映画大好きポンポさんのレビュー・感想・評価
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選択するとは捨てること
映画.comで評価がやたらと高い映画って気になってしまう。それで観に行って心に突き刺さった映画もあれば、うんまぁ言いたいことはわかるって気持ちになった映画もある。本作も評価が高いから気になっていた映画。でも躊躇していた理由は、タイトルとポンポさんのキャラデザ。観に行こうという気持ちが湧き上がらなかった。
ところが!気になっていたタイトルとポンポさんのキャラデザさえクリアすれば、めっちゃ面白い映画なんだということに気づいた。
映画に魅せられ、のめり込み、誰かの心に何かを届けるためにこれまでの人生を過ごしてきたジーンの奮闘が描かれる。もちろん映画は一人で作るものでは無いから、いろんな人の意見や助けがあって映画が作り上げられていく過程が描かれるのもいい。
そして明るく充実した青春時代を過ごしてきたやつよりも、何かに没頭し別の何かを犠牲にしてきたヤツのほうが面白い映画が作れるんだって意見に心を揺さぶられる。「幸福は創作の敵だ」ってセリフは100%同意できるものではないが、なぜか共感してしまう。そして、何かを選択するってことは何かを捨てるってことだって内容のセリフが出てきたときには、あーなんて深いセリフなんだなんて思ってしまった。ポンポさんとジーンにめっちゃ心を揺さぶられてる!
ハリウッド(のような街)で映画を作る話だから、ジーンが書いていたノートや台本やセットに記されている文字がちゃんと英語だったりするところも実はすごい。最後のオチ(監督がこの映画の好きなシーンを聞かれて答えるアレ)も含めてとても素晴らしい映画だった。あー、なんでこんなタイトルとこんなキャラデザにしたんだよ!もっと違う層に受け入れられる内容なのに!地道に布教活動していくしかないじゃないか!
俺の世界がアップデートされた
周りの若者たちが熱かった
まず妄想。
映画を見た夜の劇場では、周囲には年配者やカップルは見当たらず、20代後半から30代の若者の独り客が溢れていた。皆さん、前傾姿勢で熱っぽい。ひょっとして、全員が映画関係者orアニメ関係者かも知れないと言う妄想が膨らみました。
真面目すぎて、いつでも死にそうなジーンと、優しいけどがっちりビジネスライクなポンポさんが、可愛いマンガタッチで描かれたから、心地よく胸に入り込んでくれました。
このあたりこそが、本当にアニメの力だと思います。
真剣で命懸けなテーマこそ、浮世離れした表現の方が似合うのかも知れない。
癒し系のアニメが伝えてくれた、硬派なハウツー。
仕事の流儀を無言で語っている、監督と脚本家と俳優と、そしてそしてプロデューサー。キャストの中で一番好きな俳優が映えることを考えろとか、自分が楽しくなるようなシーンを一生懸命に撮影しなさいとか。
特にシーンは残すより、ありったけ捨てることを考えろ…は雑誌編集業の片隅に居るだけに、効きました。
ただ、ポンポさんは結構、姿を消してる時間が長かったような。も少し暴れるのもありだったか。
ところで、ポンポさんは、瞳に光を宿していない者こそが、感動的なシネマを作り出すと言う法則を観客に投げかける。逆説的な言葉が、やはり頭から離れないです。
その中から、いずれ光を宿す者も現れるはずだけれど、さてどうなる?
プロが見ると残念な映画
原作を見ていただけに、演出と脚本にガッカリ。
声優の演技指導もイマイチ。
各々のキャラが浮いていてコミュニケーションになってなかった。
どのキャラにも感情移入しきれない、フォーカスのブレた映画。
業界人がクリエイターの至高とは、を作るのが土台無理がある。
そもそもアカデミー賞を取るくらいの経験のある人でなければ説得力などでないだろう。
それを超える才能は監督になかったんだなぁという感想。
そのプレッシャーからか、無駄な技巧に走ったトランジションまみれの映像は、玄人の自己満足が痛々しくて本当に苦痛で、90分なのに4時間以上ある映画より長く感じた上映時間だった。
原作が良いから知らない人が見たら感動するだろうけど、ある程度業界を知ってたらトリハダものの映画なのではなかろうか…
なにより、敏腕プロデューサーがそんな尺伸びる脚本書く??
90分が至高の人でしょ?矛盾がヤバい。
ジーンくんの人格改悪も本当にガッカリ。
漫画と映画という媒体の相違
原作のファンです。楽しみにしていたし映画としては面白かったが、原作の映画化としてはまるでテーマが変わってしまっていた印象。「創作者のための映画」ではなく「消費者のための映画」になっていた。映像やキャスト演技は一部を除いて大凡良かったが、テーマが変わってしまっているので原作ファンとしては残念でした。原作者本人も別物と言っているので、仕方ない事だと思いますが。
「人生Best1かも」
今年40本目。
評判が凄い良かったので行きたかった作品。
「映画ってこう作るんだ」
「自分には映画しかない」
「全てを切り捨て映画を作る」
響きました。人生Best1かも。
映画をそんなに見ない、創造力もない人へ
レビュー通り
全ての映画を愛するひとへ
映画製作の"要"は、どんな工程かはいろいろ考えられる。
だが、映画を観客に観せるに当たって、その映画を面白くしなくてはならない。
その為に"編集"と言う工程がある。
この作品では映画を"プロデュース"し、映画を"撮り"、撮り終えた後の"最大の戦い"を描いていた作品だった。
"映画界歴一年の若者"が、見習いからあっという間にプロデューサーの"ポンポさん"から監督に抜擢され、監督だけならまだしも編集も担当すると言う、映画界にとっては24時間耐久レースのような任を任されるのである。
思ってみれば、あの上田慎一郎監督もこのような作業をしたとなると、初監督・初長編と言うのは素晴らしい挑戦だと改めて感じるのだ。
だからこそ、この作品には観る価値があると思うのです。
オタクに向けた感動ポルノ
引っ越しのバイトを1日で逃げ出したオタクが、布団のなかで考えたサクセスストーリー的な内容で、登場人物全て良い人、ご都合主義全開の展開、「バイトから逃げたけど、僕は悪くない」と呟きが聞こえそうだが、いやお前が悪いから
ともかく、引っ越しのバイトは体力に余程自信がない限り避けた方が無難である。
ただ、同じ日に観た「閃光のハサウェイ」と言う凡作アニメより数段面白いのは確かである。
いつも思うが、アニメでシリアスな演技をしたり、激しい戦闘を描いても、しょせん絵なんだから意味がない。
観客を話に引き込む事とリアルな描写はイコールでなく、それはそれ、これはこれである。
嘘をつくのが下手な言い訳が、リアル描写になって何年たつだろう。
その点「ポンポさん」は、アニメ調全開のリアル描写ゼロの映画だが、話に引き込まれたし、アニメーションを見る楽しさに溢れた作品だった。
昔似た様な妄想したなと、苦笑い半分、照れ笑い半分の微妙な表情で映画館をあとにするのも、たまには良いだろう。
今もしてると言う人は、そのうちポンポさんが後ろ席に座っているかもしれない。
わたしも映画大好きせつこさん。
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天才映画プロデューサーポンポさんの元で働くジーンが、ある新作映画の監督を任され映画を作る話。
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映画オタクとしてはもうこんな映画大好きなんてタイトルつけられたら見に行くしかないんですけど、今作どっちかと言うと映画ファンよりそんなに映画に興味無い、人生を変えるような映画に出会ったことない人に見て欲しい。
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映画の魅力をジーンがベラベラ喋ってくれるので、めちゃくちゃわかりやすい映画の指南書という感じ。例えば、カット割りの工夫とか映画は色んな人が一緒になって作ってるんだよっていうのがも説明されてたり。
私は、ジーンと映画内の主人公アリアが重なっているのを視覚的に表現してるシーンが好きだった。映画って監督の超個人的な話なのに観客1人1人がこれは自分の話だ!ってなるものなのよね。そこが良いの。
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ただ、この映画内映画が全く面白くなさそうなのが問題(笑)実写ならこういう話沢山あるし、それがさらに有名俳優がやってれば見たくもなるかもしれないけど、この話をアニメでやられても別に興味ない。
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あとは、ちょっと銀行のシーンもわざわざあの場を世界に配信しなくても最初からネットに公開するだけで良いと思うし、編集の時に女優にそばにいられるの絶対邪魔だろとか思っちゃった(笑).
全ての人に刺さる
ジーン君は日本人?
危なかった…
コロナの影響で映画館に行く習慣が完全に途切れてしまいスクリーンで映画を見なくなっていた。
そんな中、重くなってしまった腰を上げ辿り着いたがポンポさん。
キャラクターデザインが足立慎吾さんということでマークしていたがあと少し腰を上げるのが遅れていたら見逃していたと思う。危なかった…
感想はパワフルファンタジー映画制作映画!!!
とにかくパワフル!!!!とんでもない密度の作画にぶっ飛んだ演出!!そこで流れる素晴らしい音楽!!!!
これはアニメでしか見れないファンタジー!!!!
なのにキャラ達がぶつかる問題は妙にリアルで感情移入しまくり
バランスタイプでパワータイプそんな映画だと思いました。
あぁ…スクリーンでみる映画ってこんな幸せなんだなと再認識させてくれたポンポさん
とてもエネルギーを貰いました。
確りと映画の製作を描いているスマッシュヒットな作品です。
以前から気になっていたのと、観た人の評価が高い事もあり、タイミングが合わなかったんですがやっと鑑賞しました。
で、感想はと言うと、うん。結構面白い。
大傑作!とまでは行かなくても、映画の製作工程を丹念に描かれていて、アニメーションの特性を活かしながら確りと「見せる」事を意識されています。
原作ありきの作品なので、ビジュアルはコメディチックですが、内容は結構シリアス。
ビジュアルで少し損をしている様にも感じますが、観るとそのギャップさにやられる感じが良いですね♪
年齢不詳で敏腕映画プロデューサーのポンポさんが主役かと思いきや、確りと縁の下の力持ち的に扮しているのが良い。また主にB級映画をプロデュースしていると言うのも素敵♪
ポンポさんのアシスタントで「目の輝きがない」ジーンが一応主役で、監督に抜擢され、様々な人達の力を借り、作品を作り上げていき、その間にアクシデントもありでテンポも良い。
ただ、確りと描かれている割に「ん?」と思うところもあったりします。
ポンポさんの下でアシスタントとして働きながら、映画監督を目指しているジーンが予告編の編集を任されてから、新作映画の監督に大抜擢されるまでの行程がちょっと早過ぎ。
プロデューサーのアシスタントなのでAPではありますが、監督になる行程は助監督から始まるかと思うんですが、それもすっ飛ばしていきなり監督ってどうなんでしょうか?
実績もない者がプロデューサーの肝いりで監督に抜擢はかなり周囲との軋轢を生むと思うんですよね。また周りの手助けがあったにしても、撮影がサクサクと進むのを見ると「映画好きと言うだけでなんでも対応出来るようにも感じるし、映画関係者は殆どが映画大好きな人たちじゃね?」と思うのは野暮なんですかねw
また、監督に抜擢された途端に帽子を被り出すのも、急に色気が着いた感じでなんか鼻につきますw
それと同じようなのがヒロインに抜擢されたナタリーにもなんだかな〜な感じがする。
女優を目指して日夜奮闘しているとは言え、上京してからアルバイトが週7日で演技レッスンは2週間に1回。と言うのは少な過ぎて「ホントに女優になる気あるの?」と言いたくなるw
生活の為にアルバイトに明け暮れると言うのはダメではないが、「演技レッスンはほぼ毎日でレッスン日を稼ぐ為に寝る間を惜しんでアルバイトと両立している」と嘘でも言って欲しかったかな。
ポンポさんの当て書きでヒロインに選ばれたにしても、その理由があまりにも不明瞭。
またミスティアの付き人として演技の勉強をさせるにしても、付き人としての責務を果たしていない感じでちょっと足手まといな感じもチラホラw
後半の活躍がちょっとフェードアウト気味なのも気になるw
ジーンが編集作業に苦戦し、追加撮影を言い出してからが怒涛の展開になって面白いんですが、全体的に映画業界の闇とかアクの強さとかが少ないし、みんな良い人ばかり。
なので、この辺りがどうにも学生演劇的なノリに感じるんですよね。
もう少し、ワガママでアクが強くても、個性的で映画の才能に溢れたキャラがいたら良かったかなと思います。
ホンワカした絵柄に口当たりはまろやかでも、セリフの一つ一つは名言や金言が多く、色々と突き刺さるだけに惜しい。
俳優をキャスティングしているのもそんなに気にならないが、本職の声優とのちょっと演技の温度感的な差は感じるかな。
映画を観る中で色々と知らない事や知っていたとしても気づかない事もあるので、この作品で映画を観る楽しさを倍増出来ると思うだけにちょっと惜しいのが惜しいんですが、個人的には割と「当たり」な作品かと。
映画が好きで、映画製作に興味のある方なら、是非如何でしょうか?
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