劇場公開日 2019年11月1日

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NO SMOKINGのレビュー・感想・評価

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4.5好きなことを、好きなように

2019年11月4日
iPhoneアプリから投稿

細野さんの音楽には、確かに、「枠」といったものがないような気がする。
YMOで目に触れる機会は多くなったような気がするが、その後の活動を見ると、やはり、非常に自由な感じだ。

ただ、細野さんが、今の音楽には欠けているものがあって、それは40年代にはあったもので、それを大切にしたいと言っているのを聞くと、やはり、何か音楽を好きとか、そういったハートに関わることかなと感じる。

テクノロジーの発達で何でも出来る様に感じる人は多いと思うけど、実は特定のジャンルの中で窮屈にやってるだけの可能性だってある。

特定のターゲットに絞らないと商業的な計算が成り立たないといったしがらみのようなものもあるのかもしれない。

でも、細野さんの音楽には、聴いてるとボブ・ディランの影響もあると思うし、新しいことにチャレンジすることは、何も昔をスクラップにしてしまうということではないことは明らかだ。

アメリカ人が、細野さんのライブに行って、グルーヴィーだと喜んでいるのを見ると、音楽は世界共通だと思うし、流行を追いかけているだけではない人が沢山いるのも嬉しくなる。

映像を通して聴いても、リズムを取りたくなる。

最後に、横尾忠則さんが、昔、Twitterで発信してたなかに、好きなツィートがあるので紹介します。以下、

「だけど、今は何んでもコンセプトにしたがるアーティストがいる。コンセプトの枠の中で自由になれる? 確かに枠内では自由だろうが、枠の外には無限の自由がある。これじゃ広過ぎるので自己限定が必要なのかな? 限定はすでに自由を放棄したようなものだ。」

細野さんに送った言葉のようだ。

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ワンコ

4.0煙草の煙のように自由で気負いない革新

2019年11月3日
iPhoneアプリから投稿

銀座シネスイッチでと思っていたけど満席状態で、座席予約が取れたハロウィン明けの渋谷ユーロスペースへ。細野晴臣さんのドキュメンタリー映画「NO SMORKING」を観てきた。細野さんの50年に及ぶ音楽人生は常に新しく革新的で、それでいて気負ったところがなくどこか飄々としている。いつの時代も、いつの時代の人も彼の音楽を楽しむことができるのは「自由」を声高に叫ばない細野さんの静かでいて熱き音楽探訪があるからなのだろう。映画のなかで若い世代から慕われている細野さんを観ていて、さらにその思いは強くなった。僕は煙草を吸わないけれど、細野さんが煙草を吸う姿はとても好きです。その煙をくゆらせる細野さんの佇まいが細野さんそのものを表していて、その佇まいこそがセクシーでチャーミングな細野さんなんだなぁって思う。ワールドツアー、ロンドンでは幸宏さんと龍一さんが加わり久しぶりにYMOメンバーが揃い即興演奏の瞬間も観られた。エイプリルフール、はっぴいえんどから今日まで、そしてこれからも、細野さんの音楽は、あの煙草の煙のように自由に気負いなく世界へ立ち昇り続けるのだろうな。細野さんに会いに行こう。

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Bluebeatblues