海辺の映画館 キネマの玉手箱のレビュー・感想・評価
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コメディタッチだけど芯はついてる
179分と3時間ほどある大作でしたが飽きることなく1日で見れました。細山田隆人君は太ったのか顔はまん丸で体型も年相応で肉がついていてなんかエロさを感じました。厚木拓郎君は昔の映画(マヌケ先生)の映像も使ってあり少年の頃も見れました。映画は正直めちゃくちゃ自由で意味がわからなくなる事もありましたが先が気になり楽しめました。今回もヌードシーンはありましたがぼかしが入っていて逆に良かったです。(トップレスも乳首は見えず輪郭だけな感じです)見やすいなって感じました。笑える演出とかもありましたがしっかりとした所もあり楽しめます。
【大根エイハッパ(大本営発表)】
もう随分前に映画館で観て、上手い言葉が見つからなくて、レビューを書いてなかった。
それに、これはレビューとは呼べないかもしれないし、僕のスコアは評価のスコアとは違う意味もあります。
このちょっと長い大林宣彦作品は、強いメッセージが込められていると思う。
録画していた番組を整理しようと思って、NHKのクロ現プラスの大林宣彦の特集を改めて観て、いくつかあった大林宣彦の言葉をレビューに記録したくなった。
黒澤明との約束。
「戦争のいかがわしさを直接知った世代の人間として伝えなくてはならない」
大林宣彦は、この約束を果たすべく、残り短い命の火を、この作品ために燃やしたのだ。
「映画は風化しないジャーナリズムだ。
過去をしたたかに記憶し、記録するだけじゃない記憶のジャーナリズムだ。
表現で過去は変えられないが未来を変えられるんじゃないか。
未来を作る人間の可能性を信じたい。
映画は歴史を変える事は出来ないかもしれないが、未来の歴史を変えることが出来るのではないか。」
「若い人たちは未来を生きているのだ。変えてみせようよ。人間である俺たちよ。それが生きているってことだよ。」
大林宣彦の言葉は重い。
対して、日本の政治家や保守系右派連中の言葉は軽い。
コロナ禍で、自分の言葉で語り、メッセージを届ける諸外国のリーダーとは大違いだ。
責任を他人(ひと)になすりつけ、攻撃し、言葉を曲解し、言い訳を厭わない。
子供たちには決して見せられない😁。
さて、映画で使われた大林宣彦の生家に残っていたピアノ、調律もせず、そのままで。
これは、あるがままで残さなくてはならないものがあるのだという強いメッセージでもあると思う。
良いことも、ダメなことも。
クロ現プラスでは、大林宣彦からメッセージを受け取った岩井俊二のインタビューの言葉も紹介していた。
「クリエーターに何が出来るか分からないが、想像力には限界はないのだから、この世界は変だということを伝えられるかもしれない」
と締め括っていた。
これを見て思い出したことがあった。
最後に紹介したい。
A級戦犯の絞首刑に日本人で唯一立ち会った仏教の教えを説く教誨師・花山信勝氏が、東條英機の語った言葉として、
「人間の欲望というものは本性であって、国家の成立というようなことも『欲』からなるのだし、自国の存在だとか、自衛というようなきれいな言葉でいうこともみな国の欲である。それが結局戦争となるのだ」
と伝えていたのだ。
絞首刑が決まってから、4度目の面談で語られた言葉らしい。
花山氏の講演会の記録テープによるものだが、これを紹介した住職・青木さんは、「宗教的見地から、戦前は気付かなかっただろう『戦争の正体』を指摘した発言は重い」としている。
これを聞いて、人々は何を感じるだろうか。
自ら爆弾や魚雷となった兵士、病死、餓死した兵士、沖縄戦で犠牲になった民間人、空襲・原爆で命を落とした一般の人々、そして、こうした人々の家族、友人、知人は何を思うだろうか。
今までで一番気持ちを抉り取られた戦争映画
TAMA映画賞で最優秀作品賞になったとのことだが、これは納得の作品。
まず映像自体は最近の大箱系の邦画、洋画に馴染んだ人などからは、安っぽいなどといった批判がきっと飛んでくる映画だろうと思うが、この映像、演出があってこそ、より効果的に監督の伝えたかったことが強烈に心に打ち込まれたのだと思う。
戦争映画は洋、邦関わらず結構多く観てきているが、驚くことにこの映画が一番気持ちを抉り取られた戦争映画となった。
多くの素晴らしい俳優が出演しているが特に笹野高史、非常に醜い人間性を露出させた役であったが本当に名演だった。
さようなら、A MOVIE
戦争でいつも犠牲になるのは、女性や子供達。
今作品は、戦争の惨さを舞台風にアレンジした、監督の集大成と呼べる作品だと感じました。
冒頭で大林作品と分かる「A MOVIE」の文字も、もう見られなくなるんですね。
さて本作品は、歴史の大きな出来事についてのエピソードが描かれていましたが、その為上映時間が3時間近くになり、途中から疲れてしまいました。
もう少しエピソードの数を減らしてくれると、助かったのですが・・。
本作品は監督の遺作になったので、ディレクターズカット版だと思うことにします。
中身よりも監督の遺作を観に行った作品
大林監督だから許される作品だと映画の中に入る話は良くあるが全くストーリーになっておらずはちゃ めちゃコメディ出演者は割と豪華なのだが同じで人を各物語で使い回すのはいかがなものだと思うしこのようなテーマをコミカルに描き大林流の不自然な特撮で描くことは不快に思う方もエロシーン的な場面は必要なの?40年前のハウスと同じく何をどのような方に観てもらいたいのかむしろ観客よりも監督自信が楽しんだ作品だと
自由を渇望した大林監督のエネルギーに圧倒される
<あらすじ>
広島・尾道の映画館「瀬戸キネマ」のラスト上映で居合わせた3人の男が、落ちた雷
をきっかけに戦争映画の中に入り込んでしまう。
3人は戊辰戦争から広島の原爆の投下までの歴史を目撃しながら、場所場所で出会った女子や人たちを、戦火から守ろうとするお話。
▼大林監督のエネルギーがとにかくすごい
▽映画のふつうさをぶっ壊しまくってる
▽亡くなる直前にこれを制作されたのか・・・とひたすら圧倒される3時間
▽監督の熱量に応える俳優さんたちの体当たり具合もすごい。
(ひとりで何役やってるんだっていうのもある)
▽大林監督自身が戦争の時代の不自由さを体験していたことから、自由を渇望する欲求が反動としてあるのではないかなぁと想像した
▽だから描いているものは古いけど、感性がめちゃくちゃ「若い」
▽そういう若さを維持しながら生きていくって素敵だなぁと思い知らされる。
▽「戦争のない時代に生まれて未来がある若者に賛美と憧れをもってこの映画をつくった」とナレーションで語るほどだから、有難く生きないとなぁ。
▼戦争映画ってきいて、戊辰戦争まで遡ることに驚き
▽日本の戦争の価値観というか、権力構造と支配欲求に諸悪の根源は坂本龍馬の時代からあるという指摘はなるほど!と思った
▼戦争映画というとちゃんとドラマだったりドキュメンタリーベースだったりという作品が多い
▽アヴァンギャルドな切り口で戦争の悲惨さを伝えてくるから、刺激されたことないところをガンガン攻めてくる感じ
▽70%以上はグリーンバックで撮影して背景合成したり、モーショングラフィックや、コラージュ盛り盛りの戦争映画って、誰もやったことないんじゃないか。いやぁすごい。。
▽ただナレーションやテロップなどの添加物が盛り盛りなので、史実を伝える映像としてはプロパガンダ色がかなり強いので、注意は必要かなと思う
▼いつの間にか泣かせられているのもすごい。
最初、理解するまで時間かかる
はっきりとした反戦映画です。最初謎の外国人を讃えるところの突拍子もない状況からの展開や宇宙船から問いかけたりストーリーについていくまでに3分の1ぐらいすすまないと物語に入り込めないという。ただですね中盤からはすごいですね、主立つ登場人物が時代時代で設定が変わって行く、話は重いとこもあります。戦争ですからそうなんですが、辛いシーンもあります。説明ができる映画ではないので、でも見る価値は絶対あると思います。最初の30分頑張ってください、終わった時には不思議な気持ちに包まれます。ちょいちょいファンタジーも入ってきます。大林宣彦監督の遺作、命をかけてのメッセージ。監督はいなくなっても監督の映画は残ります、時間に余裕のある時や、秋の夜長にいいんじゃないかな
最期の企み、永遠の祈り
大林監督!ありがとうございました!
そしてお疲れ様でした。
監督がフィルムに焼き付けた
数々の企みのひとつひとつを
いまだすべては汲み取りきれないのですが
本作に連なる今までの作品群に込めたメッセージは
生きていくわたしたちは考え続けます。
永遠の宿題として。未来のために。
わたしたちで戦争にNOを突き付けてやろう。
劇中で監督のお姿と肉声もわずかながら
拝見、拝聴できましたが
やはり、高橋幸宏さん演じる語り部“爺ファンタ”と
広中雅志さんの男性ナレーションが
監督自身の目線と言葉だと思いましたし
また、中江有里さん演じるもうひとりの語り部と
綿引さやかさんの女性ナレーションが
今まで監督を支え続けてきた
奥さん、恭子さんだったり
娘さん、千茱萸さんのイメージ...
なんだろうなと思いました。
大林宣彦のハッピーエンド
今年は異常なくらい著名人の死去が相次いだ。
遂に旅立ってしまった大御所、ショッキングな若い才能の自殺、許し難いコロナで不条理にも奪われた死…。
中でも残念だったのは、大林宣彦監督の死去。
ご存知のように大林監督は、2016年から癌に侵され、余命宣告まで受けた。が、抗がん剤で闘病しながら映画を撮り続けた。
どれほど苦しかっただろう。苦しくも、映画を撮り続ける事が我が人生、生きる糧。
2017年の『花筐/HANAGATAMI』を遺作のつもりで撮ったらしいが、奇跡のように病状は一時回復し、余命宣告は撤回。すると、この生粋の映画少年はまた欲が出て、もう一本。
製作前、再び余命宣告。1年。
NHKかBSで、本作撮影中の大林監督の姿を追ったドキュメンタリー番組を見た。身体は痩せ細り、誰かに支えて貰わなければ歩けず、車椅子で演出も。今度は覚悟しなければならない。
本作は若いスタッフ/キャストが多く、意志疎通がなかなか上手く行かず、普段穏やかな監督も苛々が募り苦労したというが、完成させた。
…そして、作品の公開を見送る事無く遂に力尽き、旅立ってしまった。
コロナで7月に延期となったが、当初の公開日は4月10日。
大林監督が亡くなったのも4月10日。
何なんだろう、これは。偶然か、それとも数奇な何かか。
元々大林監督の作品が好き。遺作で、死去した日と当初の公開日が同じ…。
そんな事もあり、本作がとにかく見たくて見たくて堪らなかった。
いつもながら地元の映画館では上映しないので、隣町の映画館のスケジュールをチェックし続け、遂に本作のタイトルを発見!
焦らされ待ち続け、楽しみでありつつ、身を引き締める思いで、鑑賞の時を。
思えば、大林監督の作品を劇場で観るのは1993年の『水の旅人 侍KIDS』以来。それだけで感無量。
スクリーンに広がった大林ワールドは、唯一無二。もうとにかく、スゴかった!…の一言に尽きた。
製作会社や提供マークから遊び心たっぷり。
話は…
尾道の海辺に面する閉館が決まった昔ながらの映画館“瀬戸内キネマ”。戦争映画のオールナイト上映に、多くの客が集う。その中の3人の若者、毬男、鳳介、茂は、突如の稲光と共に、映画の中へ…。
…という、映画愛に満ちたノスタルジックなファンタジーかと思いきや、
ハテナマークが百個浮かぶSFで始まり、
本筋が始まると、映画の中の世界故、ミュージカル、チャンバラ、任侠、アクション、ドタバタ・コメディ/ブラック・コメディ、怪談、悲恋ストーリー…と、様々なジャンルをミックス。
フィクションとノンフィクション、日本の近代史、実在の人物、名作映画の逸話、さらには自身の故郷・尾道や幼き頃のノスタルジーも織り混ぜ。果ては宇宙、未来まで!
それらを、サイレントやトーキー、活弁風のナレーション、近年の大林監督の作風である多くの登場人物が交錯する喋り続ける会話劇、延々と流れ続ける音楽、矢継ぎ早のカット、絵画のようでもあり独特な映像、わざと粗いCGや合成などで、有無を言わさず流れるように見せきる。奇想天外な大林演出は病に侵されてもすこぶる絶好調!
だから本作は、傑作ともカルト作とも怪作とも駄作とも、全て合っている。人それぞれなのだから。
実際厳しい意見も目立つが、大林信奉者と言われようと、この作風がどうしても病み付き。
それにしても、大林監督の作品を見るといつも思うが、この映像表現やイマジネーションは何処から来るのだろう。
死を前にした老体に、何処からこれほどの作品を創れる凄まじい気力、精神力がみなぎっているのだろう。
酷評すれば酷評すればいい。昨今の日本映画は中身ナシの話題性や商業目的ばかり。本作は商業的には成功しないだろう。でも、いいのだ。映画監督は自分の創りたい映画を撮る。それはつまり、映画に自分の魂を刻む。
立場やキャリアなど関係ない。今の監督にそれが出来ようか。
大林監督はそれをやってのけた。
厚木拓郎、細山田隆人、細田善彦、吉田玲ら若いキャストたちは監督の創造した世界観の体現によくぞ応えた。
中でも、本作が本格的デビューとなるヒロイン・吉田玲の初々しい魅力は眩いばかり。
周りを固めるは、近年の常連~久し振りの出演、若手~ベテランまでとにかく豪華! いちいち名前を挙げていたらキリがないくらい!
時折引用される中原中也の詩も印象的。その詩の一節や登場人物の台詞などに戦争を刺しつつ、日本そのものも皮肉り、痛くもあった。
大林監督の作品で常々描かれるのは映画愛、ノスタルジー、そして反戦。
この反戦こそ大林監督が最も訴えたい事であり、本作もれっきとした反戦映画である。
主人公の若者3人が入った映画は、戦争映画のオールナイト。その映画の中で、日本の近代戦争を体験する。
幕末の戊辰戦争、日中戦争、そして太平洋戦争…。
日本は戦争を(現時点で)放棄したが、たかだか150年ほど遡れば、他にも日露戦争や第一次大戦も含め、幾つもの戦争に加入している。これは、好戦国と言われても否定できないのでは…?
大林監督が身を持って体験したであろう太平洋戦争になるにつれ、異色でシュールで奇想天外だった作風はシリアス色濃くなっていく。
沖縄の悲劇、そして日本人なら誰もが知っておかなければならない広島への原爆投下…。
映画の中で出会った少女・希子、沖縄の愛する妻、広島へ向かう移動劇団・桜隊…。
運命を変えようとするも、彼女たちの死を目の当たりにする。
戦争は無情にも人の命を奪っていく。
その戦争を奉る軍国主義。同じ日本人なのに我々を虐げる鬼畜軍人。
それらを前にして、僕たちは無力なのか…?
愛する人、大切な人を助ける事は出来ないのか…?
戦争って、何なんだ…?
映画と戦争。
現実(リアル)の戦争、現実(リアル)ではない映画。
戦争は今も何処かの国で続いている。今すぐ戦争を止めるのは無理だ。
しかし、多くの人がその過ちに気付いた時、戦争は過去の歴史となる。その過ちを繰り返しては決してならない。
確かに映画は“嘘”だ。
でも映画には、無限の創造力、無限の未来がある。人々が映画を観、映画を創り続ける限り。
映画の中に入るというファンタジーだが、我々観客が映画を楽しむという事は、その映画の中に入ったと同じ事。その時映画は、現実(リアル)となる。
嘘から出た実。
映画で世界を変えられるか。
変えられると信じている。いや、変えられると信じて疑わない。愚かな戦争が繰り返される以上に。
戦争は死、映画は生。
だから、皆、さあ映画を観よう!
集大成であり、命を込めたメッセージ。
平和への祈り、願い。
大林宣彦のハッピーエンド。
監督の思いが詰まった作品
戦争をテーマにしているが、最初から明るくミュージカルのように始まり、見やすく入りやすく作られていると思う。
いろんな俳優さんが出演しているが、どの役もその人の雰囲気に合っていた気がする。監督が選んだ俳優さん達という気がした。
話がどんどん進むので、着いていくのが大変だった。歴史の知識が少しはあった方が理解が早いかもしれない。
監督が伝えたい事がたくさん詰め込まれてて、溢れて受け止めきれなくなるほど。
戦争を深く考えさせるだけではなく、明るい未来も感じさせてくれる作品だったと思う。
もはや芸術の域
こんな戦争映画見たことない。
日本での戦争を振り返り、戦争とは何かを訴えかける。
ミュージカルのようでテンポが良く、中原中也の詩がいいアクセントになっていました。それに戦争映画だけどグロさはなく、面白おかしく、とてもコミカルに仕上がっている。
ただ、この映画を見て『戦争反対!!』ってなるかはちょっと微妙かも。ラストの歌にしても武器を捨てようとか、性善説が大好きな日本人らしい考えだなって思ったし。9条信者が好きそうとも思った。
戦争、原爆、安保について語れば長くなるからはしょるけど、思想の右左関係なく、色々な人にこの映画見て欲しいな。
大林宣彦監督を偲んで
2020年映画館鑑賞73作品目
映画com全体の評価は全くあてにならない
何がポップだ
騙されて観に行った被害者が全国に沢山いるんだぞ
大林監督の遺作
最後の最後で酷い駄作を作ってくれたものだ
『まいっちんぐマチコ!ビギンズ』を超える邦画史上最悪な作品
溜息や舌打ちや呻き声が聞こえてきた映画はかつてない
僕はこの映画を観てたら頭痛と吐き気を発症した
とても疲れた理由は上映時間の長さだけではない
本当にthe endしてほしかったし本当にintermissionしたらそのまま退場して帰っていたし映写機故障しないかなと思いながら観ていた
地獄の映画館パンドラの玉手箱
がきデカのこまわりくんは毎回のように異次元の世界に突入し西城くんやモモちゃんや阿部先生などに激しく突っ込まれているがそれがツッコミなしで三時間ぶっ通しで続く苦痛
反戦をテーマにしたのはいいがそれだけで全面的に正当化拍手喝采大絶賛するわけにはいかない
反戦とか反権力をテーマにしている作品を少しでも批判すればある種の人はネトウヨ認定するだろうが是々非々で語れないものか
高評価の人は全員本当にこれを観たんだろうか
ある種の人は3時間も我慢して座ってられるわけがない
戦争の悲惨さを伝えるためにあえてこんな無残な映画を作ったのだろうか
同じくらいの時間なら『事故物件』と『アルプススタンドのはしの方』を他人に薦めたい
『新聞記者』は駄作だけど観る価値があるが『キネマの玉手箱』は観る価値がない駄作でしかも体調が悪くなる問題作
中原中也も尾道も嫌いになりそう
星は一つもあげれません
短所ばかりが目について長所が見当たらない
詰め込み過ぎの脚本
編集が酷すぎる
ほぼ三時間
CG全盛の時代に拘り続けるチープで時代遅れな合成
ナレーターとテロップが鬱陶しい
女性のヌードは多いが乳輪辺りにボカシ
豪華な顔ぶれの役者さんたちが真面目に仕事しているがかえって滑稽
反戦をテーマにするならもっと真面目にやれ
どうせふざけるなら『フルメタルジャケット』みたいなものを作れ
まさか脳まで進行していたのだろうか
岩手と宮城の県境付近から山形市まで足を運んだが徒労に終わった
僕はとても悲しい
そもそも平和なこの国にもはや反戦映画が必要だとは思わない
どうしても作りたいならカメラ片手に内戦状態の国に行ってドキュメンタリー映画を作ればいいんだ
柳沢慎吾が演じた『はね駒』の兄ちゃんみたいに
凄いモノを残した。
海辺の映画館キネマの玉手箱 最期の最後まで大林宣彦監督らしかった。アトラクションのような3時間だった。映画の監督の10%程度しか理解していないかもしれないけどとてつもないメッセージボールを投げて来て逝かれてしまった。
知的、難しい、寝られる。
突然思いついて、9/2にシャンテシネまで見にゆく。
久しぶりの有楽町であり、日比谷であり、映画館でもあったのだが、なかなか刺激的な時間を過ごした。一つおきの座席。
しかもチケットを買うとき、あえて最前列を指定してしまったため、画面は見づらいものの、没入感は最高の席で鑑賞。
年上の友人から勧められたのだが、ほぼこの映画についてなにも調べず見た。寝るつもりはなかったが、不覚にも何度か寝てしまった。
スクリーンで高橋幸宏さんを見たのはもしかしたら初めてかもしれない。
大林宣彦の遺作。反戦思想がたっぷり詰まっている。
「ふたり」とか「転校生」とは比べようのないほぼなんの制約も受けず製作したのではないかというような内容だった。
破綻寸前のストーリーと超豪華な役者陣。片岡鶴太郎、稲垣吾郎、武田鉄矢、笹野高史、高橋幸宏、小林稔侍、常盤貴子、大森嘉之、浅野忠信‥‥
しかし感動を交えた素晴らしい驚きは私にはほぼない。人によってはあるかもしれない。
ヤクザ映画も、戦争映画も、白虎隊もトーキーも好きだった少年時代の宣彦少年に向けて作られたのではないかというような実験的作品。
宇宙船のコックピットに高橋幸宏
瀬戸内シネマ?という場末の映画館の最終日
中原中也の詩
オールアフレコだろう
背景との合成も半分以上あるのではではないか
上映後、後ろを振り返ると20人程度は入っていた。
その人たちの顔を眺めていたかった。
多分その方が面白い。
大林宣彦監督の遺作であるこの作品について語るのは悩ましい。
①映画的で実験的。最後まで良い意味でも悪い意味でも映画青年らしさを持ち続けた人だったのだなぁと思う。最初は「ど昭和」(高橋幸宏がいくら宇宙から帰って来ようと)の雰囲気と学芸会のようなミュージカルシーン(どうも日本映画とミュージカルとは相性が悪いようだ)とで『果たしてついていけるかなぁ』と不安があったが、段々監督の映画愛に溢れた世界が不安を消し去ってくれる。映画の、特に日本映画の記憶があちこちに散りばめられている。②一方、私は主張する(作り手の思想・考えを押し付けてくる)映画は余り好きではない。その映画を観てどう感じるか、考えるかは観客に委ねて欲しい。世界が保護主義に傾いている現代は世界第二次大戦後、もっとも世界戦争勃発に近い時代かも知れない。だから反戦思想は時代意識として一層必要であろう。だがそれを正面きって謳われると退いてしまう。映画の中で述べられる歴史認識にも同感できない点もある。戦争の責任を何でも「国」に転嫁するのも如何なものかと思う。③そういう訳で、とても映画的な大林ワールドを楽しめた反面、監督がこの世に残したい想いが強すぎて、アンビバレントな印象を持ってしまう映画です。
観客が主人公
大林監督の遺作でもあり、彼の人生全てを凝縮したかのような作品となった。宮本武蔵、戊辰戦争、日中戦争、沖縄戦など、日本が経験した戦争を幅広く扱い、どす黒い闇が覆い被さったような現代、そして未来の日本人への平和への願いが感じられる。付和雷同、今でいえば同調勢力。そして、戦争というものがあるから方向に進んでいってしまうということ。中原中也の詩も見事なチョイスでした。
故郷尾道での撮影となった本作は、監督自身の原点にも帰り、積み重ねてきた映画そのものへのセルフ・オマージュさえ感じさせられ、日本映画の歴史や大林作品の歴史も盛り込まれているのです。戦争映画だけではなく、山中貞夫や小津安二郎、作品でいえば「無法松の一生」など、映画愛に満ちています。
CG全盛時代にあっても『ハウス』の頃のホラータッチのVFXから、フィルムを重ねたり、クロマキーを使ったりする大林流は健在・・・というより、過去作をそのまま思い描いてしまうほど監督の歴史でもあったわけです。売れっ子女優であっても脱がせるテクニックも健在だったし。ぼかしてたけど・・・
そして豪華な出演陣。大林作品で出演している懐かしの面々が嬉しい。尾美としのり、浅野忠信、最も嬉しかったのが『ふたり』の中江有里だった。今じゃブックレビューばかりかと思ってたけど、女優としてもまだまだいける。
そんなこんなで、まさしく玉手箱のような映画でした(宝箱、宝石箱でもよかったけど)。自分でも映画を数多く見るようになってからは、教科書よりも映画に教えてもらったことが多くなってきてると思う。そんな映画好きの観客に対するラブレターのような映画でもあったかな。しっかりとメッセージは受け取りました!
パンドラの箱
「HOUSE」で商業映画デビューした頃は映像の魔樹師と言われていたなぁ。
尾道三部作以後は演出に疑問があったのであまり観てなかったが、私にとって久しぶりになった遺作は自由奔放な大林映画そのものだった。
戦争に対する思いが溢れ出て、表現の効果よりパンドラの箱のような映画になった。
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