「旧ウルトラマンかつ、映画的にダメ」シン・ウルトラマン MAX69さんの映画レビュー(感想・評価)
旧ウルトラマンかつ、映画的にダメ
当時の技術では表現しきれなかった、原作者の頭の中にだけあった真のウルトラマンや、新しい解釈での新ウルトラマンを期待していましたが、ウルトラマン的には全て旧でした。
当時、エフェクトやサウンドなどは時間と技術的制限の中、妥協して妥協して作られていたと思うのですが、その不完全な物をそのまま再現してどうするんですか。
音楽についても同様で、トーンもコンテキストも全く違う当時の音楽を、録り直しもせずに原音のまま流したかと思えば、リスペクトもクソも無い謎のメタル系音楽が流れたり。効果音も当時の爆発音一種類だけを連続で流すなど、正直あり得ない。
特撮へのノスタルジーはありますが、ウルトラマンで表現したかったこと、ウルトラマンの本質へのリスペクトはありません。
映画的にも問題山積み。
メインキャストの演技が絶望的で、SFオタクの中学生が知識を披露したいだけかのような、長いだけで意味の無いセリフも相まって、痛すぎて酷い。これだけで2回観る気は失せると思います。誰が主人公か分からないレベルで主人公の描写が薄い。その他、めちゃくちゃダレるペースと構成、意味の無いカメラアングル、カメラの後ろの変態オヤジが想像できてしまう変態描写(セクシーではなく変態) などなど。
よかったところは、格闘シーンはおっと思う所はありました。また、田中さんと山本さんの演技はよかった。
旧ウルトラマンが見たい人と、悪いところに目をつぶれる人は楽しめると思いますが、クリティカルに映画を観てる映画ファンにはお勧めしません。
洋画でいうと、バトルシップ楽しめるならオススメ。
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