ジョジョ・ラビットのレビュー・感想・評価
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薄っぺらなウェス・アンダーソン風w
ウェス・アンダーソン風に撮りたいんだろうけど…
それぞれの人物のバックボーンが薄く、それをジョジョの淡い思考として描いてしまっている所が残念。
観ていてウェス・アンダーソンのパクリにさえ思えて来てしまいました。
こう言う作品がアカデミー賞ノミネートは違うと思う。
最近のスカーレット・ヨハンソンは『マリッジ・ストーリー』と言いとても良い、いい俳優さんなんだからアベンジャ・シリーズなんか出なければいいのに。
『まぼろしの市街戦』、『戦争のはらわた』に比肩するとことん異色な戦争ファンタジー
第2次大戦下、戦火の町に母ロージーと暮らすジョジョはヒトラーユーゲントの一員になることを夢見る10歳の少年。幼馴染のヨーキーと一緒に国防軍主催の軍事訓練キャンプに参加、そこで意地悪な教官に目をつけられウサギを素手で殺すよう命じられるが・・・からのナチスドイツ戦意高揚映画のフリをした反戦反ヘイトファンタジー。
冒頭から炸裂するヒトラーの誉め殺しがアホみたいに爽快、ユダヤ人にはツノが生えている等ムチャクチャな噂をガチで信じる子供達の素っ頓狂な朗らかさ、凄惨な十字砲火が見える窓辺でのロマンス等キツいシャレにイチイチ爆笑させられますが、あるシーンで映像が微かに色褪せてからの展開が鳩尾に鉄拳をブチ込んできます。その後も延々と頬が綻ぶ微笑ましいエピソードとその背後に見え隠れする残酷極まりない戦果が無造作に積み上げられますが、死屍累々の地獄絵図に添えられる優しさとあどけなさと勇気と恋、もう今死んでもおかしくないくらい泣きました。
ゴリゴリのナチ思想塗れなのにアホみたいにキュートなジョジョを瑞々しく演じるローマン・グリフィン・デイビス、そんなジョジョが愛憎入り混じった思いをぶつけてしまう可憐な少女エルサを演じるのはトーマシン・マッケンジー。この2人がもうものすごく可愛い。トーマシン・マッケンジーは前作『足跡はかき消して』でPTSDを患っている退役軍人の父に連れられて人里離れた山中で自給自足の生活をしている少女トムを演じていたので、繊細さとタフネスを併せ持つヒロインが見事にハマっていました。そんな2人をさりげなく見守る母ロージーはスカーレット・ヨハンソン。ブラック・ウィドウとは全く別次元の美しさと逞しさは戦火の下で光り輝いていました。物語を右へ左へと振り回す狂言回しとして登場するのがジョジョにしか見えないちょび髭の友人アドルフ。これを軽妙に演じているのが監督・脚本も兼ねるタイカ・ワイティティ。マオリ族とロシア系ユダヤ人の血をひく彼がこの役を演じていること自体が壮大な皮肉になっています。個人的に印象的だったのがジョジョを導く教官クレツェンドルフ大尉を演じたサム・ロックウェル。この役は彼にしか出来ないくらいのハマり役。もうウソやろ!?レベルでカッコいいので吐くくらい泣かされました。
物凄く憎たらしいのに愛おしい、途方もなく残酷なのに青空のように朗らか、全く真逆なものを見せながらそこに見えていないものを観客の胸にしっかりと刻む映像美、とにかく滑稽でキュートな登場人物達。この感じは反戦カルト映画の金字塔『まぼろしの市街戦』に比肩する異色作。クスクス笑ってしまうオープニングには『戦争のはらわた』に通底した突き抜けたヤケクソ感も滲んでいる。クレジットが流れ去り客電が点いてもしばらく立てないくらい凄まじいエネルギーを孕んだ凄い傑作です。
悲しくも温かい
アイドル登場!かのようなビートルズに載せた始まり。
今だからこそナチス、ヒトラーは誤ったものだと言えるが当時はドイツ国民の英雄だったのか、と
戦争というものが本当に恐ろしいものだと考えさせられる。
戦争映画はどう描いても悲しく悲惨なものだと思うが、この作品はそれに加えて強さ、愛情の温かさがある。
スカーレットヨハンソン演じるお母さん
自分の信念を貫く強い人であり、深い愛情の持ち主であり。
靴紐のシーンは涙が止まらなかった。
ジョジョもお母さんと同じように靴紐を結んであげられる大きな愛情溢れる人に、と思える作品でした。
すべてを経験せよ、絶望が最後ではないのだから(リルケの詩) 戦争中...
すべてを経験せよ、絶望が最後ではないのだから(リルケの詩)
戦争中にも関わらず、出てくる人たちに悪い人はいなかった。
あのアドルフ(タイカ・ワイテティ監督自ら演じた)にしても、どこかひょうきんな感じでどっか迷いつつおしゃべりしてる感じだったし、
教官役のK大尉(サム・ロックウェル)なんかは、酸いも甘いも嚙み分けてて渋かったし、
ジョジョのママ(スカーレット・ヨハンセン)は善悪をはっきり持った素敵なママさんだったし、
ジョジョ唯一の友達太っちょポーキー?も、ポイントで出てきていい味出してたし、
そして、「アンネの日記」を思い浮かべずにはいられない美少女エルサ。
話すことによって、どんどんエルサの心情がわかってきて最後には恋してしまう。
お腹の中を蝶々が飛び回る感じ!
そうなんだよね、あらゆる経験がジョジョを成長させていく。
リルケの詩は、まさにこの映画を言い得ているんだと思った。
「ジョジョ・ラビット」をみ終わった時、詩情あふれる映像に涙があふれた。
そう、ちょっと「ニューシネマパラダイス」に似た雰囲気があった。
重苦しい雰囲気、戦争から解放された時の爽快感というのだろうか。
ぎこちないジョジョのダンスにそれが現れていたと思うのだ。
それから、分断と差別ということ。もっとも大きな分断は戦争だろう。
有無を言わさず、一方に押しやって、もう一方をヘイトする。
ナチスならユダヤにしたように、考える暇を与えず、そうしなければ自分がやられる。
そんなことにならないようにしなければと思う。民族的な優劣なんてないんだと思う。
個人的な個性の違い、環境による違いはあったとしても。
話し合えば、わかってくる。ふれ合えば、理解できる。
ジョジョがエルサに感じたようにね。
どんな境遇でも人間はその魅力を隠しきれない
2020年1番の作品
ジョジョの目線
ヒトラーのこんな描き方は、これまであったのだろうか。戦時下の日常と...
芝居は良いのだけど…
お腹の蝶々を大事に!
社会に認められる自分になって、必要とされたい!
わずか10歳のジョジョは素直だからさらにそう思ってしょうがない
ヒトラーは憧れで目標で友人だ
そんな盲目な少年に愛は強いのよと教えるお母さん
この作品を思い返すとき、お母さんの姿が中心にあるなぁ
虎とにらみあって大きなものと闘い、家族を愛して他人を信じる存在はこの作品の核だと思う
そんな指標に導かれるジョジョに共感し、いつしか強くなる彼に胸がいっぱいになる
そんな愛の物語
一方で戦争もちゃんと描かれている
ジョジョに、打たれるわよ!と軍服を渡しつつも、少年たちに銃を持たせて突進させる女性は相反しているようで、リアルな説得力があった
普通の人たちがユダヤ人を罵ってヒトラーを崇拝してたんだよな…と
社会に必要とされる人間が正しいとは限らない
だからジョジョにはずっとお腹のなかの蝶々を大事にして、忘れずにいてほしい
切なくて好き
内容は他の方がレビューしているので内容は割愛します。
切なくも戦争と青春をきちんと描いている作品だと思いました。伏線もしっかり回収しており、それらを出すタイミングも絶妙で最後まで目を離さずに観ることのできる映画だと思います
残念ながらジョジョとエルサは最後まで結ばれることはありませんが、(年齢が離れているため)弟として好き。そう言われながらも二人で自由のダンスを踊る場面は微笑ましくも胸にきました。
ちなみに戦争ものなので登場人物もガッツリ死んでしまうので注意です。
また、悪い方に少し気になったのは妄想のヒトラーは本当に必要だったのか。と、ジョジョの母親があまりにあっさり死んでしまったところですね。
楽しく。そして、悲しくて重く。
苦しい映画その①
ドイツ人少年の視点で描かれた第二次世界大戦。
同じ戦争の同じ側にいたのに、日本で描かれる戦争映画にはない明るさ。語弊がないように言うが、決して戦争を明るくとらえているわけではない。でも、戦争当時、子供だった少年には「戦争ごっこ」の延長のように感じたんだろうな、と。リアリティのある「ごっこ」のつもりだったのに「リアル」は「ごっこ」と違うという事を痛いほど突き付けられていく展開で観ていて苦しくなってくる。
「常識」って時代や環境によっていともたやすく移り変わる。それほど脆いもの。だからこそあたしは「自分の尺度、自分にとっての常識」を持つ事が大切だと思ってきた。でもこの映画を観ると、もし自分がこの時代ここに居て、自分にとっての常識や正義を振りかざしても妄信的となっている圧倒的大多数の前では太刀打ち出来ないだろうな、と思い知らされる。スカヨハもそうだったように。またしても苦しい。
第二次世界大戦についてまだ何も知らない子供がこの映画を観たらどんなふうに感じるのかな?そう感じた映画。
感じたことはたくさんあるけど上手く言葉にできない。
そして同じ日に『リチャード・ジュエル』を観に行ったから余計に苦しくなった…
せめてもの救いは両映画に登場していたサム・ロックウェルのイケメンっぷりε-(´∀`*)ホッ
愛は最強‼︎だけど戦争には敵わない現実
蝶々結びは左右のバランス良く綺麗に作るのが簡単そうで、難しい。
紐を用意したのは母親役のスカーレット・ヨハンソン。
紐の片端にはユダヤ人のエルサ。
もう片端にはナチスに洗脳されたジョジョ。
この物語はその3人が蝶々結びを創る物語だ。
この作品は、最初はハイテンションすぎて正直ついていけなかった。
でも進んでいく内にナチスの醜さに気付き引き込まれた。
そしてジョジョ母のダンス中が脳裏に焼き付いたら、まさかのあの展開…ジョジョの演技に涙腺がむず痒くなった。
そこからは、怒涛の展開。
日常を戦争に壊されていく様を描く。戦争は本当に醜い。
しかし何か物足りない感がある。
心地よい余韻の残る傑作でした。
余韻に浸りたい人は野田洋次郎楽曲提供、唯一無二の歌声の持ち主Aimerの「蝶々結び」という曲を聴くといい。
蝶々結びは、奥が深い!
余談
ヒトラー役であり監督のタイカ・ワイティティはユダヤ人だそうです。
やー良かった‼️
凄く良い!
ジョジョ・ラビット
是非、たくさんの人に観て欲しい作品。
「スカヨハの演技が良い」と聞きつけ、観に行った今作。スカヨハはもちろんだが、他のキャストもキャラクターと合っていて話自体も面白かったと思う。
ジョジョの空想上の親友であるアドルフが最初はジョジョと仲良くする姿が面白いと思っていたが、ジョジョがユダヤ人は自分たちと何ら変わりない人間だと気付いてから、ヒトラー独特の話し方で厳しい言葉を浴びせ、独裁者の真の顔を剥き出しにしたシーンは、とても分かりやすく描写されていたと思う。ジョジョの心がアドルフから離れた時に真の姿を見せる、それぞ独裁者だと。
また、もう一つ印象深いシーンがある。ドイツ軍と連合軍が市街地で銃撃戦を始めた時、軍のおばさんミス・ラームがジョジョやヨーキーと同じ訓練に参加していたであろう同い年の少年に「これ(手榴弾)を持ってアメリカ兵にハグしてきなさい」と言ったシーンだ。もちろんその少年は自分に渡されたものによって相手も自分も死ぬことを知らずに、言われたままに行動した。何の躊躇もなかった。これが洗脳されている状態だと思う。今作では少年たちが何も知らないまま、洗脳されたまま、ユダヤ人を誤解し、ヒトラーを信奉する姿が色濃く出ていた。
少し似た話だが、戦争を経験した私の祖父のすぐ下の妹が以前言っていた「戦時中、私は軍国少女だった」という言葉を思い出した。生まれた時から世の中は戦争一色。学校でも「お国のために」という教育を受けてきたのだろう。また、祖父はジョジョと同じ10歳で終戦を迎えた。上映中に気づいたのだが、一気にジョジョが近い存在に思えた。それと同時に心が苦しくなった。今は語り部や反戦争の活動をしている祖父と大叔母だが、年々人は少なくなっているそうだ。少しでも平和な世の中になるように、戦争によって被害を受ける子供たちのために、戦争や殺戮に対する恐怖心と意識を持って欲しい、エンドロールを見ながらそう思った。
ライフイズビューティフル
ジョジョの演技がずば抜けてよかった
エルサがかわいい
ヨーキーなんていいやつなんだ
ナチスものはどう描いても
心動くなぁ(お母さんが死んだシーンはショックだ)
10歳にして生きる力が強い
リルケの詩と相まって生きる力をもらえた
有意義な時間だった
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