「ウルトラマン点100点庵野秀明点80点映画としては70点」シン・ウルトラマン タロス99さんの映画レビュー(感想・評価)
ウルトラマン点100点庵野秀明点80点映画としては70点
ウルトラマン点100点
面倒な設定をサクサク説明
怒涛の序盤の展開
ウルトラマンの重力を超越した不思議な挙動
それによる虚像としての嘘っぽさ安っぽさ
が作り出す変な感覚。
飛行姿勢のまま画角内で暴れ回ったり
ロボットと生き物との間のようなような
妙に癖になるあの動き、見たことがありません。
虚構と現実の間と言っても良いかも知れません。
大分虚構よりですが。
ストーリーテリング。
松本人志の大日本人にあったような、外敵からの脅威は強靭で粗暴なお上にお任せして大切な物まで委ねることにまるで他人事のような当事者、又は大怪獣のあとしまつのような分かりやすいデウス・エクス・マキナ的結末。に対する強烈なアンサーに思えました。
すがるのではなく、協力する。本当の意味での自立、共存、勝利。オリジナルがもつメッセージを強く感じました。
ウルトラマン点100 点かと。
庵野秀明点80点
熟語、専門用語の多い早口、スピーディな展開、は健在でした。しかしシンゴジラのようなリアリティはやや薄めな、いやかなり薄い、が、面白い。庵野節薄口だけど、しっかり味は出ている印象でした。
何が庵野秀明らしさかとかツッコミが飛んで来そうですが。
映画としては、正直70点位。
理由は上記のウルトラマンらしさ、そしてメッセージ性による弊害。
私的な意見です。映画以外でもそうですが、物語作品は単体として面白くないと面白くない。
人はよく目にするものに親近感を覚えると言います。
設定やら思想やらてんこ盛りで、唯一無二感の徹底的に作り込まれたウルトラマンの美しさを2時間で理解するには無理があるように感じました。
ウルトラマンに親しみのない人の人生に現れた本作シン・ウルトラマンを2時間で面白いと感じることに難儀さがあるように感じます。
総評80点
シン・ゴジラを総評95点とした場合です。
比べては野暮かも知れませんが公式でシン・ユニバースを謳っていますからどうしてもシン・ゴジラと比べしまう。と、惜しい。と正直感じてしまいました。
言うなればシン・ゴジラほど尖った演出はありません。勿論ウルトラマンですから、大人から子どもまで楽しめるエンターテイメントとしての素晴らしい仕上がりです。その為か個人的にはあまり刺さりませんでした。もっと価値観とかぶっ壊して欲しい。私見です。
本作を楽しく観たいのなら是非迫力のある劇場で観るべき作品かと思います。
以下は妄想です。
しれっと発言されるマルチバース。
今後のシン・仮面ライダーに新たな展開が描かれるかも?ドクター・ストレンジによろしく少し違う世界だから?役者は同じだけど違う役を演じてるとか?少し違うけど名前も少し似てるけど何かゴジラっぽいの最初にでるのはマルチバースに関係が?とか勝手に妄想しています。
マルチバース、映画会における偉大な発明ですね。