劇場公開日 2022年5月13日

「シュワッチを言わないウルトラマン」シン・ウルトラマン さくやさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0シュワッチを言わないウルトラマン

2022年5月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

庵野監督の映画なので、何かしらのメッセージがあるのだろうと気張って観ていましたが、途中からはただ楽しもうと姿勢を変えました。

もちろん、メッセージがないわけではありません。
・原子力や電力など、人間が生み出した文明を象徴する怪獣
・生きる欲求があるからこその死の許容という哲学
・人を信じる力
・人間という弱い存在の底力
などなど、過去のウルトラマンから引きついだメッセージは健在です。

でも、庵野監督オリジナルというか、今の時代にわざわざ「シン」を冠した意味はどこにあったのだろうかと。

ウルトラマンの活躍は爽快ですし、斎藤工の「ウルトラマンぽさ」も最高でした。
クールでクレバーで、一目置かれるバカがよく似合う山本耕史は、この映画ではまったくバカ要素がなく、それはそれでよかった。

ただそれを楽しめばいいのかなと思うんですが、ではなぜウルトラマンは、シュワッチだけでなく、デュワ!もヘア!!も言わないのだろう……。
ウルトラマンと言えばシュワッチじゃないか。

そこに庵野監督の言いたいことがあるのかもしれないなと、益体もないことをちらりと考えて帰ってきました。

面白かった。
でもやっぱり、シュワッチは聞きたかったなぁ……。

さくや