「王道の直球勝負!トムクルーズのカッコ良さ炸裂」トップガン マーヴェリック Yukさんの映画レビュー(感想・評価)
王道の直球勝負!トムクルーズのカッコ良さ炸裂
映画comスコアは異例の4.6!こんな映画は他に見当たりません。(2022.5時点)
60歳のトム・クルーズを最大限にカッコ良く見せる練りに練った物語に、皆が抱く前作(86年!)のノスタルジーも巧みに利用して、本物の戦闘機に役者を乗せて飛ばした、文句なしのアクション映画。いい歳して劇場でシートの肘掛けを何度もつかんで踏ん張ってしまった。
観終わってみると、びっくりするほど直球シナリオで、物語として味わい深い何かがあるわけでもないが、文句を付ける気が起きない。純粋な「おおーかっこいいー!」という感情が湧き出て来ることは否定のしようがない。
60歳になってもトムはカッコ良い。むしろ前作よりカッコ良い。実際トムの表情のアップが多くて、恐らく30〜40%くらいはトムの顔である。20代の頃からスーパースターのあり様を体現し、更新し、世界中に期待され祝福されながら60代を迎えた彼が今後どんな仕事をするのか、これからも楽しみ。
アイスマンとの再会シーンは、観客の側で30年熟成された前作の思い出と相まって、不思議なほどエモーショナルなシーンだった。マーベリックとアイスマンが、80年代にはなかったスマホでチャットしてるのは笑ってしまった。
組織のはみ出し者や、不当に評価されない者が最後には(60歳で!)大成功を収めるという、中年にはたまらない図式と、クライマックスの1点に向けて全ての要素を集めていき、歓喜の中で終えるというシンプルな脚本は時代を問わない王道だということが証明されたように思う。
あえて書くと、ヘリコプターが飛んでくる下りとか、その後の離陸シーンなんかは、ミッションインポッシブル風で蛇足感があったが、多くの人が、まあいいでしょう!と思ったはず。