劇場公開日 2019年11月8日

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「まさしく「心を削ってつくった」作品。」夕陽のあと エクさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5まさしく「心を削ってつくった」作品。

2019年11月9日
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「心を削ってつくった」と舞台挨拶の貫地谷しほり。その通りだったのだろうな、と観ていて思った。

海辺の町、凪の海。海沿いの街路灯。

孤独な都会。憧れの家族。暴力。子の泣き声。

あの『八日目の蝉』を思い出さずにいられなかった。

救いたかったのは子ども。

救ってほしかったのは母親。

狂気にもなる母性。苦しい、苦しい。

でも、子どもはいつかは離れていく。

狂気は諦めを得て、落ち着いていく。

おのれの魂が救われて、般若の仮面がとれていく。

進むべき道がすーっと開ける。

貫地谷しほり、素晴らしかった。

そして、山田真步。海辺の町の母にすっかりなったラストシーン、素晴らしかった。

実はこの人もかなり凄かった。

素晴らしい作品。

驚きの収穫だった。

エク