劇場公開日 2020年10月2日

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「【そして、彼女は”自身と社会への怒り”を、”象の鼻から何度も射精しながら”発散しつつ、深謀遠慮の策を密かに練った・・。】」エマ、愛の罠 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【そして、彼女は”自身と社会への怒り”を、”象の鼻から何度も射精しながら”発散しつつ、深謀遠慮の策を密かに練った・・。】

2020年10月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

幸せ

ー 取り上げられた養子を取り戻すため、手段を選ばないしたたかな女性の生き様を描いた作品。-

ー 舞台はチリ。
 教師でダンサーのエマ(マリアーナ・ディ・ジローラモ)とダンスの振付師で性的不能者の夫ガストン(ガエル・ガルシア・ベルナル)は7歳の少年ポロを養子として育ててきたが、少年がある事件を起こし児童福祉局に取り上げられてしまう・・。が、彼らはその出来事を”少年を捨てた・・”と後悔し・・-

 ■エマのアンモラルな一連の行動をどう見るか・・。
 ・火炎放射器で信号を燃やし、車を燃やし、銅像を燃やし・・・子供用の遊具まで燃やす行為は器物破損であるが・・。
ー 子供用の遊具を燃やした時点で、何となく怒りの矛先は社会だけではないな・・と推測する。-

 ・ポロを取り戻す過程で、ガストンと意見が合わず、離婚訴訟を相談する女性弁護士ラケルや”知り合った”バーテン、アニバルを巻き込んで、更にアンモラルな行動に出るが・・。
ー エマは、二人を街中の店で、何度か窓越しにチラリと見ていたよね・・。-

 私は、エマの行動を全肯定は出来ないが、漸く手元に連れ戻したポロを抱きしめる姿や、アニバルの子供を”意図的に”身籠る姿を見て、ここまで強い思いがあるならば・・と思ってしまった。

<あそこまで、強い母性を示されると男としては、ひれ伏すしかないなと思った作品。エマの実にクレバーな計画にも見事にヤラレタ作品でもある。>

■蛇足
 1.昨日、コンテンポラリーダンス映画を観、今日今作のレゲトンダンスシーンを見て思った事。”何で、白装束で踊るのかな・・。大駱駝艦の影響ですか・・。

 2.この映画の大きな魅力は、エマを演じたマリアーナ・ディ・ジローラモさんの蠱惑的な表情であると思うのだが、資料によると、パブロ・ラライン監督は次作、クリステン・スチュワート主演の映画を製作するそうである・・。
 彼は、私の家人の若き日の写真を見たのであろうか・・。
 (雰囲気が似ているんだもの・・。ホント、スイマセン・・。)

NOBU
きりんさんのコメント
2024年8月20日

いいえ、いいえ。
「絵姿女房」にしたいほどの べっぴんさんの奥方! 良くぞ射止められましたね。
羨ましいので御座います😆🖐️
じつはこのNOBUさんのレビューを発見したのでDVD借りました。
⭐⭐⭐⭐⭐星5つです。

きりん
きりんさんのコメント
2024年8月20日

レビューに名を借りた のろけじゃないですかNOBUさん(笑)
慌ててキャストの写真を見つめましたよ。
初出演でこの魅力です!
でもストーリーは僕は嫌いでした。
スミマセン💦

きりん
talismanさんのコメント
2020年10月5日

NOBUさん、この映画、やられちゃいますよね、最後!

talisman