「名匠らしい風格」オフィサー・アンド・スパイ 越後屋さんの映画レビュー(感想・評価)
名匠らしい風格
ポランスキー選手だからてっきり英語のアメリカ映画と思ったら、フランスが招いたフランス語によるフランス映画でした。しかし、画面の雰囲気や映像のカンジは完全にアメリカ映画のノリです。
さすがの名匠なので格調高い大作風ですが、淡々としたサスペンスでケレンやスリラーはありません。
欧米人には有名な事件なので事前にドレフィス事件は調べておいて真犯人の名前は覚えておいた方がいいでしょう。
映画では軍上層部の隠匿と横暴を主題に描いていますが、歴史的にはむしろ欧州におけるユダヤ人差別が大きな要因になった事件なので、そちらの側面をもう少し強調する脚本と演出が望ましいですね。
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