「庵野秀明が思い描く2時間弱に収めた”新しい”ウルトラマン」シン・ウルトラマン wingさんの映画レビュー(感想・評価)
庵野秀明が思い描く2時間弱に収めた”新しい”ウルトラマン
未鑑賞
ウルトラマンシリーズ
鑑賞済み
エヴァンゲリオンシリーズ
シン・ゴジラ
まとめ考察動画によるウルトラQ・初代ウルトラマンの知識を事前に入れた上でIMAXを鑑賞。
映像
空想特撮という点では素晴らしかった。
多少VFXによる違和感はあったが、日本でこれだけの”魅せる外星人と禍威獣”の映像はなかなか作れないと思う。
音楽・音響
原作ファンからしたら堪らない曲ばかりな様子だったが、良い感じにアレンジされていてとても良かった。
IMAXで鑑賞したため、音響の迫力は満点。
光線や爆発もとてつもない臨場感だった。
ストーリー
開幕から怒涛の情報量、流石に事前知識を入れていない方達には詰め込み過ぎている内容だとは思った。
しかし、2時間弱によくこれだけの内容を詰め込んだ上で綺麗にまとまっている。
シンエヴァのように2時間半有ればもっと深掘りした内容にできたのだろうが、そこは子ども達も観る上での配慮だろう。
原作ファンからしたら物足りないだろうが、ライト層にも分かりやすく理解してもらう”新しい”ウルトラマンとしては素晴らしかった。
演出
俳優の演技やカメラワーク、カット割に関しては、”庵野節”が効いているため好みが分かれると思った。
個人的には、見慣れていて好きな部分なので違和感はなかった。
正直”ストーリーで面白くする”というより”演出で面白くする”という感じだった。
戦闘シーンもシリアスなはずなのにどこかシュールで笑ってしまうという感じで、一切退屈には感じなかった。
感想
シン・ゴジラと比べてシリアスさが足りないだの、役者の演技が大袈裟だの、ストーリーが詰め込みすぎだので点数を下げている感想は正直気にしなくて良いです。
シン・ゴジラとはそもそも今回テーマと主役が違うので、そこに期待してこの映画を観るのはオススメしません。
あくまで今回は”外星人として地球に降り立ったウルトラマン”を庵野秀明が2時間弱で描いた作品ということを、前提として観ると純粋に楽しく見れると思います。
“ウルトラマン”という謎の存在が人類とどのように関わっていくのかを2時間で楽しめるというコンセプトで観に行くのが一番オススメです。
期待外れと書いている人は、何にそんなに期待していたのか逆に聞きたいくらいですね。
現代に描かれる”新しい”ウルトラマンとしては、間違いなく最高傑作です。