「うーん、理解するにはなかなか難しい作品のようです」オフィサー・アンド・スパイ お抹茶さんの映画レビュー(感想・評価)
うーん、理解するにはなかなか難しい作品のようです
ユダヤ人であることから無実の罪を着せられたドレフュス氏を、自分が属する軍組織からの迫害にかかわらず擁護し真実を明らかにした軍人(ピカール中佐)が主人公の物語です。
この作品を理解するためには、
・フランス革命を起源とする「自由・平等・博愛」という標題は単なるお題目に過ぎず、ユダヤ人差別が現存した(とういうか、一般庶民が積極的にユダヤ人を差別・迫害していた)という前提を知っておく必要がありますね。
・また、1870年のプロイセン(ドイツ)との戦争においてフランスは大敗していることも知っておいたほうが良さそうです
・ついでにいえば、陪審制とか決闘裁判?とか、フランス独自の法制度を知っていればさらに理解が深まるでしょう。
ドレフュス事件については、19世紀末のフランスでユダヤ人差別の事件があったことだけ知っている程度で予備知識なしにこの作品を見ましたが、時代背景を知らないとちょっとハードル高い感じがします。
ちなみに監督は少女への性的虐待で訴えられたポランスキー氏。それを理由に、この作品を批判する人もいるとのこと。
一方で、ポランスキー氏の家族もユダヤ人でナチスに殺された事実があるそうです。
監督がこの作品を作ろうとしたことに何か思惑があるのでしょうか・・・?
理解するにはなかなか難しい作品のようです。
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