋」で映画初監督を経験。「まともに映像化したら5時間は切らない」と言われた畢生の大作を、2時間弱にまとめあげる手腕を見せます。ジーン君の鬼気迫る編集ルームでの描写は(このカットの演出と処理がまたすごい)、平尾さんご自身の心象風景だったのかもしれません。本作の監督として、これ以上の人選はないですね。
同じく監督作の「魔女っこ姉妹のヨヨとネネ」も本作に通じるテンションの高さとポップさ、感情を揺さぶる演出があって、是非見ていただきたいところ。
結局、ジーン君の映画がニャカデミー賞を受賞する頃、ぽんぽさんはさっさと別の作品に帯同して彼の元から居なくなってしまいます。捕まえたと思った途端、逃げ水のようにするりと遠ざかる。それもまたクリエイターと夢の関係性の暗喩かと。
ぽんぽさん=映画という寓意性はやや分かりやす過ぎるきらいはありますが、嫌いじゃないです、こういうの。
臭いセリフともうちょっと表現抑えてくれればよかったと思いますが、面白かったです。
映画製作・しかも編集という動きのない地味な場面で、主人公が映画MEISTERで伝えたいテーマを自分と重ね合わせながら作品を練り上げていく過程をうまく表現できてとても面白かったです。最後のセリフの切れ味もとてもよく、あとで上映時間をチェックしてみたらああなるほどといった感じ。
個人的には大塚明夫さんの演技が素晴らしく、映画MEISTERを見てみたいと思いました。
評点通りの良い映画です。
気になった点
● 最後らへんに青臭いセリフとか過剰表現多くて、個人的にもうちょっと抑えめにしてほしかった。
● ジーン君・ぽんぽさん・ナタリーがデフォルメされたようなキャラデザなのに対してニャリウッドのスタッフやマーティンがリアル寄りのキャラデザなのがアンバランスな気がした。
● 外国人がなぜか土下座してる
● アラン君のプレゼンのところで、すんなりうまくいって逆にリアリティがなくなっちゃう気がして、
以下ネタバレ含む
自分的には会議でぼろくそのけちょんけちょんに言われて承認も得られず、アラン君も銀行をくびになって、映画製作も資金ショートして制作頓挫してみんな絶望して、か~ら~の中継みてた人の中で感動してスポンサーになってくれたとか、ぽんぽさんのおじいちゃんが自分の資産の大部分切り崩してこれを使いなさい的な感じで支援してくれとか、そういう下げてから上げてくるみたいな展開もういっこ欲しかった気がしました。
首になったアラン君はやっぱ俺銀行あわなかったんだわ、これで踏ん切りがついて新しい道を行くよ的な感じでお願いします。
全員ハッピーエンドじゃなくて幸福な部分がある一方で不幸になる部分があったり、そういう濃淡をつけた方がリアリティが出る気がして個人的には好きです。
派手なアクションはないけど、映画館で観るべき作品
CMで何となく存在は知っていたけどあまりにも評価が高いので急遽鑑賞。
いやこれめちゃくちゃ面白かったぞ!
映画好きには絶対刺さるし、全てのクリエイターも共感出来る部分多いと思う!(私はクリエイターじゃないけど)
勝手に大学のサークルの話かなと思ってたけど、ガッチガチのハリウッドが舞台。
1つの作品が企画、制作され、上映し、評価されるという誕生の流れをとてもテンポよく描いている。
でも内容が薄いなんてことは無くて、制作陣の凄さ、頑張り、葛藤が詰め込まれていて、たった90分とは思えないほど濃密。
特に編集シーンが凄い。
みんなでアイデアを出し合って、俳優もそれに応える渾身の演技。
それを流れや尺の都合で泣く泣くカット。その判断はさぞ辛いし葛藤するだろう。
私の今まで観てきた映画も、全てこんな葛藤の末に生まれた素晴らしい作品なんだって思うことができて、これから映画の見方も変わりそうだ。
面白い部分もあったけれど…
まず、タイトルが良くないと思う。
プロフェッショナルとして映画に携わっているなら「大好き」なんて言葉では片付けられないし、「ポンポさん」という通称にも乗れなかった。
それにしても、彼女は何歳の設定なんだろう?
歩くと音が出るようなブーツを履いて、敏腕プロデューサーって…。
まぁ、そこは、
フィクションの世界として妥協しましょう。
面白い部分もありました。
エンドクレジットの最後まで観ましたよ(どの映画でもそうしているけれど)。
長所については、たくさんの人が褒めているようなので、あまり指摘されていない気になった箇所を書きます。
いちばん納得できなかったのは、編集した上で「スイスに旅立つまで90分」って…。
それは、監督や編集の腕前というより、脚本の落ち度です。
脚本を書いたのもポンポネット氏なのに、あれほど「長い映画はダメ」と言い切っている彼女が、そんなダラダラした脚本を書いたというのは矛盾している。
短い脚本を無理に伸ばすよりは、長い脚本を刈り込んでいった方が面白くなるのは事実なのですが、敏腕プロデューサーのポンポネット氏ともあろう者が、90分の尺を考えずに脚本を書いたのだろうか?
それとも、現場で「脚本にないシーン」を撮影しすぎた結果なのか。
編集の極意も、劇中の控室の場面で詳しく説明されているところは面白かったけれど、そのあとは、ひたすら主人公が刀を振り回しているイメージ映像なので、あまり伝わってこない。
もっと編集の極意を知りたかったし、ジーン君の非凡な才能を描くなら、彼の編集がオーソドックスな編集セオリーとはどう違うのかを描いて欲しかった。
最終的には、編集の苦労が「とにかく短くすること」に終始していたような。
「どうしてもこの場面を入れたい」けれど、「涙を呑んでカットした」結果、より作品が良くなった、というような描写がないと…。
劇中劇が面白そうに思えないのも、かなりマイナス。
主人公のジーン君は「登場人物の魅力だけで物語を引っ張る」作品だと評していたけれど、指揮者もスイスの少女も、そこまで魅力的だろうか?
ただ、これは、物語の中で劇中劇として作られる、ある意味で「記号」の役割だから、仕方ないのかな(記号だとしても、面白そうだったらもっと良かったのに)。
あと、土下座って、アメリカには無い文化ではなかったでしょうか?
ニャリウッドはアメリカじゃない???
劇中劇での土下座と、現実の土下座と、重ね合わせていただけれど、アメリカ人は土下座なんかしないでしょーに…とシラケてしまいました。
「幸福は創作の敵」っていうのも、あまりにも極論すぎて賛成できない。
なんだか、映画オタクに夢を与えるためだけのセリフに思えてしまった。
脚本を書くだけでも、あらゆる人とのコミュニケーションが必要だし、監督ならもっとコミュニケーション能力が要求される。
さんざん「映画は1人では出来ない」って言ってるのに、矛盾してませんかね。
評判が高いゆえに観に行ってしまい、評判の高さゆえに「そこまで凄い作品かなぁ?」と多くの引っ掛かりを感じました。
現実に創作活動をしたことがある人にとっては、リアリティの無さにイライラが募るのではないでしょうか。
面白いところもあったけれど、絶賛は出来ない。
そんな作品でした。
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