「M八七」シン・ウルトラマン ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
M八七
ウルトラマンは平成世代はリアルタイムで鑑賞する機会が多かったです。最初のシリーズはDVDなどでフルで鑑賞し、異形の怪獣との戦いや衝撃のラストに度肝を抜かれました。
シン・ウルトラマンの企画自体、2020年に公開予定だったのがコロナやったりコロナやったりコロナやったりで長らくの延期を経て無事に公開されて安堵しています。
良かったところ
・特撮としての面白さ
60年代の特撮は面白いのですが、映像の荒さやチープさが残っていたため、今の映画の映像の綺麗さに慣れているとやや物足りないなと思う部分もあったのですが、今作はその映像面での進化が素晴らしかったです。禍威獣vsウルトラマンの図が非常に楽しく、現代にここまでコテコテの、でも迫力もあり綺麗な特撮が堪能できるとは…!樋口監督&庵野さんと特撮チームの頑張りが凄かったです。ジャイアントスイングしたり、カッターぶん投げたり、宇宙へ飛んで行ったりとウルトラマン愛が溢れていました。
・長澤まさみさんの熱演
役者陣の中でも凄い…というかよくここまでやってくれたなぁと思うくらい長澤まさみさんがスクリーンを占めていました。色んなアングルから撮られるし、自分のお尻パチーンとするし、巨大化しますし、色々と辱めを受けるなどコンフィデンスマンJPのダー子がちゃんと仕事をしているのに若干罰を受けているような感じがクスクス笑えるものになっていました。キャラクターとしてはやや煩いなぁと感じる部分もあるのですが、この張り切りっぷりには頭を下げるしかないです。
・音楽の素晴らしさ
過去のTVシリーズでの音楽のかっこよさを惜しみなく出しており、戦闘シーンにも日常シーンにもベストマッチしていました。米津玄師さんの「M八七」も壮大な映画の締めくくりとして最高でした。
気になった点
・シンゴジラ同様駆け引きのシーン多め
全体的に戦闘シーンよりかは会話のシーンが多いのが気になりました。そのせいかテンポが悪くなってしまい、戦闘シーンまで呆けてしまいました。役者陣も超長いセリフに翻弄されているなと思いました。
・庵野節全開
庵野さんがいるということで多少伝えたいメッセージとかそういうのがあるんだろうなと思いましたが、過去作のオマージュがたっぷり敷き詰められていました。ゼットンはもう完全に使徒でしたし、アニメからの解放で生き生きしたのか112分には収まりきらないほどの情報量をぶち込んでくるので混乱してしまいました。あと20分ほど長くても良かったなぁ。
期待値が高すぎたが故にそこを超えることはできませんでしたが、それでもエンタメとしての楽しさは十二分に備わっており、思う存分楽しませて貰いました。シン・仮面ライダーも待っています!
鑑賞日 5/13
鑑賞時間 17:50〜19:55
座席 Q-16