シン・ウルトラマンのレビュー・感想・評価
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うまく入り込めなかったのが悔しい
ウルトラマン自体は子供の頃見たことがあったが、ウルトラマンの今までの映画は見ずに今作を鑑賞した。魅力的な点はあったが、どうしても入り込めなかった。
前半のテンポが良かったのだが、その分無理矢理感を感じてしまったのとわざとらしい演技が気になってしまった。ただ、ゴメスなどの怪獣が流れるシーンは好きだった。
人間を好きになったウルトラマンを通じて、作品のメッセージ性は強く感じた。
好きな部分はあったのだが、自分が子供心のまま見ることができたらもっと楽しめたのかもしれないと思って少し悲しくなってしまった。
初代の大ファンからすると完璧
ゴジラ→ゴメス
パゴス→ネロンガ、ガボラ
Aタイプ
ウルトラマンがニセウルトラマンと戦う時の手の振り払い
ゾーフィのデザインが神変を彷彿とさせる
名場面のリブート的場面と原作と全く違う場面
巨大長澤
山本耕史のメフィラスの紳士感
小ネタが自分には全て刺さった
とにかくウルトラマン愛に溢れた作品
「科特隊」は「禍特対」に、「怪獣」は「禍威獣」と名称が変更され、ハヤタ隊員も登場しない。
この設定変更だけで、どんなウルトラマンになるのだろうと、期待半分不安半分でしたが、思った以上にまんまウルトラマンでした😄
効果音、BGM、禍威獣や外星人との戦い方まで懐かしさ満載です‼️倒し方なんかも原作にかなり忠実で、ただただ製作者サイドのウルトラマンへの愛を感じました✨
禍威獣や外星人のデザインのアレンジも素晴らしく、庵野さんらしいなといったデザインもw
今作のストーリーとしては、現代に初めてウルトラマンが降り立ったところからの話。シン・ゴジラでは現代にゴジラが現れたらという設定に対し、今作は禍威獣が現代に現れたらではなく、ウルトラマンが現代に現れたら である。
つまり、すでに世の中には禍威獣が存在しているわけで、ウルトラマンが登場するまでは、人間の力で禍威獣を何とか対処してきたわけです。
その世界をなんとウルトラQとリンクさせており、オープニングから次々登場する懐かしい禍威獣達の面々に感動の嵐‼️
そして登場するネロンガやガボラも素晴らしい存在感‼️
しかし、当初から発表されていた禍威獣がネロンガにガボラだったわけですが、なぜこの二体なんだろう?と思っていました。
ウルトラマンには個性的な怪獣は他にもいっぱいいる中、なぜか着ぐるみ使い回しのこの二体。
会社の後輩とは、「この二体を出すならパゴスも出すんですかね。何か意図があるのかも・・・」って話をしてたんだけど、正に的中でした‼️
この三体が酷似してる事を作中でも触れており、「まるでコンパチですね。」のセリフはツボりました😁
とにかく、ウルトラマンが好きな方には間違いない一作だと思います。
あえていうなら、シン・ゴジラに比べてリアリティー度が低く、緊迫感は薄い。禍威獣や外星人が次々現れる為、展開が早くストーリーに深みを持たせられていない。そこはあくまで特撮ヒーロー作品といった感じでした。
いやぁ、でもそんな事抜きにしてホント素晴らしかったです😄✨
特撮映画をCGで作ることの限界
特撮映画の定義は色々あると思うけど、個人的に絶対外せないものが「本当にいるんだ」と思わせてくれる作品であるということ。
その点では本作はCGがあまりに丸出しで合成感が強く、ウルトラマンや怪獣の存在を感じることは全くできなかった。
たしかにCGによって、着ぐるみでは不可能な動きを実現することはできたのかもしれない。
ただそれによって「地面を踏み締める重量感」「ぶつかり合う衝撃」「呼吸することで生まれる存在感」といった、特撮においてなくてはならないものが失われてしまったと思う。
これは、はるかに精密なCGで描かれていたハリウッド版ゴジラでも無かったので、ここがCGによる特撮映画の限界なんだなと感じた。
ストーリーについては基本的に「シン・ゴジラ」のテイストと変わらず、人間社会や政治に対する風刺がメイン。
ただ今回はコミカル感を意識したのか分からないが、ちょっとあまりに日本政府は軽薄過ぎる感が否めず、「シン・ゴジラ」ほど社会風刺も刺さらない。
何より1番見たいのはウルトラマンと怪獣とのバトルなのに、中盤からはウルトラマンや宇宙人の技術の政治利用といった、地球人メインのストーリーとなっていたのが勿体ない。
政治パートが長かったのに風刺が刺さらないのは、ちょっと厳しいものがあった。
総じて色々詰め込み過ぎており、結果として特撮としても風刺映画としても「リアリティ」が薄く中途半端になったように思う。
ただ、単純に敵として戦えば良かった「シン・ゴジラ」と異なり、ウルトラマンをどう扱うかというのは非常に難しいテーマだと思うので、その点ではかなりの意欲作だった。
「ウルトラマン」という日本の財産と言っても良い題材に新たな切り口を生み出したのは、流石は庵野秀明×樋口真嗣のコンビだと思う。
素晴らしい。素晴らしすぎる。
作り手の作品へのリスペクトがすごく、モーションキャプチャーも古谷敏さんがやられていて、成田亨氏が作りたかった本当の真のウルトラマンが見れた。さらに緊張とコミカル、人間らしさを感じるシーンの使い分けや、色が変わる設定もデザイン画の踏襲、サプライズでシン・ウルトラQも素晴らしかった。
ただ何よりも心配なのがこれだけお金をかけていて、素晴らしい内容だからこその客入りがすごい不安というところ。ウルトラマンというフランチャイズ名だけでは主に子供の集客しか見込めないだろう。庵野秀明のネームバリューだけでどれだけ売り込めるかが興収の争点だろう。シン仮面ライダーにも同じ心配を抱くばかりだ…
長澤まさみのセクハラ描写もセクハラへの問題提起だったのだろうが少し作風と合わないしやりすぎた感がある。あとは巨大化のシーンのアングルを考えると原作のフジ隊員のようにパンツスーツにするべきであった。
長澤まさみのワンダーランド!友達と観ると楽しさ100倍!
長澤まさみは今作で映画史に名を残す存在になったに違いない。あの星人がデータを本編のデータを破壊しない限り...。
冒頭のQな展開に興奮した。そうです、人類だけで最初から頑張っていたんです。だから、最後の最後にあのメンバーでやり遂げられたのだと思います。
ちゃんと「あとしまつ」を成し遂げた製作陣は素晴らしい!
あの「ご武運を」は「いってらっしゃい」だったんだなあと納得。
待った甲斐がありました
冒頭のタイトル合成から歓喜で、その後のウルトラQの怪獣たちの登場で鷲掴みにされました。今のこのときに再びウルトラマンを見ることができた幸せを噛み締めながらニヤニヤしながら見ていました。
予備知識得てから2回目観ても面白い。
基本、お客さんオッさんばかりです。
40代ながら、ウルトラマンは各シリーズ観たことありません。
前半がなかなかキツい展開で大丈夫か?って感じでした。
途中寝落ちしましたが、後半エンジンがかかってきて、まずまず納得の出来でした。
後半は第三村感、ヴンダー突入感などエヴァオマージュもありましたね。
一部、CR女子ザジャイアントを思い出しました。
もう一度観ようと思います。
↓
2度目観ました。1度目観た後に、
ネット配信で原作数話観てから改めて観てみると本作の工夫やこだわりが色々理解出来ました。(ウルトラマン第一話、時代が時代だけにこんなだったんだとある意味衝撃。
やり方によってはチープになりかなねない中、よくまとめ上げたなという印象です。
ゼットン戦あっさりですが、結構悲しいし。。。
非常に面白かったです。
カメラワークに関してはイライラするところもあるけど後々思い出してみると記憶に残るので良い。
CGのリアルを求めるのはキリがないと思うが、例えば土の中から隆起するところでアスファルトも掘り起こすシーンがあるが掘り起こす直前にCGが終わってしまう。難しいと思うがそこでCGにこだわるとより怪獣のリアルで凶暴性が表現できるのではないか。むかしは怪獣というアイデアだったかもしれないが今はその怪獣がどう動きどう破壊するのかを求めていると思う。
最後の斎藤工がラスボスと戦いに行くシーン、宇宙に上がっていく時の顔は今まで見てきた斎藤工で1番かっこよかった。
特撮ファンではないですが清々しい映画です。
特撮ファンではないですが
高校生の娘と観に行きました。
こんな言葉が正しいかわからないですが
海外のヒーローものを見て感じる
「派手だけどなんか感情移入できない」
感じではなく
戦闘も生々しくて手に汗握りました。
カトクタイの活躍も
前段のここまでの関係性とか時間の都合なのか
描かれてないのに空気感で「仲間」という感情が伝わってきました。
娘が有岡くんのファンで行ったのですが
有岡くん演じる滝くんも良かったです。
ヒーローが地球を舞台にバタバタする話に終わらないストーリーに滝くんの役割も大きく
観客の共感を呼び起こす素晴らしい演技だったと思います。
カトクタイみんな好きになりました。
清々しい気持ちになりました。
【”ウルトラマンが身命を賭して、愛してしまった人類に伝えた事・・。”今作は日本が世界に誇る円谷プロの空想特撮映画を、庵野秀明氏が独自の世界観を反映させ、更に深化させた作品である。】
ー オープニングから、ウルトラQのオープニングを彷彿とさせる、油絵具(だったかな・・)を溶液に解いた映像を逆廻しにした、懐かしきオープニングに、内心、心躍る。
そして、待ってましたの、ウルトラマンの登場。
だが、身体に真紅の模様が入っていないし、カラータイマーもない。
今作はオリジナルへのリスペクトをふんだんに織り込みつつ、庵野秀明氏が独自解釈を入れた作品になるのだろう・・と推測する。
オリジナルシリーズに出て来た比較的マニアックな怪獣(今作では、禍威獣)や人間臭い宇宙人(今作では、外星人)のザラブ星人や、メフィラス星人の姿を堪能した。
そして、科学特捜隊ではなくって政府諸機関から出向した人々で構成される禍特対のキャラの立ったメンバー達が、次々に現れる禍威獣たちに右往左往しながら、日本を守ろうとする姿も・・。ー
◆感想
1.前半はコミカル要素を微妙に絡めながらも、大真面目に物語は進む。
・禍特対室長(田中哲司)が、重々しい表情で”禍威獣は、何故か日本にしか現れないんだ”と言うシーン。
- 私は、ウルトラマンのリアル世代ではないが、”何で怪獣は日本にしか出現しないんだ!”と再々放送を見ながら、小学生時代、頭の片隅で思っていたモノである・・。-
・禍特対メンバーが”禍威獣の名前は誰が決めるんですかね?”と聞くと、禍特対班長(西島秀俊)が、笑みも浮かべずに”防衛大臣の趣味だそうだ・・”と答えるシーン。
- ネロンガが登場したシーンでの会話だが、クスリと笑ってしまう。パゴスとかガボラとか・・、センスがあるんだか、ないんだか・・。-
2.それまで自力で禍威獣たちを、斃してきた禍特対メンバー。だが、電気を捕食するネロンガ登場の際には、苦戦。そこに現れた紅い光の玉が天空から落ちてきて、現れた謎の巨人。
- 禍特対メンバーの神永(斎藤工)が、子供を助けようとし、爆風に吹きとばされる。オリジナルに敬意を表したシーンである。そして、ウルトラマンが神永の行動を見て人類の善性に触れた瞬間を描いた重要なシーンでもある。-
3.ザラブ星人に簡単に言い含められる首相や大臣たち。・・おいおい・・。
- ザラブ星人が化けた、偽ウルトラマン登場。
だが、オリジナルと違い、目と爪先が釣り上がっていない。独自解釈シーンだね、庵野秀明さん・・。-
4.更に、メフィラス星人登場。
物腰穏やかで笑みを絶やさずに、人類に取り入ろうとする、野心を抱えるメフィラス星人の人型姿を山本耕史さんが絶妙に演じている。ナイス・キャスティングである。
■今作が面白い点は幾つかあるが、ザラブ星人やメフィラス星人とウルトラマンが交わす外星人から見た、人間(ホモ・サピエンス)についての会話である。
勝手な推測であるが、企画・脚本、総監修を担当した庵野秀明さんの、現在の人類に対する考えが詰まっているように思えたシーンである。
■更に、べーターカプセルを使っての神永がウルトラマンに変身するシーンの懐かしさに胸躍り、メフィラス星人が提案して来たべーターシステムを使った人類巨大化計画なども、オリジナルに敬意を表している。
- 神永のバディでもある浅見(長澤まさみ)が巨大化するシーンは、フジ隊員巨大化シーンへの完全なるオマージュだよね!。-
■一番の見所は、ゼットンとゾフィ(劇中では、ゾーフィと言われていたが、敢えてゾフィと記す。)との関係性の新解釈である。
ゾフィは、ウルトラマンが、自分が最初に登場した際に爆風で吹き飛ばされた神永と融合した事は”光の国”では禁じられていた事であり、ウルトラマンの行為により、マルチバース(ここで、この言葉が出て来るとは思わなかったよ。)の全ての生命体に人類が、生物兵器への転用が可能である
事を示してしまったと諫める。
そして、ゼットンを出現させ、人類を滅亡させようとする。
ビックリの展開である。
それに対し、人類は虚脱感の中、何もしない。
だが、ウルトラマンは神永の姿で禍特対メンバーに対し、べーターシステムの原理を活用したゼットンを斃すためのヒントをUSBメモリーに入れていた。
この辺りは、脳内フル回転で鑑賞する。
そして、ウルトラマンが言った事。
【私は万能の神ではない。君達、人類の全てに期待する・・。】
<そして、禍特対メンバーの滝(有岡大貴)が、必死に世界中の科学者たちと、(滑稽な姿に見えたが・・。)バーチャル会議で遣り取りし、ゼットンを斃す方法を考え出す。
だが、その方法は、ウルトラマンが永遠にいなくなってしまう可能性を秘めていた・・。
今作は、オリジナルシリーズに敬意を表しつつ、庵野秀明氏の独自の世界観を反映させた作品でもあるのである。>
■それにしても、スペシウム光線のリアル且つ迫力ある映像には胸躍り、八つ裂き光輪という渋い技でザラブ星人をやっつけたり、登場する禍威獣選択の渋さよ。
だって、普通に考えたら、ゴモラとか、バルタン星人は必須で登場でしょう。
庵野秀明氏、矢張り拘りの職人だなあ・・。渋いなあ・・。
とてもガッカリしました。
なぜシン・ゴジラで出来ていたことが出来ていないのでしょうか。
物凄くテンポが悪く、長ゼリフの為か役者が台詞を言うのに精一杯で演技が出来ていなくみんな表情が死んでます。
シン・ゴジラには特撮リスペクトがあり、CGでも頑張ってパペット感を出していました。しかし、今回はCG丸出しでモーションに関しても一切リスペクトが感じられません。おまけにCGの出来が良いならまだしも一部を除いて出来が悪いです。
ウルトラマンという設定で一般受けし辛いと言う問題ではなく、映画作品としてとても退屈で終始単調な出来はとても厳しい物だと感じました。
童心に帰るべし。
正直、最初はどう見ればいいのか分からなかった。ガッチガチの映画として観るのか、それとも童心に帰ったような気持ちで観るのか
答えは、、童心でした。
心をカラにして、深読みせず、ただただ目の前の展開を楽しむ。
でも、悪い意味じゃなくて、それくらい原作リスペクト(?)があって、少しチープに感じるCGとかちょっとダサいアクションとかすごい感動した。
そもそもオマージュ作品ではないからリスペクト云々ってのはおかしいかもしれないけど…
ストーリーは112分とは思えないくらい、盛りだくさんでMARV〇L作品だったら、3,4作品かけるんじゃないかってボリュームだった。
しかし、それゆえ展開がめちゃくちゃ早くて、感情移入はしにくいかもしれないと思った。
これは完全にストーリーと関係ないけど、主題歌はウルトラマンの曲???なの?
タイトルが"M87"だったにしては、ウルトラマン????ってなりました。自分の読解力無いだけかもしれないけど。
追記
米津さんウルトラマンを思い描きながら作詞作曲したそうです。自分の読解力無いだけでした。
震えるほど素晴らしい!
ウルトラマン愛にあふれている作品。
怪獣達のデザインもエヴァの序のラミエルを見た時の衝撃です。
メフィラスとゼットンのかっこよさときたら!
音楽とストーリーも素晴らしい!
何話か初代ウルトラマン見たほうがもっと楽しめるかも!
その名に恥じぬ
『空想特撮映画』
正しくその名に恥じぬ作品だったと思う。
ウルトラマンの良さを残しつつ結構大胆な庵野アレンジが効いてて良かった。
ガリバー旅行記長澤まさみとまさかの光の星持ち込み兵器と化したゼットンは結構思い切ったなぁと思った
(まぁ長澤まさみの部分は演出的に少しガチャガチャ言われるかもだけど)
尺の都合、予算etc…そんな大人の都合的しがらみが無ければもっと色々やれたのかなぁとちょっとした歯痒さも観終わって感じた
後、個人的に最初はこんなとこにもジャニーズかよと思ってた有岡くんがいい味出してて偏見かましてごめんなさいってなった笑
天然色娯楽作品
シン・ゴジラよりポップ寄りに、でもしっかり庵野カラーを落とし込んだ娯楽作品でした。
監督というクレジットがない庵野作として不安もあったけどちゃんと作品になっていて、なんというか安心したーーー、面白かった!というのが鑑賞後の正直なところ。
ウルトラマンの異物感、怪獣の単純な動きの可愛らしさ、最後の戦いの絶望感、何よりウルトラマンの格闘シーンが見易くとても良かったな。
ウルトラマンは人類と外星類の狭間にいて、人類のことなんとなくわかるけど、わからない、という実は庵野的な人間へのアプローチの仕方がそのままテーマともなっていて、本も上手いなー、と。
シン・ゴジラ、シン・エヴァンゲリオンと比較してどうしても気になったのは役者のセリフのリズムの気持ちよさが希薄だったこと。
映画を見ているときの身体的な気持ちよさというか。
でもこれは子供も見るウルトラマン作品としてはギリギリの落とし所なのかなとも。
編集は庵野秀明クレジットだからね。
あと、脚本のエリート至上主義的なところは今までで1番気になったな。
この世界に一般人は一人もいないような世界だった。
シン・ゴジラはそのへんバランス取れていたな、と。
でももう娯楽作品として、庵野関連作品として十分楽しかったです。
また観るよ!
新しいウルトラマン
今作のウルトラマン
ウルトラマンを追い続けてきた自分としては、今作のウルトラマン像というのは非常に新鮮であった。今作ではウルトラマンをヒーローとして描いていない。初っ端から過失で人間を死なせている上、原作ではハヤタを死なせてしまった贖罪として人間と同化したウルトラマンは、今作では理解不能な自己犠牲というものへの好奇心から神永と同化している。ウルトラマンは個人主義で合理的な考え方をする存在として描かれていた。ゾーフィが人類という存在を抹消するのを全く躊躇わなかったことも如実に冷酷さと合理主義を表していたように思える。
人間とウルトラマン
作中、ウルトラマンに頼りっぱなしの人間(滝)は情けなさゆえ闘いを投げてしまう。しかし、人間からすれば神に近いウルトラマンも今作では万能の存在ではなかったのだ。ウルトラマンは神永新二として生きていく過程で、人間への愛着を深めていき、最終的にウルトラマンはゼットンを倒し、自身の命を神永に与え死を迎える。これこそウルトラマンが人間に興味を持つきっかけとなった自己犠牲である。科学や身体能力において大きく劣る人間にあってウルトラマンになかったもの「自己犠牲」の意味を知ってはじめて、ウルトラマンは本当に完全無欠なヒーローとなったのかもしれない。
まとめれば、どんどん人間を好きになり、人間臭くなっていくウルトラマンがたまらなく推せる。
評価
自分的には星5だがオタクの自分だからこそ最高に楽しめたと思うし、客観的に見たら少し面白さが減ってしまうかなと思い4.5にしました。
長澤まさみの演技☆
一番頑張ったで賞を授与したい、そんな演技です
俳優をやるということはこういうことなんだろうという覚悟をみせつけられました
多分、彼女の俳優人生でこんな作品に参加するなんて思いもしなかったでしょうから・・・
マーベルなら5作品くらいかかる内容
初代ウルトラマンへのリスペクトが多分に含まれていて本当に楽しめました。そんなに人間が好きになったのかウルトラマンのセリフが出た時は鳥肌ものでしたね。
戦闘シーンの少なさはやはり予算とCGの問題でしょうか。ここはハリウッドには敵わないですね。そのかわり内容に関しては詰め詰めで飽きずに見られます。
行ってらっしゃい行ってくる、学者会議にはウルトラマンガイア。並行世界へ飛ばされるシーンにはウルトラマンダイナ。ヒロインとの関係、もうウルトラマンにはならないであろうラストにはウルトラマンティガを感じました。平成ウルトラマン以外にもさまざまなオマージュが隠されていると思います。
怪獣映画の枠を出なかったシンゴジラと比べ、シンウルトラマンはヒーローSFとしてマーベルに負けず劣らずの世界に誇れる作品だと思います。
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