「映画ってほんとうにいいものですね…」トップガン マーヴェリック sannemusaさんの映画レビュー(感想・評価)
映画ってほんとうにいいものですね…
実は原作をきちんと観たことがないのですがそれでも大満足でした。
飛行機への、そして海軍への愛がこれでもかってくらい溢れた作品。ザ・アメリカン。
紛うことなき名作。映画の素晴らしさを改めて実感した。私の中の水野晴郎があのセリフを永遠リピートしている。。ブラボー。
ストーリーは至ってシンプル。映像の迫力と心地よさが素晴らしい。
最近はこねくり回したプロットや設定で魅せるような作品も多いけど、捻りのない起承転結な脚本だからこそ、映像や役者や音楽が高次元でマッチすることで、むしろ力強いプリミティブな魅力を持つことになるのか、とはっとさせられた。
冒頭は飛行機が空母から離陸するシーンから始まる。が、パイロットではなく、スタッフたちや飛行機そのものにスポットライトが当たり、その迫力と魅力に一瞬にして引き込まれた。完璧な導入。
飛行シーンの迫力は言わずもがな。
ダンケルクの飛行シーンもこれに近いアングルやリアルさだったんですが、やや冗長な感がなきにしもあらず。
本作はテンポもよくパイロットの緊張感もひしひしと伝わってきて、ぐんぐん引き込まれた。繰り返される飛行シーンだが飽きさせない。
ミッションの目標となる「飛行時間」は、観客もあたかもリアルタイムで見守っているかのような時間軸で共有できる。
この仕掛けがまた緊張感を引き立て、かつ観客を作品の世界へ効果的にと引き込んでいると感じた。
現代の設定のはずなんだけど、時代設定は止まってんのかな、って思うくらいの描写で。プライベートのシーンは青春のようにキラキラしててそれはそれは眩しかった。
トムクルーズだから絵になるし、原作当時からのファン層には懐かしくて堪らないんじゃないだろうか。