「コメディだけど人がバンバン死にます。注意」盲目のメロディ インド式殺人狂騒曲 つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
コメディだけど人がバンバン死にます。注意
盲目のふりをしているピアニストが殺人現場を目撃する。これだけで非常に興味をそそられる。
オチで実は見えてましたとかいうのはあるが、最初から見えていることが観ている者にバレているからコメディとして成立する。
そう、本作はコメディなんだ。それなのにコメディシーンはシリアスなサスペンスとしての側面も持つ。
そして、コメディだからこそ可能な思いがけない展開に驚くことになる。これがシリアスすぎる作品だったら大いにツッコむことになってしうまう。
作品内でよく歌は流れるものの、マサラムービーの特徴である、ダンスや登場人物が歌ったりはしない。つまりミュージカル的な面はないので、インド映画でありながら、多くの人が想像するインド映画らしさはない。
そういう意味では、インド映画はちょっとハードル高いと思っている人にオススメ。
ただもしかすると多少の嫌悪感が出るかもしれない。
いい感じにゲスい登場人物ばかりで、誰も彼も利己主義的。悪事を悪事とするハードルが低いんだよね。まあ、文化の違いからくるインド映画らしさとも言えるのではないだろうか。
本作はコメディでサスペンスだから、個人的には許容範囲内ではあったが、これは人による。
ネタバレなしで書けることはほとんどないが、パッケージの縛られている男女について。男は主人公のアーカーシュ。女は殺人を犯すシミー。
ハッキリと同じシーンがあるわけではないが的外れということもない。つまり殺人を犯すシミーが縛られる状況がくるということ。
どう考えても「何で?」「誰が?」となるわけだが、これだけでも面白そうだと思わない?
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