「今日ではない」トップガン マーヴェリック かぴ腹さんの映画レビュー(感想・評価)
今日ではない
【総論】
前作は大学生のとき。日々の莫大な勉強量に疲弊していたころだ。
「カッコええなーっ!やっぱ、人生、運やぞ!」
前作を見終わったときの学友の感想。なんでこんな感想になるのか?
日々の口頭試問のプレッシャー、試験の合否を運に頼らざるを得ない境遇からくるのか?
そんな感想が出るくらい、内容を追求する映画ではなかった。ハリウッドお得意のアクション超大作。少年時代のミリタリーオタク、メカニックオタクの名残を満足させてくれればじゅうぶんだった。
なにより、お気に入りのトムキャットが主役なのがうれしかった。
ハリウッド映画が低迷して久しい。安易なリメイクや続編が作られ、辟易としていたが、この続編の公開を聞いたときにはためらいなくムビチケを買った。「前作のイメージが損なわれる」というほど中身があった映画ではないから。トム・クルーズと迫力の飛行シーンが見られればそれでいい。
公開日間近で新型コロナウイルスに感染した。10日の隔離期間を終え、職場に向かったら解雇された。
期せずして有り余る時間ができ、平日にIMAXとか4Dの席を取り放題ではあったが、なぜか普通のスクリーンにした。失業して追加料金が惜しかったわけではない。30年前と同じがいい、そんな思いが強かった。
「パイロットはいずれ絶滅する。(無人兵器に取って代わられる)」
けっこう刺さるセリフ。コロナ解雇されなくても、私の仕事はAIに取って代わられる可能性がとても高い。30年前には予想もしていなかったことがいつの間にか目の前に突きつけられている。学友と苦しんだ学業の日々も、30年間のキャリアも吹っ飛ばされようとしている。
「今日ではない」
トム・クルーズが言い返してくれた。その日がくるまであがきましょう。
終映後に席を立ち、通路から出口へ向かう面々、平日のせいか、同世代が多い。
それぞれの30年、それぞれの「今日」をたたえてくれる、そんな映画でした。
トム・クルーズ、ありがとう。
【各論】
ダークスターのテスト飛行。わかっちゃいるけど、手に汗握りますね。
ただ、マッハ10でやめなかったのはなぜか?ちょっとよくわからなかった。
他の方もレビューしていましたが、恋愛エピソードいるかな〜?
まあ、お約束なんだろうけれど。でも、ジェニファー・コネリーが見られたのはうれしい。
海のデートが最後の空のデートの伏線とは。「あなた海軍なんでしょ?」は爆笑。🤣
結局、教官である必要があったのかな?まあ、最初っから若者と同列、っていうのも違和感があるからですかね?
入隊の妨害をしたのをそんなに根に持つかな?事故そのものを恨んでるなら和解できないと思う。
ヴァル・キルマーの病気メイク、イマイチだったのが残念。
「そんな目」にまさか伏線があったとは。
せっかくたくさん若いパイロットが出てきたから、それぞれもうちょっとキャラクターを掘って欲しかったですね。時間ないけど。スターウォーズみたいにトム・クルーズなしで続編作るときでもいいですが。でも、そんなに何回も海軍が協力できるかな?
とくにグレン・パウエルは最初にあんなに「イヤな奴」にしなくてもいいような。結末を考えると彼がまさに前作のマーヴェリックのような活躍。パンフレットにもあったように、お顔立ちからするとルースター役は彼が本命だと思う。あえて外れたとすれば、続編を作るなら次は“トップガン ハングマン”かな?
飛行シーンはCGっぽくなくてよかったです。
ミッションは引き込まれてハラハラしますが、一晩たって冷静になって考えると、スターウォーズのころと同じ。地上目標を狙って、空中戦でやられそうなところ、助けがやってくる。めでたし、めでたし。
撃墜されて脱出したトム・クルーズ。生身のところを攻撃するかな?兵で囲んで捕虜にすると思うけれど。
敵地でトムキャットを見つけて逃げるなんて、そんな都合のいいことあるかい!っと、普段ならツッコむところだが、トムキャットが出てきて万歳\(^o^)/!許す!
ミリタリーオタクだったころ、実はホーネットが大っ嫌いだった。歳をとったせいか、今回のメインがホーネットでも、まあ、しかたがないか、と思ってあきらめていたが、やっぱりトムキャットが主役!うれし〜!😭😭😭😭
なんならファントムでもいいぞ。
国章日の丸?敵国って日本?