「他の方は別にして少なくとも私には・・・」トップガン マーヴェリック くまがらしさんの映画レビュー(感想・評価)
他の方は別にして少なくとも私には・・・
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前作を20代で鑑賞し、その時は非常に感銘をうけて何度も映画館に行きました。
本作も押しなべて高評価ということで遅ればせながらドルビーシネマで鑑賞しました。
俳優が実際にコックピットに座りIMAXカメラで撮影したドックファイトシーンは映像からもGを感じることができる手に汗握るリアリティのあるものでした。
冒頭から最後まで前作のシーンをトレースする場面がポイントポイントで配置してあり、製作者側が映画を観る人の「こんなんじゃない」と感じるリスクを避けたい非冒険的で意図的なものを感じます。
結果から言うと私は最後までのめり込めませんでした。前作の上澄み液だけを掬い取って進化した映像の迫力で押し切っているだけで伏線もなく奥行がなく感じました。
リアリティの面でも進化した映像技術に追いついておらず、中規模の航空基地攻撃にトマホークを数十発、しかも航空攻撃の進入路と同一方向から打ち込むのはいかがなものかと思います。
また、仮想敵国もハインドやミグなどロシア系の武器を使用しているのに、使い勝手やメンテナンス性の悪いF14をしかもエンジン起動できる状態で置いておくのもいかがでしょう。大昔のエリア88のようなものでしょうか。
末期のアイスマンが出たシーンはかなりうるっときましたが、本作は全体的に迫力はあるものの非常に薄っぺらい奥行のないものになっていると感じました。非常に残念です。
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