「タランティーノとは違う手法だが・・・」ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
タランティーノとは違う手法だが・・・
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(略してワンハリ)でも扱われたシャロン・テート事件の背景。ワンハリは見事にスカーッとする内容で展開されたけど、こちらの亡霊は遺族の気持ちを考えると、ひどい扱いかなぁなんて思ったりする。
何も知らず、ドキュメンタリータッチの作品なのか、再現ドラマ風の作品なのかと思い込んでいました。あ、これはやっちゃまずいパターンなのでは?などと思う終盤までは、結構上手い手法かとも感じました。何しろ、ホラー風味、カルト教チャールズ・マンソンの歌も直接使っているし、夢が現実なのか夢なのかわからなくなるくらいの展開。
そして、実際に殺された元婚約者のジェイ、ポランスキーの親友ヴォイテックと恋人アビゲイル、青年スティーブンという人物を巧みに配置し、悪夢によって彼らも信用できなくなる様子が描かれているのだ。てっきり再現ドラマだと思ってたので意外な方向に進むことに驚き、それがまた最後には、実際にあった死体と対面するといった悲哀に満ちたエンディング。ううむ。
実際の出来事と比べてみると、ヴォイテックもマンソンファミリーの仲間じゃないかと思わせたり、結局はスティーブンだけがシャロンの味方のような描き方も問題だ。それならそれでニュース映像ドキュメントを挿入したりするのは反則だし、再現ドラマならそれらしく、妄想ホラーならそれらしく、筋を通してもらいたいところです。
そうなんですね、ヒラリー・ダフが演じてたんだ、シャロンテートの実際の映像を検索して見比べてもよくわかりませんでした。
じゃあわざわざあのシーンを入れたのなら、ドキュメンタリーっぽい映画の方が良かったのになあ、と思ってしまいます。
ワンスアポン〜も録画したからまた観よ〜っと😍