劇場公開日 2020年1月17日

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「誰かの靴紐を結んであげる」ジョジョ・ラビット セロファンさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5誰かの靴紐を結んであげる

2021年12月26日
PCから投稿

ファンタジックでユーモアたっぷり。だけどこれは戦争の話で。不思議な感覚でした。重く悲しいというよりは考えさせられる。何について?どんなふうに?一度観ただけでは理解しきれずもう一度観ました。
まだ咀嚼し切れていない部分もありますが、これは幼い少年の気付きと自立を描いた成長物語でもあるのかなと思いました。

戦争万歳!ヒトラー万歳!敬愛するヒトラーとの妄想でのおしゃべりが好きで、立派な兵士になる事を夢見てやまないジョジョ。ユダヤ人には角が生えていると信じて疑わないジョジョ。
だけど、実際にユダヤ人少女と出会ったり、大切な人の突然の最期や、街の空襲を目の当たりにして、わかってきた事。幼い彼が自分の目で耳で心で、見て聴いて感じた事とは?

身も心も戦争に支配されていたジョジョが、自身の体験を通して、自分で考え判断できるようになった。母の語る愛もダンスも拒絶していた彼が、エルサへの愛を自覚し、二人で踊る姿は、何ものからも解放され自由に自分の足で歩んでいける事の喜びを表しているのだと思いました。

セロファン
セロファンさんのコメント
2021年12月26日

母親素晴らしかったです。CBさんのレビューを読んで私が彼女に惹かれた理由がわかりました。

セロファン
CBさんのコメント
2021年12月26日

> 幼い少年の気付きと自立を描いた成長物語でもあるのかな
そうですね。俺はそれに加えて、「それを "決して強制することなく" 促す」素晴らしい母親の話だとも思いました。いい映画ですよね。

CB