「映画の適切な長さとは」映画大好きポンポさん よしえさんの映画レビュー(感想・評価)
映画の適切な長さとは
アラン浮いてるよね、と思ったのよ。
原作については一切知らない。アランは陽キャと陰キャの対比っていう分かりやすい構図を持ち込んで、陰キャ礼賛をしたかったのかなあ、という印象しかなかった。それにしてもストーリー全体から見るとバランスが悪いので、もうちょっと背景に引っ込めてもいいし、映画製作の話である以上、資金繰りに苦労する描写はあってもいいけど、わざわざ一人のキャラクターを置くほどでもないよなあ、と首を捻りつつ軽く調べたら、あれが原作にないオリジナルキャラクターだと知ってずっこけました。。
それ、要る?
そこ以外は面白かったです。
ジーンがシーンをカットしていく表現などアニメーションならではの描写で巧いなと思ったし、撮影後の葛藤なども共感できて、なかなか良かった。
強いて言えば、映画館生後の試写でスタッフロールの最後まで見届けたポンポさんの言葉で終わっても良かったのでは、とは思った。物語としては、ポンポさんが満足したならそれで作品として充分な出来であることが理解できるわけだし、あとは余韻としてはっきり描写しなくても伝わるはず。受賞時のインタビューでのジーンの言葉もオチとしては機能してるし、それはそれで良いのだけど、ここでもアランの描写が間に挟まったせいでテンポが悪くなったのもあり、ちょっと蛇足感が出たのが残念。
なお、たまたまジャスティスリーグのスナイダーカットを観たあとで、映画の適切な長さとはみたいなことを考えていたところだったので、個人的に割とタイムリーなお話でした。
コメントする