高津川のレビュー・感想・評価
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だけどどうすることもできないんです
この日本の美しい自然を残すにはどうすればよいのか?
角松敏生の白い船の小学校も廃校になった。
本作の小学校運動会も最後になった。
某隣国が土地を買い占めるようになれば
それは日本でなくなるのに。
この思いを後世に届けるにはどうしたらよいんでしょうね。
これからも地方の存続に関わる映画は見続けたい
80点
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京都シネマ 20220314
パンフ購入
綺麗だった。
一級河川高津川を舞台に、自然、伝統、外へ出る人、外から来る人、世代交代を淡々と綴る物語。
本当に淡々と始まり淡々と終わった。
初っ端から高津川周辺一帯の自然と水の美しさを全面に押し出してきたので、もうそこから上手くお話に入り込めなかった。 伝統の神楽にしてももうちょっとどんなお話を元にしてるのか説明があっても良かったのかなと…。 核のお話は感動的で泣けるはずなんだけどなんだろ?きれいな景色が勝った? 感じ。
とても面白かったです。
きれいな川の流れのような映画
2022年劇場鑑賞96本目。
主演の甲本雅裕は好きな俳優な一人で、善人にしろ悪人にしろちょっと面倒くさい所がある役を演じるのがうまいと思っています。
物語は過疎化の進む高津川周辺の人々を描いています。日本で唯一ダムのない一級河川ということで、四万十川が日本最後の清流という認識でしたが、水質は実は100位にも入らず、映画が作られた2019年には間違いなく高津川が日本で一番きれいな川だったようです。
伝統芸能を巡る話や外に出ていく人材、川を巡る開発計画など結構盛りだくさんな話題がゆったり流れる川のように描かれていていました。そこがちょっと眠気を誘う部分もありましたが・・・。しかし工場ならともかくリゾートホテルってそんなに環境破壊するんですかね?
ずっと観ていたい景色
とても美しい映画だった。
信じられないほど澄んだ、まさに清流の高津川。
去る者、残る者、戻る者、移り住む者。
隣の芝は青い、住めば都、当たり前の日常も、外から見れば別世界にも感じる。
劇中で描かれる問題は地方ではあまり珍しくない事だけど、美しい川と町を守りたいという想いと、過疎化をどうにかしたいという想い、どちらも間違ってないから簡単ではない。
限界集落などという言葉も珍しくなくなってきたけど、過疎化と高齢化は切り離せない問題ではあると思う。
地元に戻らなすぎた誠と父親のシーンは、ちょっとショックだったけど、安易に泣かせようみたいな感じではなく、丁寧に作られていたと思う。
石見神楽は、とあるライブ会場で生で観たことがあったけど、今回じっくり観る事が出来てよかった。
達也役の彼、すごく練習したんだろうな。石川雷蔵くん、本名なのかな?
お礼が言いたくて、初めてレビューを書いてみました!
私は43年前にふる里の益田を後にして以来関西に住んでいる還暦少年です。
まずは、錦織監督をはじめ、制作スタッフ、俳優陣、ボランティアスタッフ、スポンサーの皆様方に、高津川をこんなに美しく温かい映画に仕立て上げ私達に届けてくださった事に深く感謝します。
映画をご覧になった方の中には、方言の使い方に難があると思われる方もいらっしゃるでしょう。でも私は気になりませんでした。それどころか俳優の皆さんの喜怒哀楽を抑えた演技というフィクションと、実在の社中の皆さんによる石見神楽(イワミカグラ)というノンフィクションとの対比が面白い、と思いました。パンフレットによると、撮影に際してはフィルム撮影にこだわっておられたとか。民俗学的にも貴重な資料になるのでしょうね。
こんな素敵なふる里を持つ私は幸せものだなあ、と思わせてくれた映画でした。重ねて申しますが、コロナ禍のせいで上映開始が2年余りも伸びたのにもかかわらず届けていただいてありがとうございました。
最後の清流・高津川が美しい
島根県を流れる一級河川の高津川を舞台に、人口流出に歯止めのかからない地方の現実と課題を描いた作品。
牧場を経営する斉藤学は、息子の竜也が神楽の稽古をさぼりがちで、息子はこの土地を離れてしまうのではないかと心配していた。そんな中、学の母校である小学校が閉校になる事が決まり、閉校に合わせ最後の運動会を開催し、全国の卒業生に参加を要請する話。
高津川が吉賀町から津和野町を通り益田市へ流れていく一級河川で支流も含めダムが一つもない清流だと初めて知った。
ほんとに水が綺麗で、採れた鮎も美味しそうだった。
甲本雅裕と戸田菜穂にロマンスが芽生えるのかと期待したが、それは無く少し残念だった。
牧場で働く友利惠も可愛くて良かった。
田口浩正が認知症のお父さんと対面し、故郷に帰ると話すシーンはジーンときた。
益田市の映画館まで行って観賞した価値があった。
今度は高津川を上流に遡って映画のロケ地巡りをしてみたい。
原点
偶然にしてはよくできた地点設定。
島根出雲方面にある地域が過疎化により消えていきそうになる中、営まれている日々を映画にしました。と言う風情◎
まさに日本人的な素朴な何かを忘れて突き進む社会を内側から映し出してみたような作風で大切なメッセを受け取ったと思う。経済、ビジネスこの言葉が入ってきたのも明治以降じゃい(^^)
今日も流れとる。川がだよ。毎日涸れることなく。
個人的に、最近、宮本常一などの民俗学の本を読んでいるせいで、地方の風習や風土、信仰、くらしに興味がわいてくる。とくに日本は戦後を境に生活様式から文化、流通など様変わり。置いてきぼりを食っていた地方も、都会に負けじと近代化していった。それが自らのアイデンティティを手放してしまう愚かさだと気付かずに。令和のこの停滞した世の中でこそ、その訴えが身に染みる。川だって昔は速くて輸送力があった交通手段だったわけで、"ダムがない"ことは当たり前だった。そしてこの高津川も、宮本の本のなかで紹介されていて、このタイトルを見つけた時から公開を待ち望んでいた。
ご当地映画の定番ストーリー。まるで記録映画のようでもある。ここには、映画のネタが多く、それはそれだけ人が暮らしてきた歴史の重さ深さを感じた。映画のタイトルを「高津川」としたのもいいなあと思った。悠久に、人間がここに住む前からもこれから先もずっと流れつづける、その確かな存在は、環境が変わろうとも在り続けるものだ。もし「石見神楽」にしたらちょっと印象が変わったと思う。
ここに描かれるのは、日本各地と同じように停滞する地方。結局解決策はなく、「うちの田舎、俺は好きだよ」的なれ合いになることはわかってはいた。そもそも、解決策なんて、今の日本のどこにだってありゃしないもの。この先、ゆるゆると活力を失っていく日本の現状がここにもある、そう思って受け入れるしかないんだと、僕は思っている。負け犬としてじゃなく、現実として。
映画に不満はある。なにより、地元出身の監督なのに言葉にこだわりを感じないことだ。たとえばもし娘が東京帰りなら標準語をつかうことも許そう。そこに未練を感じることができるからだ。たしかに今時は日本の到るところの若者はTVの影響もあって標準語に近い。だけど、地元と大阪にしか住んでいない娘の言葉がなぜイントネーション含めて標準語(語尾に言い訳程度に訛りをつけているが)なのか、解せない。そういう不満は監督の過去作「たたら侍」でも感じた。厳格な職人の家で育ちながら、役者の普段の癖である左利きのまま演技させていたことに強烈な違和感を感じた。この映画の「言葉」も同じだった。昨今、観客が聞き取れないほどの方言の映画(たとえば「いとみち」とか)があるが、それでこそ地方のリアルだと思う。むしろそれでしか、地方の苦悩が伝わらないとさえ思う。地元に残った者が「えらいんじゃ」と言うからしんどく聞こえる。出て行った同級生の弁護士が「大変だなあ」というから空々しく聞こえる。言葉は聞き取れなくても、表情や空気でちゃんと伝わるものですよ。むしろ、伝えてくださいよ。
さらに言えば、寂れていく一方の田舎に抗えない中年を主人公にするのではなく、進路を含め行く末を思い悩む高校生を主人公にしたほうがよかったのでは。たとえ、見通しのわからない地方の現状を描いたとしても、どこかに希望が感じられたはず。あれではノスタルジーに浸る中年たちの問題の先送りでしかない。それに弁護士、お前いまこそ皆と手をつなぐ時だろうよ。
演ずるということ
純粋無垢でリアルオーガニックな社会風土な背景のなかで下手をすると演技が不協和音の原因になりかねない。
演じ過ぎも感動の作り過ぎもNG!
高津川の流れをもっと多くの場所からのカットを見たかった。
地元エキストラさんそれぞれのモチベーションも微妙な演じ具合に見てとれて良かった。
なにはともあれそれはそれとして
甲本さんの繊細さに高津川のせせらぎさえも息をひそめるようだった。
島根県が好きってだけでこの映画を見ました 神楽にそれなりの時間を割...
島根県が好きってだけでこの映画を見ました
神楽にそれなりの時間を割いていたけれど
全く退屈せずに興味深く見られました
地味に良い映画でした
風景はどれも素敵でした
求められたテイストなんだろうなぁ、仕方ないけど
あー、やはりか、、、の町おこし映画だったなぁ。ちょいちょい入ってくる宣伝文句セリフが気持ち悪いのです。ちょいちょい入る宣伝的風景、地物映像が気持ち悪いのです。
ストーリーは水戸黄門のような定番のもの。そりゃ嫌になります。展開も黄門様だし(笑)でも、きっとそういうの作ってくださいねーって言われたんだろうなぁ。過疎や高齢化に悩む土地の話ってことだが、全部どこかで観たような・・・な感じ。で、安易な感動物語で締めるという・・・・。あのー、重い問題を掲げている割にはこの安直な結実、安易な乗り越え方と、簡単に光を見せる物語って・・・どーなん?って思います。お茶を濁すとはこのことですよ。人が集まるから愛されているって見せ方・・・どうなの?脚本が安易過ぎて逆に土地のことを舐めているのでは?とさえ思っちゃいました。
きっと「ここっていいとこだよ!」ってのを前面に出すことが、本作制作のためのお題だったんだろうけどもっと見せようがあった気がしますね。結果論ですけどね。僕としては神楽が凄かったと思いました。正直かっこいいと思ったし、中国の京劇みたいな雰囲気がなぜこの土地で継続しているのかすごく興味を持ちました。この神楽を軸に生まれた理由、継続している理由、それらを土地の歴史と絡めて描けばそれはそれは良いドラマができたんじゃぁないかなぁ?知りたいしね。
町おこしもいいですが、人々の気持ちの描き方がうすい(葛藤なさすぎ)から、ドラマが安っぽい。だから物語に重みも出ない。Uターン、Iターン促進映画になっちゃいませんかね?ちゃんと作りましょ?監督さん。
そうやって失われてきたもの。
透き通った川が日の光を浴びて黄金に揺らめいている。島根県が誇る一級河川高津川。上質な水に育まれた川沿いの町に暮らす人々の抱える問題。それは今まさに日本が抱えている問題でもある。解決策はあるのか。
歯止めがかからない過疎化。代々受け継がれてきた土地、家業、そして伝統。時代の流れの中で失われてゆくものと守り続けなければならないもの。そこで暮らす人達にしか共有できない価値観。正直私は誠に近い。これからを生きる若者は古い習慣や土地に縛られるべきではないと思っている。それは浅はかだろうか。
歌舞伎の源流と言われる石見神楽の舞が本当に素敵でした。この崇高な舞もいつかなくなってしまうかもしれない。川は濁り鮎も釣れなくなるかもしれない。これまでこうやって失われてきたものが山ほどあるだろう。知らないだけで。色々と考えさせられました。
私には早すぎた
20代前半の私には少し早すぎたかもしれない。
あまり響かなかった。
田舎の郷土愛を題材にしているので、東京生まれ千葉育ち東京住みの生粋の関東人で、それぞれの地域にも長くおらず、愛着もそこまでない私には響かず、セリフが頭に入って来なかった。
もうひとりの主人公は息子。
素材として、高津川、石見神楽があったのだと思いますが、ストーリーがかなり弱かったですね。
もう少し、息子と石見神楽をメインストリームにして、そこでの父と息子のふれあいを描いた方が良かったのではないでしょうか。
「また、後で言うわ。」「うん、なんでもない」が多すぎて、中盤はかなり間延びしてしまいます。
山あいの美しい風景に、高津川、石見神楽、少し惜しかったなという感じがします。
しかし、登場人物が多く、弁護士の奥さん、家族まで登場するところは素晴らしい!
この手の映画は、背景設定が薄い場合が多々あります。
ぜひ、劇場でご覧ください!
観る人をいきなり仕分ける映画
島根の清流高瀬川沿い、歌舞伎の源流といわれる石見神楽を大切に伝承してきたみなさん、そんな地域も過疎化のなかにある
生徒が少なくなって小学校が廃校になるのが一つのテーマ
だけどより生々しくいうなら、仏壇に仏飯器で小さなご飯を供えることが日常の風景としてわかる人だけに響く作品
この切り口は鋭い
たぶん今の日本でも、作品が描きだす社会の感覚がわかる人とわかんない人でいきなり半々とかになっちゃってると思う
だから、地方の過疎化はまず止まらない
重いなー
手を繋いで
島根県の高津川流域に暮らす人達の郷土愛のお話。
外から入ってくる人も多々いるが、地元民が次々と出ていく中で、牧場に和菓子屋に寿司屋等を営む同級生達の跡取り問題や、伝統芸能の石見神楽の後継者問題を絡めつつみせていくストーリー。
友達とバンド活動を始め、練習を休みがちな息子への思いとか、寝たきりの母親の介護をする娘とか、地元を離れ弁護士をする男とか、そんな人達の思いをメインに展開していくけれど、リゾート開発云々の話で声が大きくなる件とか家業もない東京生まれで特に地元や家系に思い入れが有るわけではない自分には響かず…そういう思いがある人もいるんだろうなというのは理解するけれど、親父のことを抜きにした、弁護士の言い分が、自分には一番しっくりしてしまうもので。
すいません、寂しいとかぐらいなら判る気もするけれど、そこじゃなきゃ、それじゃなきゃいけないという感情とかが自分には判らないのです。
ドラマとしてみてもまあありがちな話で、つまらないということはないけれど、特にこれといってハマるものはなかったかなと。
故郷への思いとか、家業を持つ親への思いとかがある人がみたら違うんでしょうかね。
日本各地で他人ごとではない
一極集中な日本の現状をどうにかするべき。
何か解決策があるはず。 まずは出産育児の補助を強化。
感情やこだわりだけでは無理。
人も土地も生活も時代の流れに変遷していくのは当然だが、
この消え去っていく流れは留めてほしい。
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