「違和感は大事にすべきと気づいた」銀魂 THE FINAL もぐこさんの映画レビュー(感想・評価)
違和感は大事にすべきと気づいた
2021/01/17が2回目の鑑賞でした。
銀魂ファン歴は約10年です。
原作もアニメも追ってきました。
文が長くなると思いますが参考にして頂けると幸いです。
1回目観たあとは微妙に納得できないまま、でもまあこんなもんか…という感じでした。しかし、2回目観て、ええっやっぱこれが最後…?という気持ちになりました。
口直しがほしい…という気持ちの後に、今までのエンディング映像の要素を散りばめたクレジット映像が来るのでこれは嬉しいです。懐かしくてハゲそうでした。あとは本編よりも笑える銀八先生で救われます。もう卒業なのに転校してくる空知くん(ゴリラ)と松陽&偏差値虚くんが最高です。
良かったところは他の方がいろいろレビューをしてくださってるので、私はそこになさそうだったものを取り上げます。
まず、1番納得できなかったことを。
銀さんと虚が戦う前、銀さんが一方的にフルボッコにされて、それが実は虚の見た幻だった…みたいな描写がありました。正直観てられなかったです。初見のとき衝撃的すぎてあれもなにかのパロディなのかと思ったくらいです。原作にあんな描写あったっけ?とコミックで確認したんですけど、欠片もなくて…。なんかそうゆう突拍子もないことをするのはやめて欲しかった。確かに、銀さんVS虚の最終決戦は不思議なシーンではあるんですけど、それにさらに描写を加えるとますますわけがわからなくなるので、原作のとおりにして欲しかったです。
あと、虚を斬る直前の銀さんの顔。予告からえっ?と思ってましたけど、銀さんあんな顔するかなぁ…。今まで読んできた限りではああゆう顔は見せない人だと思ってたので、原作通りほぼ見えないくらいで良かった。
2番目は、桂と柩の戦いです。他の方が指摘する作画の粗さにも繋がるのかわからないですけど、動きに滑らかさがないというかカクカクしてるというか…。私は作画の点で言えばこのシーンが1番目に付きました。
映像全体がきれいすぎるっていう話は前々からありますけど、でももうそれはいいです。個人的には1期の150話以降〜2期あたりの絵が1番好きでしたけど。映画の紅桜篇や完結篇も良かったかな。肌感が最新のものは光りすぎてて…。薄暗いぐらいがいいのに。
原作は全部読んでいったのでストーリーは知ってたんですけど、にしても最初のあらすじが長すぎる。長〜いとは銀さんが最初に言ってましたけど、それでもね…。
あんなに長々とあらすじやるくらいなら、dTVで配信せずに冒頭にくっつければ良かったのに…。理想は、こないだの終わる終わる詐欺裁判でカットした以降から終わりまで地上波でやって、映画は完結篇みたいにオリジナルストーリー…タイトルは「新たなる旅立ち」ですかね?そんなのでよかったのにな…と。放送スケジュールの調整とかがあると思うので難しいんでしょうけど。
前日譚で取り上げられるストーリーのアニメ制作が映画に間に合わないから切ったのであれば、公開を延期してでも冒頭に入れてほしかったなと思います。ドラゴンボールパロディは原作通りですけど、あらすじを語らせるには長すぎて映画本編始まる前に冷めそうでした。銀さんの声は最高でした。
それに、空知先生が無理に描かされたと噂の鬼滅ポストカードを配るんなら、銀魂を欠片も知らない人だって観に行ったんでしょうし、特典もらったはいいが映画はわけがわからない…ってなるかなと思いました。冒頭から大雑把です。そのポストカードを特典とするなら、ギャグ中心にして初見さんでもわかりやすい映画を1から作ればよかったのになぁ…と。
初見さんでも大丈夫!を謳ってるわりには、まずもう飛び込みで初見さんが観て面白いとは言いにくいだろうなって感じでした。途中まで原作やアニメを追ってた人でも、さらば真選組あたりからの虚の話を知らなければ追いつけないだろうなと。結局予習ありきです。最後だからって軽い気持ちで観に行くと迷子になると思います。
今回の映画で銀魂のアニメがずっとこの調子だったとは判断してほしくないです。最後の最後でコケてしまった印象を受けました。映画を全否定はしないですけど、なんか違う…みたいな。
アニメはキャラに声がついて、動くことを楽しめればいいのかな…と今回思い直しました。原作通りの展開を期待してはいけない、と。今までのアニメ銀魂をBGMや主題歌込みで楽しんできただけあって、今回の映画はちょっと拍子抜けです。
いろんな本屋見たんですけど、どこも銀魂ごっそりなくなってて、映画の影響で単行本を買ってくれている人が多いみたいでファンとして嬉しいです。
今回の映画でがっかり感が否めないので、原作を読み直したいのとゴリラ原作者に貢ぎたいので単行本全部買いたいと思います。