「「温故知新」私の好きな言葉です」シン・ウルトラマン 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
「温故知新」私の好きな言葉です
2022年映画館鑑賞20作品目
5月22日(日)イオンシネマ石巻
ポイント使い1800円から1400円
監督は『ローレライ』『日本沈没(2006)』『隠し砦の三悪人(2008)』『のぼうの城』『巨神兵東京に現わる』『進撃の巨人』二部作『シン・ゴジラ』の樋口真嗣
脚本は『トップをねらえ!』『式日』『キューティーハニー(2004)』『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズ『シン・ゴジラ』の庵野秀明
1966年にTBSで放送された子供向け特撮ヒーローもの『ウルトラマン』をモチーフにした似て非なる別物
時代は現代
日本にだけ次々に現れる「禍威獣」に対応するため「防災庁」に結成された「禍威獣特設対策室専従班」
天から突然現れた巨人
腕から放つ光線で禍威獣退治
名づけて「ウルトラマン」
ザラブにメフィラスそしてゾーフィ
次々に現れウルトラマンとコンタクトをとる外星人
ゾーフィが地球人を絶滅するために持ち込んだロボット型最終兵器ゼットンとの最後の戦いに挑むウルトラマン
66年では到底できないことが表現できた
66年の存命スタッフは鑑賞したら喜んでくれただろう
CGは日本映画くらいが丁度よい
ハリウッドは得意げで嫌味でくど過ぎる
CGはあくまで補助でありメインではない
昨今のハリウッド作品の多くは社会的テーマがいちいちうるさくマーベルヒーローものはただただ陰湿でうんざりだが日本映画『シン・ウルトラマン』にはそれがない
日本が作らないから作ったという『パシフィックリム』に対する日本なりの応え
庵野秀明らのウルトラマンならびに円谷英二に対するリスペクトはヒシヒシと感じる
ゴジラと違いウルトラマンは元が連ドラなので一本の映画としてまとめるには無理があり詰め込みすぎも覚悟したが思ったほどじゃなかった
むしろ約2時間でよくまとめた感はある
不満があるならそれぞれの夢の中で補足すれば良い
有能なら脚本を円谷プロに持ち込めば良い
庵野や樋口を叩くのは言論の自由という名のお門違いだ
女子供には向いていない
大抵のつまらない女はウルトラマンに興味ないだろうしインテリの寄せ集め「専従班」のやりとりは子供には難解だ
たしかに難しい面もあるがこの世界観の雰囲気を楽しめば良い
幼い息子に質問されうまく答えられずパパの面目丸潰れだがそれは仕方がない
そのうち発売されるだろうDVDに日本語字幕をつけて鑑賞すればわからないことがわかってくるはず
66年のウルトラマンに対する思いが強すぎる人も向いていない
頑固なまでにそっくりそのままの設定を求めがちな人が多いからだ
ウルトラマンと邦画がそこそこ好きで娯楽映画の細かいところを気にせず粗探しに躍起ならない穏健派が向いている
ウルトラマンはもちろんのことレオまでリアルタイムでは観たことがなく再放送とDVDだけの自分
リアルタイムで観たのは『ザ・ウルトラマン』と『ウルトラマン80』くらい
あとのウルトラマンシリーズあまり観ておらずとんねるずが出ていたゼアスくらいか
ウルトラマンの科学特捜隊と違い専従班はあくまで制服の官僚であり特殊な飛行機に乗って怪獣に攻撃を加えない
指揮を取るが実際に武器を使用するのは自衛隊だ
冒頭の禍威獣紹介はあまりにも矢継ぎ早だ
あと5分くらいかけてもうちょっとじっくりやっても良かった
わりと早い段階でウルトラマンの人間体がバレてしまう
浅見は自分の尻を叩く癖がある
相撲取りが取り組み前に体のあちこちを叩くのと一緒で気合を入れるためだろう
観る人によってはエロく感じるようだが自分は全くそんな風に思えなかった
あの程度が助平なら生理用品のCMでも性的興奮するのだろうか
長澤まさみは巨大化もするがローアングルなのにスカートの中のパンツは見えることはなかった
それを思うとやっぱりウルトラマンレオにレギュラー出演していた子役時代の富永み〜なはパンツ見せすぎだと思う
警察庁公安部から出港した専従班作戦立案担当官・神永新二に斎藤工
ウルトラマン(リピア)の声に高橋一生
公安調査庁より出向した専従班分析官・浅見弘子に長澤まさみ
専従班の非粒子物理学者・滝明久に有岡大貴
文科省から出向した専従班の凡用生物学者・船縁由美に早見あかり
防衛省防衛政策局から出向した禍特対専従班の班長・田村君男に西島秀俊
禍特対室長・宗像龍彦に田中哲司
ゾーフィの声に山寺宏一
ザラブの声に津田健次郎
メフィラスに山本耕史
防災大臣・小室肇に岩松了
内閣総理大臣・大隈泰司に嶋田久作
防衛大臣・狩場邦彦に益岡徹
外務大臣・中西誠一に山崎一
政府の男に竹野内豊
内閣官房長官に堀内正美
首相補佐官に利重剛
陸自戦闘団長・早坂に長塚圭史
警察庁警備局公安課・加賀美に和田聰宏
エンドロールは普通
おまけなし
どんなに言葉で言い繕うがあなたもまた個人的見解で否定している事実は変わらないんですよ。
そもそも客観的という言葉を理解しているのでしょうか?
良い部分は褒める、悪い部分は指摘するこんな単純な事を長ったるく語ってややこしくてるのはあなたですよ?
要するに私はあなたの【何かを下げなければ褒められないのか?】と聞いているんですよね。
比較は必要
誰もが比較をしながら生きている
比較は重要な判断材料
アニメオタクは原作と比較し実写映画をこき下ろしまたある者はハリウッドや韓国と比較し日本映画は終わったと嘆く
自分は彼らを軽蔑し駄作は駄作と認めつつも邦画をこよなく愛する
過保護のカホコだって毎朝どっちの服にするか決めかね母に相談していた
それなのにネットでは比較をしてはいけないという意見が多く見受けられる
だがそんなもんは現実を無視した詭弁に過ぎない
レビューや感想に客観的視点は必要がない
客観もまた主観に過ぎない
百歩譲って客観があるとすれば数多く様々な主観に触れ比較し自分なりに判断することが客観的視点ではなかろうか
自分にとって聞こえがいいものだけを集めたものに客観性はない
あるいは多数派意見が客観的視点だとするならば残念ながら自分は多数派意見が常に正しいという思想は持ち合わせていない
そんな考え方がまかり通るならプロ野球では巨人ファンが一番正しいことになる
そんな馬鹿げた話はない