シン・ウルトラマンのレビュー・感想・評価
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ウルトラマンというSF作品。考えながら鑑賞する力が必要
基本的にネタバレを書くのは好きじゃないが、この作品はどの角度から書いてもネタバレになるので、今回はネタバレレビューとして扱います。
続編が作られることなど意図してなかった原作リスペクトをしている作品。
動きの全てが特撮時代をリスペクトであり、人間の発想の中で行われている「人体ならこうなるだろう」という考えを完全に無視した不可思議な動きが、よりSF感を際立たせている。
あの動きを見て、「あ、これはSF作品だ」と納得できた。
こういった動きは、不満を持つ人間は多いと思う。
特撮時代に表現できなかった事を補完していない。つまり、CGで多彩な表現ができるのに、そのままやるのはおかしいだろうという意見だと思う。
自分の場合はこれはSF作品だと判断した。
「ウルトラマンは人間じゃない=人型だからって人間らしい動きを求めている違う」と考えた。
ストーリーもSFらしい。
ウルトラマンのテレビシリーズの中での多くの事が補完されていた。
地球と人類が持っている問題を追求した原作を採用している為、大人の映画に仕上がっている。
なにより地球はウルトラマンに守られる特別な星じゃなくて、ウルトラマン本人が人間を通して特別に思ってる感が凄く良かった。
正直、ウルトラマンに興味がない人や初代ウルトラマンのストーリーや設定を知らない人が見るとよく分からないと思う。なので、事前にウルトラマンを調べてから視聴することをおススメする。
●重要な問題点
典型的な「考えながら鑑賞する作品」である。
本来、SF作品は「知能指数を高く維持する意識=考えて観賞する意識」がどうしても必要になる。
それが「奥行きを見る事」に繋がる。
この「奥行きを見る事」が発揮されないと陳腐で退屈な作品に見えてしまう事が多いのがSFの難点だ。
考えて見る事が必須だと意識したからこそ、楽しめたが意識してないと正直見ていてシンドイ場面もあった。
求めているものではある
特撮ファンは概ね満足できる内容だったが、シンゴジラと比べれば映画として完成度は数段落ちる。
無駄な描写が多くテンポを損なっている点、おなじみ専門用語の羅列に役者が合っていない点、政治劇やカトクタイの言動にツッコミ所が多くリアリティを損なっている点、チーム内の信頼を築いていく描写が少なくラストにかけての人間ドラマに無理がある点が主なマイナス。特にシンゴジラの魅力だったテンポ感と内政シュミレーションのそれっぽさが共に落ちているのは痛い。
特撮ファンへの目配せや現代cgを用いながら特撮感を残した戦闘シーンは楽しめた。それだけで2時間の価値はあったが、素直に庵野秀明がメガホンを握れなかったのかと思いながら劇場を後にした。ウルトラマン好きならいけって感じの映画。
メフィラス星人と飲みたい。
想像以上にシュールでした!!
メフィラス星人とウルトラマンが居酒屋で飲んでるのが予想外の絵面で、なかなか良かったです。
開始早々の、こんな怪獣達がいたよね〜っていう回想の怪獣達オンパレードも良かったし、
メフィラスは巨大化したらほとんど使徒っぽいし、
ウルトラマンとお互いに蹴ろうとして足で力比べしてる図とかは、昔より中の人達の身体能力がアップしている!
普通にアクションものの動きに近くて新鮮なメフィラスとウルトラマンの闘いでした。
そして「大怪獣の後始末」よりは官邸が機能していたかな?とも思い。
現場指揮官の西島さんが「速やかな直接攻撃を!」と上司に伝えたら、「分かったアメリカからすぐミサイルを購入して攻撃させよう!」と言って電話切ったらもう戦闘機が上空に来てロケット投下〜~~!!家で戦闘モノのシミュレーションゲームしてるのか?!っていうくらい、意思決定から実際の攻撃まで早い!!このサクサク感は良かったです。
ゼットンとゾフィーが最後に出たのも嬉しかった。ウルトラマンは唯一ゼットンに倒されたことと、ゾフィーが助けてくれたことだけは覚えてましたが、まさかこういう件にしてちゃんと過去作と辻褄を合わせるとは、お見事。
ゼットンの形状、次第に成長?して本来のゼットンの姿になっていく様も斬新で。。映像作品としても技術スタッフさん達素晴らしい。
ゼットンの形態進化をじっくり見ていたい気分になりました(笑)
人間達の「困った時の神頼み(ウルトラマン頼み)」も分かりやすくて、そうだよな〜と納得。
狡猾で頭良くてキレもののメフィラス星人が、大河ドラマでやはり戦略家の石田三成だったことを思い出すと配役が良き!メフィラス星人が居酒屋出る時「おあいそ!」って言ったのが一番ツボでした!!
そうか、地球人(原生人類)よりもはるかに高等技術のある知的生命体は、現地の言葉風習諸々すぐ覚えるだろうから、おあいそ程度の言葉なんて難なく使えるのか〜、と、演出の妙が個人的に好きな手法でした(笑)
メフィラス星人と公園のブランコに乗り、居酒屋で飲みたい人生でした(笑)面白かったです!
ひどいなあ。期待値上げすぎました。
がっかりポイント① カイジュウは怪獣でよい。禍威獣なんて昔の暴走族が使っていた無理やりな当て字。
がっかりポイント② カトクタイは科特隊でよい。禍特対なんて昔の暴走族が使っていた無理やりな当て字。
がっかりポイント③ カトクタイのユニフォームが背広って!シン・ゴジラまるだし。ファンタジーなんやから、そこはわりきろうよ。シン・ゴジラ臭プンプン。そういえばタイトルにシン・ゴジラだしてたな。これがっかりポイント3.5にしとこう。
がっかりポイント④ カイジュウ映画なんやからカイジュウだそうや!カイジュウ退治がウルトラマンの専門。外星人とのやりとり多すぎ。外星人やりたかったらシンウルトラセブンでもつくってやって。
がっかりポイント⑤ カトクタイがしょぼすぎ。もっと最新鋭の武器を出そうや。仮想の武器でもええから。わけのわからん世界会議なんぞせんでえーから。つまらんリアル感はいらん。
がっかりポイント⑥ あのウルトラマンの緑色は何?わけのわからん色使いやめようや。最初の銀色とか。せっかくカラータイマーなくしたのに、台無し!いろいろうんちくあるんやろうけど、一般受けせんウンチクはいらん。
がっかりポイント⑦ もうエヴァまるだし!いくら作り手がいっしょやといっても、あそこまで露骨に使わんでもええやろ。ウンザリ・・・ウルトラマンの体のシルエットがエヴァっぽいのではなく、エヴァが初代ウルトラマンを真似たのだから、そこはしょうがないけど、クリエイターのセンスなさすぎ。
がっかりポイント⑧ ラスボスのゼットンはいったいなんや!カイジュウちゃうんかい。ゼットンも草葉の陰から泣いとるわ。もうエヴァはエエて!だれかエヴァ臭なしの真のウルトラマンつくってーな。
がっかりポイント⑨ 班長の西島さんの演技、というかセリフ回しがあまりにも・・・まあ、わざとなんでしょうが、ドライブ・マイ・カーと比べるとねえ。ちょっとかわいそう・・・監督がダメなんですよね、これは。
最新技術で挑む「昭和特撮」「温故知新」
ウルトラマン
1966年に放送された
円谷プロダクション制作の
特撮ヒーロードラマ
ウルトラマンのヒーロー像
毎週登場する怪獣のバリエーション
様々な面で当時の子供を夢中にし
今も続く特撮の代表的なシリーズ
シン・ゴジラの流れでもって
立ち上がったであろう企画だが
製作陣の樋口真嗣・庵野秀明氏らに
とっても思い入れはこれ以上ない題材
果たしてどうだったか
感想としては
最新技術で昭和特撮に挑みつつ
温故知新を観た人に伝え
CG時代のマンネリ化にも一石を投じる
良い出来だったと思います
馬鹿正直に再現したんだなと思いました
ちょっと前に公開された
「サンダーバード55」は本当に
当時の撮影方法や技法を再現して
撮っていましたが今作は
CG技術でもって積極的に
昭和特撮に寄せていますが
雰囲気自体は近代のものです
ウルトラマンのいでたちも
成田亨氏の原案に忠実な「仏像」
をイメージした表情
筋肉が浮くような今っぽいものに
しがちなところを逆にスーツの
しわ等を細かに再現
表面の光沢までこだわった感じ
それが全く古く感じず
これが伝説のヒーローなのかと
印象付けるには十分でした
アレンジではなく復元と
言うべきでしょうか
作中のモーションもスーツアクター
が動作したときのそこまで
関節可動域が広くない感じ
飛行ポーズのミニチュアを
天吊りして撮っていた
当時の飛び方まで再現
していたのは感心しました
これを「しょぼい」と感じる
若年層もいるのでしょうが
こうした方が画面を見つつどこか
脳内で補完して観てる
子供の頃の感覚を思い起こさせる
気がしました
役者の演技まで徹底してます
シンゴジラ並の他カット割の早口演技
は相変わらずで「なにいっ!?」
などの非常にわざとらしい演技
ハイテンポのストーリー展開
ここまで元のウルトラマンなのです
役者に自由に演技なんかさせません
それでいてあたかも庵野氏要素
エヴァの元ネタがウルトラマンだから
エヴァっぽいとは言いたくないのですが
ゼットンの「最終地球殲滅兵器」感への
アレンジなどはエヴァっぽい
禍威獣が日本だけを襲いに来る
地球の命運かけて戦ってるのに
世間は妙に平穏
そんな子供心にも疑問に思っていた
であろう部分にもちゃんと考証入れて
ファンサービス(?)
人物描写やストーリーの深みを
もたらす(ように見えやすい)
感情演技はなく淡白に感じる客層も
いるでしょうがそのへんの評価の
別れ方もシンゴジラの時に似ていると
思います
こうした日本・昭和の遺産の再構築
によって古いウルトラマンに興味を持つ
人がいればこの作品の意義も大きい
のではないでしょうか
実際自分は元シリーズ見たくなって
最初から見ています
ウルトラマンを愛するすべての人々に観ていただきたい。心に刻むべき作品だ。
嚙み締めれば噛み締めるほど、味わい深い作品。
ウルトラマン草創期にこのたぐいまれなるシリーズ作品を産み出した作家・演出家たちへのオマージュ、リスペクトが映像の隅々にまでにふんだんに満ち溢れたた娯楽芸術作品だ。
願わくは、円谷英二に、円谷一に、成田亨に、実相寺昭雄に、上原昭三に、飯島敏宏に、野長瀬三摩地に見せたかった。誰よりも金城哲夫に見せたかった。彼へのリスペクトはこの物語世界そのもの、ウルトラマンの存在意義そのものが重なる。
そしてウルトラマンを愛するすべての人々に観ていただきたい。心に刻むべき作品だ。
テレビ版ウルトラマンの元となった物語は以下のようになるだろう。
第1話「ウルトラ作戦第一号」ウルトラマン初登場、ベムラー(シンウルトラマンでは、ベムラーの代わりがネロンガ)
第3話「科特隊出撃せよ」ネロンガ
第9話「電光石火作戦」ガボラ
第18話「遊星から来た兄弟」ザラブ星人、にせウルトラマン
第33話「禁じられた言葉」メフィラス星人、バルタン星人、ザラブ星人、ケムール人、巨大フジアキ子隊員
そして第39話(最終回)「さらばウルトラマン」ゼットン、ゼットン星人、ゾフィー
番外で、実相寺昭雄へのリスペクト回。ウルトラセブン第8話「狙われた街」メトロン星人(もちろん金城哲夫にも)
なぜ上記の話数回がモチーフとなったのだろうか。ちゃんと理由がある。
前半の第9話までは、歴史的な名作シリーズとなった円谷プロ作品、しかも円谷の名を世に知らしめた劇場作品「ゴジラ」から、空想科学シリーズと銘打って制作されたテレビドラマ「ウルトラQ」「ウルトラマン」の連続性をきちんと提示するためである。冒頭の「シン・ゴジラ」のアイキャッチ。空想特撮映画ウルトラマン、そして怒涛の情報量で禍威獣、禍特対に関する映像がわずかな時間に目まぐるしく展開する。
わりと知られた話であるが、当時の円谷プロは、制作費を抑えるため怪獣の着ぐるみをうまく使いまわしていた。ガラモン(Q)⇒ピグモン(マン)、海底原人ラゴン(Q、マン)のようにそのまま使われたものから、一部を手直ししたものゴジラ(劇場)⇒ジラース(マン)、ぺギラ(Q)⇒チャンドラー(マン)など。
そして最も多く使いまわされた着ぐるみが、バラゴン(劇場)、パゴス(Q)、ネロンガ(マン)、マグラ-(マン)、ガボラ(マン)、、、(その後も続く)なのである。この着ぐるみの使いまわしを逆手にとって禍威獣襲来の連続性に結び付けているのだ。これがシンウルトラマンの前半である。(実はウルトラマンの造形も3パターンあって、シンウルトラマンでも最初の登場から地球人神永新二との融合度合いによって微妙に造形が変化する。これもテレビドラマの三世代のウルトラマンの着ぐるみが使われたことへのオマージュである。)
そして外星人が登場する後半18話33話29話に共通する事項はなんだろうか。こちらは知る人ぞ知る、かの実相寺昭雄をして「天才」と言わしめた企画・脚本家、金城哲夫(きんじょうてつお)が脚本を書いた回なのだ。(第18話は共同脚本)
なぜ異星人ではなく「外星人」なのかを深耕すると、この背景が読み解ける。
「あなたは地球人なの外星人なの?」浅見弘子の質問にウルトラマンはきっぱりと答えた。「両方だ」
エイリアンに対する日本語は異星人だ。(宇宙人という言い方は地球人も含まれる)しかしシンウルトラマンの世界では「外星人(がいせいじん)」と呼ばれる。この耳慣れない言葉に金城哲夫への奥深いリスペクトを感じる。どういうことか。日本人は自国民以外の人々を通常、外国人と呼ぶ。(異国人、異邦人という言葉もあるがふつうは外人だ。)島国で生まれ育った日本人独特のムラ意識、内向きの国民性を暗示的に語っている。ただし、それは必ずしも否定的な観点ではない。仲間意識、チーム意識に通じ、バディのあり方にもつながっている。地球人以外の宇宙人は、日本人の精神文化からすると「外星人」となる。ウルトラマンの「両方だ」という言葉は、どちらの立場も理解し、その間に立って両者の橋渡しを行おうとの決意表明ともとれる。この立場は、50年前に日本に「復帰」した沖縄人である金城哲夫その人の立場に重なる。
ウルトラマンの放送が開始された1966年、沖縄はまだ日本ではなかった。アメリカ施政権下にありその住民は言葉が通じる外国人だった。金城哲夫は、東京で大学を卒業した後、縁あって円谷特技プロダクションに入社する。みるみる頭角を現し「ウルトラマン」という歴史的シリーズの立ち上げに尽力し、これを成功させる。円谷を去ったあと、沖縄に帰って海洋博の企画に参加するなど、日本人、沖縄人どちらの立場も理解しその間に立って両者の橋渡しに奔走し、37歳の若さでこの世を去る。
金城哲夫は、沖縄人と日本人の両方のアイデンティティを持つ立場で、その二つの世界の懸け橋として自らを捧げたのだ。
沖縄復帰50年。いまシン・ウルトラマンが公開されたのはもちろん偶然ではないだろう。
シン・ウルトラマンは、若くして他界した金城哲夫へのリスペクトにあふれいている。
彼の象徴的な言葉は、実際にメフィラス星人登場回第33話「禁じられた言葉」に出てくる。
「さて、サトル君。私は自分の星からこの地球を見ているうちに、地球とサトル君がどうしても欲しくなったんだよ。でも、私は暴力は嫌いでね。私の星でも紳士というのは礼儀正しいものだ。力ずくで地球を奪うのは私のルールに反するんだ。そこで地球人であるサトル君に了解をもらいたいと思うんだ。サトル君は素晴らしい地球人だ。どうだね、この私にたった一言、『地球をあなたにあげましょう』と言ってくれないかね。」
「やだ!絶対やだ!」
「そうだろうね。誰だって故郷は捨てたくないもんだ。でも…、これをご覧。」
メフィラスはサトルの心に語りかける。
「宇宙は無限に広くしかも素晴らしい。地球のように戦争もなく、交通事故もなく、何百年何千年と生きていける天国のような星がいくつもある。どうだねサトル君、地球なんかサラリと捨てて、そういう星の人間になりたくはないかね。」
「いやだ!」
「聞き分けのない子だ。なぜ『地球をあなたにあげます』と言えないんだ。私は君が好きだ。私の星で永遠の命を与えようというんだぞ。」
「ボクだけがどんなに長生きしたってどんなに豊かな暮らしができたって、ちっとも嬉しくなんかないや!ボクは地球の人間なんだぞ!」
ウルトラマンがメフィラスに言う。
「とんだ見当違いだったな。地球を売り渡すような人間はいない。サトル君のような子供でも地球を良くしていこうと思いこそすれ、地球を見捨てたりは絶対にしない。」
「黙れウルトラマン!貴様は宇宙人なのか、人間なのか!」
「両方さ。貴様のような宇宙の掟を破る奴と戦うために生まれてきたのだ。」
「ほざくなっ!この手で必ずこの美しい星を手に入れてみせるぞ!我々は人類が互いにルールを守り、信頼しあって生きている事に目をつけたのだ。地球を壊滅させるのに暴力を振るう必要は無い。人間同士の信頼感を無くせばよい。人間達は互いに敵視し傷つけあい、やがて自滅していく。どうだ、いい考えだろう」
地球人の愚かさは、メフィラスに見抜かれている。
そして同じく金城哲夫の手によるウルトラセブン第8話「狙われた街」のエンディングのシナリオは以下のようなものだ
「メトロン星人の地球侵略計画はこうして終わったのです。人間同士の信頼感を利用するとは恐るべき宇宙人です。でもご安心下さい、このお話は遠い遠い未来の物語なのです…。え、何故ですって?…我々人類は今、宇宙人に狙われるほど、お互いを信頼してはいませんから…」
シナリオでの金城哲夫の予言は、現代においてそのままあてはまる。地球は何も変わっていないのだ。
庵野史最低の何か
ウルトラマンをリスペクトしてるんだろうが、特撮らしさを出そうとして生み出された低クオリティの何か。
戦闘シーンははっきり言って煽られてるのかなあって思いました。
全体のストーリー構成は"野生の思考"に則った宇宙人に流されずに人間らしくいようぜ的なよくある話で、まぁいいんだけど、
カット割、CGなど酷かったと思う。近頃の映画のレベルではない。
そもそもウルトラマンがかっこよくない。
二戦目の棒立ち回転キックはわらいました。
1番可哀想なのは長澤まさみ。局所局所で自分の腰というか尻を自分で叩いて気合いを入れるシーンがあります(原作名場面)が、くどく繰り返されるし、ズームはされるし、、、
挙げ句の果てズームどころか本人をデカくするという所業。だだすべり。
私はシンウルトラマンというよりシン長澤まさみの印象が強かったです。
唯一評価できるのは展開が早かった点。時々眠くなるのをリセットすることが出来ました。
まぁ駄作でしたね。要所要所にファンが喜ぶようなところがあったけど、私はそれすら煽りに感じました。
シン仮面ライダーはここまでにはならないことを祈ります。
ウルトラマン初心者でも楽しめた
私はウルトラマンをあまり観たことがありません。幼少期にテレビでやっていた「ウルトラマンティガ」とか「ウルトラマンコスモス」とかをチラッと見ただけで、本作のオリジナルにあたる初代ウルトラマンやウルトラQについてはほぼ知識が無い状態です。
そんなウルトラマン初心者の私ですが、非常に楽しめました。
庵野さんが総監督を務めた前作『シン・ゴジラ』のような作品を期待して鑑賞したので、会議のシーンが非常に少なかったのが意外でしたが、迫力のあるアクションシーンやウルトラマンの心情変化や個性豊かなキャラクター達が際立っていて面白かったですね。
・・・・・・・・・
謎の巨大生物が突如として現れるようになった日本。災害のように街を破壊するそれら巨大生物は「禍威獣(かいじゅう)」と名付けられ、禍威獣討伐のための特殊部隊である禍特対が設立された。ある日、禍威獣討伐のために現場に赴いた禍特対の前に謎の銀色の巨人が現れ、あっという間に禍威獣を討伐する。新たに禍特対に加わった浅見弘子(長澤まさみ)はその巨人を「ウルトラマン」と命名し禍威獣と併せて調査を開始するのだが、彼女とバディを組む神永新二(斎藤工)の様子がどこかおかしいことに違和感を持ち…。
・・・・・・・・・
アニメや特撮の描写を科学的に検証する『空想科学読本』(著:柳田理科雄)というシリーズ本があります。小中学生時代の私はその本にドはまりして夢中になって読んでいたんですが、その本によって得られた知識が『シン・ウルトラマン』の鑑賞に大いに役立ちました。
特にラストの強敵であるゼットンの必殺技「一兆度の火の玉」で、私は笑いをこらえるのに必死でした。オリジナル版のゼットンは実際に火の玉を出して科学特捜隊の建物を破壊したりウルトラマンに攻撃したりしているのですが、本作においては有岡さん演じる科学者の滝が「一兆度の火の玉なんて出したら地球が一瞬で蒸発する」という台詞を言うんです。滝の説明と全く同じ内容が『空想科学読本』の中でもされています。
劇中で何度か「これオリジナル版じゃなくて空想科学読本を参考にしてるんじゃないか」って部分がありましたので、空想科学読本ファンの私はウルトラマンの知識が無くてもめちゃくちゃ楽しめました。
基本的には初代ウルトラマンのリメイクのような構成でストーリーが進みます。
ウルトラマンのファンの方はクスリとしてしまうようなオマージュが随所に散りばめられていますので、私のような初心者よりは元々のウルトラマンのファンの方が作品の楽しみは増える気がしますね。
シン・ウルトラマンを見て感じたこと
1 ウルトラシリーズの新作にして、TV版ウルトラマンの映画化作品。
2 本作で良かったのは、始めの二つのエピソードがスーツアクターによる肉弾戦であったこと。(やはり闘いはこうでなくちゃね!)また、ウルトラマンの造形がとても格好良く感じた。(シュワッチとか言わなくてちょっと無口だったけど。)そして、見た目はクールだけどウルトラマンの我が身がなくなっても主人公の命を助けようする気持ちがオリジナル作品と同様、見られたこと。
3 一方、良くなかったのは、第一に筋立ての悪さ。オリジナルのプロットを改変したもののすっきりしていない。四番目のエピソードでメフィラス星人が侵略を止める手の引き方はどうであろう。オリジナルでは星人との交渉にあたった子供が、絶対に地球は渡さないとの強い意志を示したことで星人は気を削がれた。その子供の心意気が地球を助けた事になる。本作では、闘いの最中に星人がゾフィの姿を見て手を引くこととした。ゾフイの地球にやってきた意味を推し量ったためであろうが、前作の清い終わり方に比べれば劣る。そして最後のエピソードでラスボスとのけじめの付け方はどうであろう。オリジナルでは、ウルトラマンの闘いのあと科学者と隊員によってラスボスを倒し、地球人の気概を示した。本作では、隊員が相手を倒す方法を突き止め、ウルトラマンに托す。決して自分の手は汚さない。そして、ゾフィーの惑星を選別し地球を不要とする考え方は少数を切り捨てるものでとても受け入れ難い。
4 良くなかった第二は、科特隊の設定の改悪。隊員がホワイトカラーとなり戦闘服からスーツ姿にさせたことで、面白みが半減した。彼らの場面は、硬派な警察ドラマの域を出なかった。現代の戦いは情報戦がより重要となっているためかと思うが、科特隊が苦戦する中でウルトラマンが登場するパターンとならず、ドラマの熱量が一向に上らない。そしてかつて桜井浩子が演じた巨大化は、今回長澤まさみがボディスーツとハイヒール姿であったが悪趣味に感じた。
ウルトラマンという菩薩
オリジナルのエピソードに引きずられすぎてパロディになってしまっている。シン•ゴジラはもっと独自の世界を打ち出していた。ウルトラマンはどこから来てどこへ帰っていくのかといったことは(シンゴジラみたいに)不可解なままでいいんじゃないか? それに理屈をつけようとすると神から人間に降下してしまう。シンゴジラみたいに訳の分からない怪獣が出現して、そこにウルトラマンという訳の分からない巨人が出現する。人間は手をこまぬいて傍観し、ただオロオロするばかり、というのを期待した。
音楽が始終鳴っていてうるさい。しかもテレビ用の古くさいもの。旧楽曲へのオマージュはもっとささやかにお願いしたい。新しい曲も戦闘場面のときギクシャクして合っていない(メフィラスのとき)。音楽の使い方が本作の魅力を損なわせている部分が少なくない。
斎藤工は雰囲気が出ていたものの、他の隊員はうすら笑いを浮かべた感じで、シリアスさが足りない。ユルい。敢えてそういう芝居をしてるのか。
斎藤工が監禁されたり長澤まさみが巨大化したりとダメエピソードが続いた。カトクタイ自体、犯罪者集団になってしまうのはガッカリ。一作しかないのだから、もっとカッコいいエピソードを採用して欲しい。カッコいい組織やヒーローをすぐ壊すのは庵野ぽいけど。
ウルトラマンの造形自体は良かった。特に仮面は弥勒菩薩を思わせる微妙さが表解されていた。ただ首元が寂しい。体から仮面に接合される部分がもう一捻りあって良かった。仮面でなくグレイエイリアンぽくするとか。
話が詰め込みすぎで緊張感が作れなかった。
要らないもの…カトクタイ、メフィラス、ゾフィー
怪獣1体とバルタン星人1人でオーソドックスに勝負して欲しかった。
怪獣(古代の生物兵器を復活させたもの)は日本だけに出現するということになっているが、それってメフィラス星人が政府と交渉するためにやったってことか。怪獣の首から下はどれも同じだというのは兵器だから?(これは当時の制作現場が予算不足で着ぐるみを使いまわしたことのパロディだろう)
メフィラスのパートは嫌いだが山本耕史は役者としてはきっちり芝居している。冗長なセリフもうまく解けこましている。
β装置は人を巨大化させるものなのか?
ウルトラマンもそれで巨大化している?
ゼットンを倒す時、βカプセルを2回押せば巨大化も二乗されるはずだが、そうはならないみたいね。
小さい頃テレビの再放送を見てた世代
シンウルトラマンはなんだか頼りなく感じてしまった!
人間に疑いの目で見られたり、苦悩する姿を応援するタイプのウルトラマンです。
さらにウルトラマンも内心、実は人間が救うべき存在かどうかを見極めているという。
シンウルトラマンの人格の乗り移った神永より、ハヤタ隊員の方が、勇敢で、頼りになるし、人間を助けることに迷いがなく、かっこいいもんだから、ヒーローとしての魅力が設定から原作に負けてる。
そして、愚痴っぽく軟弱な禍特隊。折り畳みのテーブルを囲んでデータ分析しては、あれは無理これは無理。
せめてバッチだけじゃなく、オレンジの隊服着てれば嬉しかったんだけど、それもなし。
科学特捜隊は、親しみがあって、ジョークも明るく、基本ポジティブで巨大な怪獣相手に勇敢に戦ってた。
メフィラスとゼットンのデザインは、全然別物で、結局は成田亨リスペクトの作品ではなかった。
1兆度の火球の設定や脅威をリアルに再現するよりも、1兆度なくて全然いいからデザインやサイズ感を原作に沿って欲しかった。
シンウルトラマンには、絶対的なヒーロー、神様のような存在として登場して欲しかった。
人々もウルトラマンも互いに疑心暗鬼で、人間体でべらべらしゃべることで、神秘的な魅力がうすれた感じ。
改変されたストーリーについては、
人間の兵器化がNGで、ゼットンの兵器利用がOKという部分で???
そのあたりよくわからなかった。
BGMは序盤で原作の曲が使われて嬉しかったのに、ザラブ戦で、急にダサいヘビメタアレンジ。熱い戦いなのに耳がめちゃくちゃ萎えた。
いい部分もあったけど、原作には全く届かない。
原作の方が夢や浪漫をたくさん感じた。
シンゴジラはゴジラをさらに神格化したけど、シンウルトラマンはそうではなかった。
シン・ゴジラ的な作風を期待して観ると肩透かし
まず前提として、
昭和ウルトラマンは名前くらいしか知らない
平成ウルトラマンはダイナ、ガイアを少しだけ見たことがある程度の知識です。
予告はシン・ゴジラを彷彿とさせる編集だったので、そういうドキュメンタリー寄りの作風を期待してましたが、良い意味で特撮ウルトラマンの映画でした。
なので、シン・ゴジラを期待して観に行ったウルトラマンを知らない人と、ウルトラマン・特撮ファンとでは評価が分かれる作品だと思いました。
特撮...
特撮、と言うには特撮らしさが足りない。
「ディヤッ!!!」とか「ジュアッ!!!」が無いのは多少物足りなさを感じざるを得なかった。
シン・ゴジラと比べると構図がシンプルかなぁ、と。カッコいいシーンも、もちろんあったがゴジラの時の常にカッコいいシーンの連続ではなかった。制作した人間に庵野さんが入っていても監督が変わると、こうも変わるかと正直思ってしまった。
シン・ゴジラに出てきたキャストが多く出ていて「シン」の世界の繋がりを感じた。ただ東京駅の前にゴジラはいないし劇中のセリフから考えるに同じ世界線、時間軸ではなくパラレルワールド的なそれなのだろう。
映画内でウルトラマンが初めてスペシウム光線を打つシーン、あの動きは本当にカッコよかった。しなやかに掲げた右腕と、これまたしなやかに真横に左腕を広げ、それを勢いよく折り曲げて両手首を交差させる。あの誰もが知っている動きを今になって、ここまで美しく、カッコよく出来るとは。あのシーンは本当に素晴らしかった。
ウルトラマンは間違いなく我らのヒーローです。
楽しい!興奮!胸熱!しかし気になるまさみの描写…
あああ楽しかったあああああああ!!!!!!!
楽しい…わくわく…興奮…
飽きさせないとても贅沢な作り。
レトロな劇伴やカット割りに対し令和のVFXで見せるウルトラマンの姿、バトル…胸熱。
特にウルトラマンが後ろ手にベータカプセルをヘリに投げ込むところがめちゃくちゃかっこよくて崩れ落ちそうになった。あと、昔のウルトラマンと違って身体がつやつやで鎖骨や肋骨、背筋なんかも妙にリアルでセクシーだったな…
空中戦も、現代ならではの撮り方で面白かった。
ザラブの登場シーンやアップのカット割りとかはウルトラQ的な不気味さと面白さもあってすごくよかったな。
最終兵器の名前がゼットンだったのも胸熱だね!唯一ウルトラマンを倒した怪獣の名前だし、デザインも胸のオレンジふたつとかツノとかゼットンそのものだし☆
ただ、少し不満を言うとすれば、導入から前半はすごく盛り上がって面白かったのに、クライマックス、メフィラスとのバトルやゼットンの破壊のあたりはあっけなくてあまり盛り上がりには欠けたかも。
もっとウルトラマンならではの地上でのバトルが見たかったです。
あと、いちばん気になったのは長澤まさみの撮り方。執拗に脚や尻を映し、巨大化のときは盗撮のような下からのアングル。自分で尻を叩く意味もわからないし、何回もそういうシーンが挟まれるのは正直不快だったし、要らないなあと思いました。せっかくの特撮作品の品格を下げている。
だってウルトラマンですよ?
「ウルトラマンの正義とは?」という一つの禅問答のような永遠の謎があったオリジナルのウルトラマンをうまく料理して、ウルトラマンが自発的に人類を守る、ホモサピエンスを守る理由を描いたあたりは非常に良いと思った。
シン・ゴジラと比較してダメを出す人が多いけど、私的にはシン・ゴジラの行き過ぎた装飾感、押井守などの作風を焼き直した感がやや嫌いだったので、徹底して「空想特撮番組ウルトラマン」を、丁寧に再構成した本作には好感が持てます。
模型のようなプラスティッキーな飛行ポーズも、「でもこれがウルトラマンだもんね」と安心しました。
反面、ちょっと残念だったのが「ゾーフィ」との関係。
ゾーフィが地球を滅ぼすという裁定を下し、その手段がゼットンという、オリジナルのゾフィーから大きく外れた(でも着地点は同じという絶妙な味付けですが)設定に少しがっかりしたのも事実。
ただ、最後にゾーフィも人類を守るべき存在と認識し、これから異星人が攻めてくるだろうとした所に、侵略に来る異星人との戦いを描いたセブンや、その後のウルトラシリーズに繋がるフラグを立ててくれたことは◎
粗いCGと尻切れ感、私が嫌いな言葉です。
初代ウルトラマンのテレビシリーズは、再放送て視聴(でも、初代の総集編の映画は映画館で見た記憶あり)。
「シン・ゴジラ」は素晴らしい体験でしたので、否が応でも「シン・ウルトラマン」に期待して、この日を楽しみにしてました。
人生初のIMAXは、没入感が凄く、良かった。
特撮は、禍威獣や外星人ザラブまでは特に気になる点もなく、息を呑んで見ましたが、巨大長澤まさみ辺りから合成が雑に見えましたし、メフィラスとのバトル以降、CGが粗いと感じ、ゼットンちついては、プレステ2ソフトのムービー部分並みの粗さで、マスクの下で苦笑してました。
今回のプロット自体は好きですが、112分では短かったような。もう30分あれば、もっと深みが出たり、尻切れ感を回避できたのではないかと思う。さもなくば、前後編で2本作ってくれればと思っている。
俳優陣は本当に言うことなし。おかげで話はわかりやすく、リアリティも具現できていたと思う。
期待が大きかった分、残念さがありましたので、星は4つ。
でもホント、今回、ウルトラマンは何故、地球に来たのでしょう。、
シン・ゴジラを超えるんじゃないかと思えるセリフ情報量に字幕付きで観...
シン・ゴジラを超えるんじゃないかと思えるセリフ情報量に字幕付きで観たくなった。
ウルトラマンはコアなファンではないものの再放送とかで一通りのことは知っている感じだった。知ってる曲がかかるのはやっぱり胸が熱くなる。
ウルトラマンが初めて地球に降着して立ち上がった時の神ががった美しさに感動した。
メフィラス山本が最高に良い。
いろいろ小ネタとかがあったんだろうけど、自分ではわからなかったので、詳しい人の解説聞きながら観直したい。
ゾフィーが他の外星人と同じく人類を絶滅させようとするのが、えぇっ、なんで?ウルトラ兄弟は正義の味方じゃないのかとかひっかかる部分もあったけど楽しめたのは楽しめた。
残念なシン説ウルトラマン
物凄く期待していきましたが、ファンが若干自分解釈を交えてリメイクしたファンムービーでした。別にアルアルやこれ知ってる?を私は求めてないんですよ。
・ストーリーに無理あり。この内容で、この尺でウルトラマンの人類愛は無理ありです。TVシリーズで徐々に芽生えてこそです。友情を育むプロセスが薄すぎる。また神永のことを好きになる、感情移入するエピソードがなく全てが唐突すぎる。ストーリーも子供っぽすぎた。やはり樋口氏の演出能力でしょうか。庵野作品風を作ろうとしてうまくいかなかった感じですね。
・CGが酷い。予告の映像が全てで、他はチャチな感じでスーツにこだわった原作の意志が全く感じられなかった。もしかしてわざとチャチにしたのかもしれないけど、原作のスタッフは当時チャチにしたくてしたわけではないだろうに。メフィラス、ゼットンにいたっては問題外です。
・ウルトラマンのフォルムがよりグレイっぽくてキモかった。ちょっとやり過ぎじゃないかな。
・あの禍特対というちっさい組織の存在意味、隊員のスキル等謎すぎでいなくてもいいんじゃないのか?最前線の部隊が無断欠勤OKなんて有り得ないし。
・オリジナルの宮内氏のスコアが凄すぎて鷺巣氏のとは食い合わせが悪すぎる。
・山本耕史はよかった。
・ウルトラマンの戦闘に熱いものを全く感じなかった。カラータイマーは無くてもいいけど、全く興奮もカタルシスもなかった。コレジャナイ。
つまりはこの作品は私にとってはつまらなかったんだ。今作は原作を知らない人の方が楽しめたのかもしれない。変に愛着が強いとダメなのかも。まず、ゾーフィーじゃないし。トリビアよりも、物語を見たかったんですよ。
ウルトラマンたちは何をしに?
幼いころ見たウルトラマンがどのように描かれたのか、気になっての鑑賞でしたが。。。
どう捉えたらよいのか、というのが見終わった時の率直な感想。
このウルトラマン、カラータイマーないんだ、とか、
最初色がなかったり、途中緑になったりするんだ、とか
昔のウルトラマンと違うんだな、と思いながら観ていた。
「科特隊(=科学特捜隊)」は、今作では「禍特対」となっていた。
どういうこと?と思ったが、どうやら「怪獣」が「禍威獣」となったため、
「禍特対」は「禍威獣特設対策室専従班」の略らしい。
いくつか「禍威獣」が出てきたと思ったら、そのあとは「外星人」の登場、
そして「禍威獣」が出現した理由などが明らかになる。
現代のネット世界にウルトラマンや禍威獣、外星人が現れたら、
こうなるよな、というところはそのまんま。
シン・ゴジラのときは、今までのゴジラと違い、政府がどう動くのか、
といった側面が新しく、これはこれで面白いと感じたのだが、
今回のはウルトラマンと仲間とのヒューマンドラマ?
幼いころ見たウルトラマンの最終回に出てきて、ウルトラマンを倒してしまう、
トラウマにもなった最強のゼットンがあんな姿になるとは笑
それよりも、私の中ではウルトラ兄弟最強のゾフィ(ゾーフィ?)が
ゼットンを出すとは・・・
「そんなに人間が好きになったのか、ウルトラマン」って・・・
何をしに来たんだ、ウルトラマンたちよ。
米津さんの唄はかっこよかったです。
M78ではなく、M87というタイトルになった理由は未だ不明ですが。ゾフィの技から??
空想と浪漫に溢れた作品。大好きです!
はい、大好きです!!
色々と前作のシン・ゴジラに劣ってる部分もあるとは思いますが、それでも自分はシン・ゴジラ以上に感動しました!
シン・ゴジラを製作した庵野秀明率いる製作陣が、今回はウルトラマンを似た作風で映像化した本作。
今回は前作シン・ゴジラで総監督を務めた庵野秀明が製作プロデューサーに専念し、樋口真嗣が単独で監督を務めている...と思ってたのですが、スタッフクレジットを見ると予想以上に庵野秀明の名前があり、「結局いつもみたく色々やってんじゃん!笑」と突っ込みたくもなりました(笑)
まず、特撮シーンの怪獣について。
様々な怪獣が(今作では禍威獣と表記)出てきますが、特報の段階で出てきたネロンガやガボラだけでなく、ウルトラマンが登場する以前から怪獣が出ていたという設定で色々な怪獣が出てきます。
冒頭で猛スピード展開で映し出されてましたが、冒頭の怪獣は何と「ウルトラQ」の怪獣だそうです!
ウルトラQを一切観たことがなかったので知らなかったのですが、当時の放送ではウルトラマンの前にウルトラQが放送され、人間が怪獣を倒す話をやっていたのは聞いていました。
そして、ウルトラマンが登場してからネロンガというウルトラマンの怪獣になる所が、当時の特撮ファンを唸らせる演出になっていて「上手いなぁ」と感心させられます。
ちなみにCGでのバトルシーンは多いものの、CG自体は良くはないです。
ですが、それを無視出来るほどの造形のオリジナリティがあってあまり気になりませんでした。
今回のネロンガやガボラ、ザボラ、そしてメフィラスの造形に関してはオリジナルに準じてはいるものの、どこかエヴァンゲリオンの使徒のようなデザインにも近いなど、どこか庵野秀明らしさが出ている気がします。特にザボラとメフィラスに関してはそれが顕著に感じられました。
そこがオリジナリティがあって格好良かったですし、「特撮っていいな!」と思わせてくれます。
そして、最後のゼットンが出てきた時は圧巻で、出てきた時の絶望感が半端無いです!(笑)
オリジナルのゼットンの姿からはだいぶかけ離れてますが、一撃で地球を滅ぼす力を持つという設定に負けてないくらいの迫力でした。
演技に関しては正直シン・ゴジラの方が演技上手い人が多かったです。
ただ、ウルトラマンに変身する神永新二を演じた斎藤工は非常に良かったです!
命を落とした後にウルトラマンと同化して以降、どこか人間味の無い所と正義感のある人物を見事に演じていて、もしかくると彼はどこか人間味の無い役が似合うのかもしれないです(笑)
また、メフィラスを演じた山本耕史は個人的に今回のMVPです!
社交性がありながら人間味を感じさせず、どこか人間を見下してる様が非常に上手かったです。
あと禍特対のメンバーである有岡大貴。
今まではHey!Say!JUMPのメンバーとしてのイメージしか無く、演技は殆ど観たことが無かったです。
台詞回しに関しては少し拙くて英語も上手くは無いのですが、クヨクヨしていて少し気の弱い役として非常に似合っていた気がします。
また、ストーリーとしてはウルトラマンの設定がよく生かされていると思います。
原作のウルトラマンの設定は、光の星から地球に来たウルトラマンが、死亡したハヤタ隊員(今作では神永)と同化することで人間の姿となる設定です。
今作のウルトラマンは地球にやって来た時の衝撃波で、子供を庇った神永の人間性を理解するために同化し、「人間」という生き物に興味を抱く設定。
つまりは、人間と交流する知的生命体が人間を知り、地球をどうするかという話であり、そのザボラやメフィラス達、そしてゾフィー(!)と対立しながら地球や人類を守るために戦う話です。
なので、ウルトラマンという名の地球外生命体から見つめる人間の本質等を描いており、人の弱さや強さ、内面や哲学等を描いていたのが非常に興味深いです。
本作のキャッチコピーの一つになった「そんなに人間が好きになったのか、ウルトラマン」という台詞はゾフィーが終盤で言いましたが、今ではその言葉に重みを感じるし感動もしました。
また、ウルトラマンという巨大な生命体が怪獣と戦うと神のように扱いますが、斎藤工演じる神永(ウルトラマン)自らが「自分は神ではない」と言い、人間に協力を協力を求めて戦いに挑む様は前作のシン・ゴジラを彷彿とさせる展開で胸が熱かったです。
ただやはり今作もシン・ゴジラと同様に賛否が分かれる内容となっております。
正直自分も胸熱で感動する後半に比べたら前半はそこまで熱いものでも無かったです。
主な理由としては、台詞回しがアニメっぽい所です。
これは庵野秀明がアニメーション監督だからという単純な理由ですが、禍特対のメンバー同士が会話してる時はアニメっぽい少し大袈裟な台詞や演技だったので前半は違和感がありました。
また、話自体がTVシリーズの総集編のようでダイジェスト感があるという意見がありますが、わからなくもないです。
個人的には描きたいテーマが一貫してるので違和感はありませんが、総集編ぽく見えてしまった一番の原因は悪役が複数いることだと思います。
アメコミ映画とかはヴィランが1人であったり複数いてもメインのヴィランがいることが圧倒的に多いです。
それに比べて今作は、ザボラやメフィラス等、メインの悪役が固定していたかったのは事実だと思います。
そして、劇中の長澤まさみに関する描写が「セクハラだ!」と言われてる件について。
個人的には、描写の意図が解るのでそこまで不快には感じませんでした。
神永演じる斎藤工が長澤まさみの匂いを嗅ぎ続ける場面に不快に感じる人が多いようですが、これはとあるTwitterユーザーの指摘を引用します。
庵野秀明はエヴァ破において、生命の身体的特徴に5感があると言っています。
触覚、視覚、痛覚、聴覚、そして嗅覚です。
そこの5感に直結する行動が人は変態的に感じてしまうとしています。
ですが、変態的=生命の特徴に合致するという指摘でした。
したがって、劇中のあの場面は宇宙生命体であるウルトラマンが、人間の特徴をつかむ(探る)ことでメフィラスの戦闘の作戦として使ったと言えるので、この描写は不快と感じる人がいても倫理的に反するものでは無いと言えるでしょう。
長澤まさみが巨大化して無表情で街を歩く場面は個人的に大爆笑でした(笑)
メフィラスの陰謀が原因ですが、それにしてもシュール過ぎます(笑)
アングルによって見えそうな場面があったとしても、「大怪獣のあとしまつ」の政治家が怪獣の傷に頭から落ちてパンツ丸見えになるシーンと比べれば全然増しな気がします。
ただ、尻を叩く場面とそのカットだけは個人的に違和感がありました。
長澤まさみが「気合い入れていくわよ!」と言いながら気合い入れるのは理解しますが、ここは普通に背中で良かった気がするし、わざわざ尻をドアップで映す必要もよく解らなかったです。
色々と好きだった所や評価が分かれる所、自分が好きじゃなかった所など、かなり語れる要素があります。
それは、それだけ内容が濃密だったという証であって、庵野秀明や樋口監督率いる製作陣が力を入れて、なおかつウルトラマンへの愛を込めて製作されたのが非常に伝わってきました。
微妙な所もありましたが、愛せる部分が多かったので今年の邦画ではベスト級に楽しむ事ができました!
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