「【愛は最強!…洗脳も固定観念も自己防衛本能すら超える!】」ジョジョ・ラビット ぽかりさんの映画レビュー(感想・評価)
【愛は最強!…洗脳も固定観念も自己防衛本能すら超える!】
自分のゆでガエル状態を何とかしたくて
足元に迫っている災害や戦争の被害から
子供を守る危機感を養いたくて、
ピンとくる映画を観ています。
今回も「ナチス」「ユダヤ人」の
キーワードで、ピンと来たので
観てまいりました。
<キーワード>
・コントロール(支配、誰かを制御)
・ヒトラー、ナチスによる洗脳。この映画ではヒトラーの姿で、常に思考に影響を与える
…時に足りない、劣っていると感じる自分を補い、奮い立たせる様に励まされ、
…時に「~べき、しなければならない」とコントロールされる
ある意味、私達にもある、自分の中の声の存在。
・支配 強き物が正義という価値観
・庶民がビートルズを熱烈に支持したように、
熱烈にヒトラーをナチを支持していた事実。
…第二次戦争時の日本も大多数の国民が戦争を支持
していたの同じだったことの再確認。
・主人公が臆病、負傷の”おかげ”で、
”普通””当たり前の世界”からの脱線で経験できた物語。
・エルサとの出会い…
…ナチスの価値観では排除する対象で否定すべき存在。
…洗脳情報と、リアルでの経験の差の葛藤。
…フィアンセの件では、相手を傷つけながら、
…しかし、主人公の純粋ゆえに間違いに気づき、
変なプライドも無く元気つけさせようと改心する。
…お腹の中の蝶々が舞う事で気づけた事は、
洗脳による自分の価値観への疑と、
相手を想う心は、はそれらの価値観よりも
そして自己防衛本能すらも超えるということ。
・ナチスに洗脳されている主人公を受け入れつつ、
別の価値観の存在を示した、反ナチスの活動家の母が
殺害され 主人公は家族を、自分を支える全てを失い、
絶望の悲しみを体験する。
…それでも愛する人に、「靴紐を結ぶ」という
自分の出来る最大限の事を試みる。
・価値観の中で”絶対”の国が負ける。
周りの人々が殺される、破壊される恐怖。
…自分の思考の基準、”普通”が崩れる経験。
・寂しさせて一人になりたく無いゆえの、
自己防衛本能による「嘘」。
かくまっていたユダヤ人エルサをコントロール
しようとする。
…しかし良心が 愛が自己防衛を超える
…「しなければならない、べき」という洗脳が
解かれれば、心は開放され、気ままに踊り出す。
自由を、未来を楽しめるということ。
<感じたメッセージ>
洗脳されて、「~しなければいけない」「~べき」
という価値観で生き、かつ、報われず、
事情や状況、気持ちまで察して欲しいと期待
ばかりしている私たちへのメッセージは、
ノアの方舟の時の、備えもせずノアを嘲笑う
大衆が災害に遭うという教訓に似ているように
感じました。
この映画は、面白いかどうかでは無く、
観た私達が役立てるか、活かせるかが
問われている映画。
純粋だった、主人公と同じ頃の自分に
戻ってみてと。
…家々の窓の象徴する”目”のように、
出来事を感情に流されることなく、
…俯瞰する、客観視することも
求められているように感じました。
<その他>
・主人公の絵が、子供らしくない(?)
・乞食、食べ物を漁る…。
戦争の怖さ。子供すら戦わせられる、
自爆を強制させられるという狂気。
・不足感からくる期待が冷静な判断を狂わす。
「ライフ イズ ビューティフル」を
再び観たいと感じました。