「この品質では、とても続編製作は無理だと思う」シン・ウルトラマン P2さんの映画レビュー(感想・評価)
この品質では、とても続編製作は無理だと思う
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【特撮部分】
まず肝心の特撮部分ですが、全体的にCGのクオリティが低く見え、鑑賞に耐えないレベルです。ただ、下記のようにカット単位では驚きとともに良い印象を受ける部分はありました。
・ウルトラマンが初めて降着した後にタイプAマスクが映る
・ウルトラマンが飛行姿勢のまま縦方向に回転して敵を蹴り上げる
・メフィラス戦にて必殺技のぶつけ合い
・メフィラス戦にて見切れるゾーフィ
・森の中、ゾーフィの顔アップ
【ドラマ部分】
欠陥だらけです。特に下記の点が致命的で、映画としての価値をグッと押し下げていると思います。
・邦画特有の説明セリフ
・神永のパーソナリティが分からない
・禍特対の仕事ぶりが見えてこない
・神永と浅見の間にバディ感が出ていない
VSゼットン戦に、観客の心を盛り上げてくれる展開が無かったので、がっかりというか意外でした。『シン・ゴジラ』のヤシオリ作戦では描けていた”総力戦”感やカタルシスが今作では全く見られず、本来は気分最高潮で迎えられるはずのラストカットが空振りになっています。
脚本段階から既にこのような構想だったのか、映像化の過程でカタルシスが失われたのかは定かではありませんが、初日舞台挨拶での樋口監督の発言「庵野の脚本を可能な限り再現したつもり」は、制作失敗の責任を樋口監督が庵野氏になすりつけているようにも感じてしまっています。
映画ファンは馬鹿ではないので、映画『シン・ウルトラマン』は自然淘汰されると思います。
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