2分の1の魔法のレビュー・感想・評価
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スパイダーマンの活躍を見ているような
わざわざ遠くの駅まで出かけて行き、字幕スーパー版で見てきました。
ディズニーピクサー作品は、『トイストーリー』『リメンバー・ミー』のヒットで結実したように、日本語吹き替え版に一定の評価もあり、それなりの予算も使って作り込んであるので安心して見ていられるのですが、今回は事情が違います。
トム・ホランドが主人公の声を担当しているからです。なにしろ彼はスパイダーマンでの八面六臂の活躍ぶりで人気を博していますが、それ以外の芸歴がほとんど無いに等しい。彼の運動神経や芝居の上手さはわかっても、その奥行きまではうかがい知れなかったのです。『シビルウォー キャプテンアメリカ』に彗星のように登場し、まるで往年のマイケル・J.フォックスが帰って来たかのような名調子のセリフを連発し、原作のスパイダーマンが持つおしゃべりな雰囲気を取り戻してくれたトムホも、それ以外の表情というとほとんど伝わってきません。むしろキャリアが順調すぎて、スパイダーマン以外の仕事が挟まる余地が無いのではないかと心配になってしまうほどでしたから。
結果として、字幕版で見て正解でした。映画そのものが楽しめたかどうかはともかく。まるでピーター・パーカーがそのままアニメになったかのようなトムホ節(とむほぶし)全開の活躍で、彼以外のキャストでは考えられないハマりっぷりです。むしろ、日本語吹き替え版がどんな出来になっているのかが逆に気になる有り様です。
かつて魔法が支配していたという主人公の世界観の作り込みは、細部までよく考えてあるのですが、もはやこのレベルではピクサー作品としては平凡なレベルにまで落ちてしまいます。まるで家で飼われているミニチュアダックスみたいなドラゴンとか、ゴミ箱をあさっている野良犬のようなユニコーンとか、ひとつひとつを取り上げたら面白い設定なのに、あまりにも雑に散らかしてあって、ただ考えただけという印象がぬぐえません。
魔法の旅も、どこかの映画で見てきたような既視感がつきまとい、「あー、きっとこの先こうなるんだろうな」と思ってしまいます。これまでの魔法使いが登場した映画を塗り替えてしまうような大転換の映画になったのならともかく、あくまでも世界観を彩るスパイスとしてそういう魔術的な要素をそろえただけの雑な造りにも思えます。
ピクサーを維持するために、我々は夢を生み出し続けなければならない
いかにもこんなスローガンが、寒々しく聞こえてくるような気がしてしまうのはコロナのせいでしょうか。エンタメのマジックを以てしても世界は救えない。現実の世界の混乱のほうが、ドラゴンが暴れる町の混乱を凌駕してしまっているので、しばらくはクリエイターにとって受難の時が続きそうですね。
2020.8.25
情操教育に最適。2人だからこそ出来た、冒険物語!!
【賛否両論チェック】
賛:1人では乗り越えられない冒険に、兄弟2人の絆で挑戦していく姿が、感動的で情操教育向き。冒険を通して、主人公が大きく成長していくのも魅力。
否:小さい子が怖がってしまいそうな描写が結構多いので、案外家族サービスには不向きかも。
幼い頃に亡くなってしまった父と再会するため、不思議な魔法の冒険へと踏み出した、内気でネガティブな弟・イアンと、陽気で無鉄砲な兄・バーリー。その道中で次々に降りかかってくる、1人では決して乗り越えられない試練の数々に対し、2人が二人三脚で挑んでいく姿は、観ていて思わず感動を誘います。個人的には主人公のイアンが、自分だけでは達成出来なかった“新しい自分リスト”を、冒険の中で次々に克服していくのが、とてもカッコよかったです。
ただ難点を挙げるとすれば、小さい子が怖がってしまいそうな、魔法や猛獣、仕掛けのシーンが多いことでしょうか。ですので、意外と家族サービスには不向きなのかもしれません。
それでも、大切な人との絆を通して成長するという、情操教育にはうってつけの作品でもありますので、是非ご家族そろってご覧になってみて下さい。
設定が面白い新解釈ファンタジー
王道のファンタジーを現代社会へ落とし込んだ世界観が観ていて面白い
ストーリーの練り方もさすがピクサーといった印象
散りばめた伏線の回収が見事
オチも予想できないからこその感動が味わえ大人も楽しめる仕上がり
ただ、残念なのが日本語版はご丁寧に作中の文字を修正してあるが、
6歳では読めない漢字を多用され、字もうますぎるので違和感がすごい
そこらへんは考えてやってほしい
そしてタレントの吹き替えが余りに下手
最高の結末
中盤に「子どもは笑ってるけど子供騙しだぜ!」
なんて思ってたら、
こんな感動の結末あるか?と言うエンディングが用意
されてて、一瞬でもピクサーを疑ってゴメンなさい。
と言う感じだった。
2回目観たら最初から泣いてしまうかもしれません。
カセットテープでお父さんとやり取りするところや、
足だけでのコミュニケーションなど、
さすがピクサー!面白い事考えるなぁ…と感心して、
中盤の冒険から、あれ?普通の冒険物なんだと
少し僕はだるくなったけど、
その冒険や全てのやり取りは
エンディングに向けての伏線になってて、
父さんと会って感動してだろ!と思ってたら
その選択をするか!
なるほど!
と、さすがピクサーって感じで感動、感心、感服
と言う感じでした。
ドラゴンのビジュアルの素晴らしさ!
ラストの今までの魔法の応酬!
素晴らしいッス!
最高ッスピクサー様!
一生付いて行きます!
凄すぎて凄みが伝わらない
Amazonvideoでレンタル。
公開時、歴代ピクサー作品と比べて地味すぎるビジュアルから食指が伸びなかったけど、実際観たらとんでもない作品だった。
誰もが簡単に使える科学に取って代わることで魔法が廃れてしまったファンタジー世界という舞台はどこかで見たような設定だし、主人公は少年でもヒーローでもない青い顔のイケてないエルフ兄弟。
冒頭で心躍るようなビジュアルも設定も特にないんだけど、そんな冒頭~中盤のキャラ達のちょっとしたセリフや行動が後半~クライマックスの展開、そしてオチへの重要な伏線として全部活きるし、それらが「伏線の為の伏線」じゃなく、物語にドライブをかけるための歯車として全部が繋がっていくストーリーテリングは、あまりにも凄すぎて凄みが伝わらないというか、歪な部分がないので逆に無個性で小さくまとまってるようにすら見えちゃうっていう。
ストーリーを作る人にとっては教科書のような作品。
ディズニーフルCGアニメ過渡期
色々な種族が混じり合うファンタジーな世界。昔は魔法が重宝されていたが、今は科学技術により最新グッズが溢れる楽な世界に。
ある時、主人公の兄弟は母から誕生日に亡き父の魔法の杖を渡されて、、、。
どんな種族だが不明な主人公家族。
(一応エルフの設定らしい、映画では語られず。周りにはサイクロプスやケンタウロス、マンティコアの様な分かりやすい種族がいるのに💦)
特異点は魔法の杖が家にあるくらい。
ディズニーCGアニメの質もここ数年代わり映えしませんし、現代社会×ファンタジー神話キャラという世界観は好みが分かれます。
あるキッカケで冒険しますが、その理由もつまらない。
はちゃめちゃ冒険劇を観せ付けられる訳だが、現代大人的ステージでの冒険劇なので、子供目線でこれが面白く感じれるのか不明である。
最近CGアニメ映画にて子供が「楽しめるキャラクターや内容か?」「ワクワク感があるか?」等、疑問に思う作品が増え始めて来たと感じます。大人の思い込みで作られていて子供に配慮されていないと言うか、、、。
子供が観に行きたいと思わなければ家族で観に行かない訳で。
この作品のキャラクター達が玩具化されて購入したいと思う子供いますかね?(大人もいますか?w)
もうフルCGアニメを作れば少しは当たる時代は終わりました。子供に魅力ある世界観作品頼みます💦
素晴らしく面白かった
魔法は誰の中にも眠っている
コロナのおかげで上映不遇の1本をやっと鑑賞。
まず設定が面白かった。
近頃のディズニーの定番、社会問題を織り込みつつ展開させるファンタジーの中では世界観が一番ベタながら、だからこそひねった設定で楽しかった。
喪失感がテーマとして挙げられつつも、満たし、再びそこへ火を灯すものとして
「それぞれに与えられた魔法の復活」というメタファが、己が能力を生かし「いきいきと生きる」ことの大切さを教えてくれる。
わたしが、あなただけが使える「魔法」はいったい何なのか?
子供も大人も無関心ではおれまい。
安定の家族愛もさることながら、ラストのほろ苦さも憎い良作と観る。
あ、よく考えたら足でコミュニケーションをとるなんて先見の明。
ものすごく今風なソーシャルディスタンススタイル。
なりたい者と、なれた者
家族愛、兄弟愛に涙腺刺激されつつ鑑賞しました。
強気で変わり者の兄貴、気弱で真面目な弟、
感性が合わず、空回りする兄弟関係を抱えたままある目的の為に旅をします。
お互いのエゴが傷をつけ合い、罵り、別れ、それでもまた戻り、旅を通して、実は大切な物、探していた物は最初から直ぐ近くにあったのだと気付きます。
この辺りも実に見事、目に見えない絆と旅の目的であるガジェット、物語も展開も全てここに帰結します。
そしてそれぞれの「なりたい者」「なれた者」が交差します。
ここの「なれた者」を見つめる「視線」の見せ方、そしてそのままエンディングへと繋がる流れが非常に美しく、心を震わせます。
笑いあり、涙ありのピクサー最高クオリティであることは先ず間違いありません。
コロナで映画館自粛していた方、1発目の映画館での鑑賞として、ここにオススメしておきます。
泣ける❗
予告で観た予想以上の面白さ
意外性があるのに腹落ちするエンディングが秀逸
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