「【"トム・ヨークの透明感溢れる歌が流れる中、蠱惑的に舞い踊る彼女の姿にボクは魅了された・・"広島のストリップ劇場を舞台にした年代を超えた盲目的、且つ魅惑的な恋物語。】」彼女は夢で踊る NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"トム・ヨークの透明感溢れる歌が流れる中、蠱惑的に舞い踊る彼女の姿にボクは魅了された・・"広島のストリップ劇場を舞台にした年代を超えた盲目的、且つ魅惑的な恋物語。】
-劇中、"男は何でストリップ劇場に足を運ぶのか?"と、何度か語られるが、ベテランストリッパーの答えは明快だ。
”ストリップ劇場で時々涙を流している人がいるでしょう。ある人に聞いたら”人間の姿ってこんなに美しかったのだ・・”と言っていたわ・・。ー
■シンタロウが、失恋の痛手で酒を煽っていたバーで出会ったサラ。彼女が、レディオヘッドの”クリープ”が大音量で流れる中、舞い踊る姿に魅了された彼はストリップ劇場で働き始める。
ー幻想的で、実に美しき印象的なシーンである。-
ストリップ劇場の通路の壁の代々のストリッパー達が、舞台に出る際に残した数々の口づけの跡・・。
そして、現在のシンタロウはストリップ劇場の社長になっている。彼の元に突如現れた、”メロディ”の姿は且つて、彼を魅了したサラに酷似していて・・。
■女性の身体をこれだけ美しく映像化した作品は中々ないのではないか・・。
女性を愛する成人男性なら誰でも知っている事であろうが、伊丹十三氏もエッセイで語っている通り、女性の肋骨は男性より丸く、短く、彎曲している。
サラやメロディが小柄で柔らかで丸みを帯びた身体をしなやかにくねらせ、舞い踊る姿は正に天女のようである。
そして、時空を超えたシンタロウのサラに向けた恋心が、儚く、切なくも心に沁みる。
<清廉ぶるつもりはないが、実はストリップ劇場には行った事がない。
だが、この作品を観て、”そうか・・、皆、非日常的な空間の中で幻想的で美しい女性の柔らかき肢体を観るために足を運んでいたのかもしれないな”と思った作品。>
コメントありがとうございます。
何が良かったか、と聞かれると難しい、優しさとか、寂しさとか、切なさとかが詰まった、良い意味で雰囲気映画という感じがしました。
いやホント、クリープがこんなにハマる日本映画があるとは!ですね。
NOBUさんへ
広島では去年、地元先行で上映されました。全国で陽の目を見る日が来て嬉しいですw
ちなみに、劇中で社長達が座っていた映画館が、横川シネマさんです!