「マルチバースの可能性」シン・ウルトラマン ばるすパパさんの映画レビュー(感想・評価)
マルチバースの可能性
作りはマーベルやDC作品にあるような、「トンデモ設定」のヒーローに科学的ウンチクを付け足してリアルな実写映画として成立させる手法。しかし庵野秀明、樋口真嗣とくれば古参の特撮ファンがニヤリとする小細工が満載。またアングルも絶妙。実写と区別がつかないリアルさのハリウッド映画とは真逆に、着ぐるみに寄せた味のあるCGも良し。制作費の差を考えたら正解だと思う。シン・ゴジラの後なので災害シミュレーションとしての再現度の新鮮さは無くなっているものの、邦画にありがちな過剰な演技をつけない、さり気無いコメディ要素が上手いと思った。中盤、中だるみの感が少しあったけど期待通りに楽しめた。期待以上であってほしかったのでマイナス1点。マーベルのマルチバースを彷彿とさせる設定に、いくらでも続編が作れそうな期待を持ってしまった。個人的には石原さとみより今回の長澤まさみがとても「いろんな意味で」魅力的だった。彼女に「主演」女優賞をあげたい。
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