「デヴィッドボウイで踊ってた世代ですが。」ジョジョ・ラビット ごーるどとまとさんの映画レビュー(感想・評価)
デヴィッドボウイで踊ってた世代ですが。
映画は全く予備知識を入れずに観る派なので、正直冒頭はどんなテンションで観たらいいのかわからず戸惑った。重いのかなと覚悟しているとビートルズの「抱きしめたい」がかかるしコミカルなヒトラー出てくるし。ナチスを描いた作品は多くあるけどここまで振り切ったものは無かったよね?
あえて言うならば「ライフ・イズ・ビューティフル」をブラックにした感じかな。
スカヨハ以外は誰が出てるのかも知らなかったのでサム・ロックウェルを見つけたときは嬉しかったな。「スリー・ビルボード」でちょっとムカついて「バイス」で気になり始め「リチャード・ジュエル」でソワソワしてこの作品で偶然の再会を果たしたような胸のときめき!これってもしや恋?(違います笑)
ジョジョもエルサもめちゃめちゃ可愛いし色使いもポップだし音楽も最高。ラストはデヴィッドボウイだよ?彼は十代の頃の青春そのものだったんだよね。
ちょこちょこ入るダンスもキュートだったな。
いろいろ考えてるとややヴェス・アンダーソン風味もあるよね。「グランド・ブダペスト・ホテル」を思い出したわ。
でも二度とあのような時代になってはならないし子供たちにあんなことさせてはいけない。少年も少女も笑って踊っていられる世の中を大人は守っていかなければ。
大好きな作品です。
純粋な子どもたちほど、どんどんナチスにのめり込んでいく様子が、ほんとに不気味でした。
最後のドイツ語での「ヒーローズ」で踊るシーンが最高です。
私は「ライフ・イズ・ビューティフル」は今一つ心に入らなかったのですが(期待値が高すぎた)、この作品は心に残りました。