劇場のレビュー・感想・評価
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彼らはいつ寝た?
2人を結びつけたのは、芝居だったはず。最初は彼の芝居に彼女が出たり、彼女も女優を目指していると言っていたり、芝居に対して立場が対等であったように感じた。でも彼が彼女の部屋に入り浸ってから、めっきり芝居の存在が希薄になってしまった。彼が台本を書いているシーンも出てくるが、芝居と対峙している決意が全く感じられない。彼女もただ彼を待つだけの都合の良い女になってしまって、彼の才能が認められることだけを願っている一途さだけが観客を唯一繋ぎとめている物語に成り下がってしまった。本当は描かれている2人の感情の機微がもっと心を打つのだろうが、肝心の演劇の魔力のようなものが全く伝わって来ないので、彼女の台本のメモとか、ラストのオチとか、ただのお涙頂戴で終わった感がある。
それに2人が肉体的に愛し合っているシーンが全くないので、絆のリアリティもない。監督にはジムノペディに乱れてで、無駄に絡みばかり撮って酷評されたトラウマでもあるのだろうか。
せまい世界をくどくど描く
何かにつけて屈託する主人公・永田が、彼を慕う女性・沙希と出会い、いろいろと葛藤の末、別れる話。原作は読んでいないが、ほぼ二人だけのせまい世界をくどくどと描いており、かつての露悪的な私小説を模倣しているような印象。
若手実力派の二人を起用しているが、意識的かもしれないが、山﨑賢人のナレーション・セリフは棒読みで、松岡茉優ももっと繊細さがほしかった。とても残念。
傑作
山崎賢人と松岡茉優の演技は
原作に命を吹き込んでいる
同棲中の怠惰な日常が妙にリアルだ
あまりにもリアルだから
まるで自分が数年の恋愛を経験したようだった
自己肯定感が低い男は、些細なことに過敏に反応する。思い通りに行かない現状に苛立ち、女にあたる。褒めたり、愛を囁いたりはしないのに相手を束縛する。自分を無条件に愛する存在を手放したくないから離れられない。
ピュアな女は、そんな男に自信をつけさそうとするが何をやっても響かない。自分が一方的に愛情を傾けることに次第に疲れていく。それなのにいつか変わると信じて男から離れられない。
この二人は共依存だ。
さきが浮気したのに何も触れずに自転車をこいでいるシーンは涙がでた。さきも別れを決めていたはずなのに永田にながされ荷台にのった。普段はあまり話さない永田が、さきに別れ話をさせないように一方的に思い出話を話すところは胸が痛んだ。
火花
同様、ラストは予想外
まさに現代版、太宰治
見た後に心に鉛ができたみたいだ
でも鑑賞後に何かが強烈に遺る作品って傑作ではないだろうか
理屈ではない
小説が好きなので、ラストが違うと聞いて、どんな終わり方か気になって映画館で観ました。アマゾンプライムでも見れるということだったけど、没頭するには映画館のほうがいいので。。集中してみることによって、いろいろな感情がきて、最後に泣いてしまった。映画ではめったに泣かないし、あまり感情を揺さぶられることはないけれど、こみ上げてくるものがあった。日常なんだけど、引き込まれて、集中して、自分が経験しているような感じがした。映画だけど舞台みたいな。 久しぶりにこうゆう映画を見た気がする。 家に帰ってもう一度見直してみた。 何度も見返したくなる
何とも言えない余韻。めちゃくちゃ面白かったかと言えば、そうではない...
何とも言えない余韻。めちゃくちゃ面白かったかと言えば、そうではない。でも見ていて不思議と引き込まれ、あっという間に時間が過ぎる。自分とは違う人生だけど、思い当たることもある。不思議な感じ。 感じる系の映画。見てよかった。 いろいろな人と作品について話をしてみたい
アマプラで暇潰しのはずが..
思った以上に切ない恋愛作品。
暇つぶしでアマプラを徘徊して"コレでいいや"という感じで鑑賞。どんどん惹き込まれていった。
不器用で自分勝手で彼女に全力で甘えていた変わり者の永くんにイライラし、女神のような笑顔で献身的に彼を支える沙希ちゃんに癒された。
沙希ちゃんが傷つく度はやく別れを切り出してやれ!!と何回思ったか..
酒に溺れ、あまり笑わなくなってしまった時は哀しかった。
完全に沙希ちゃんのファンになってしまった...笑
そんな2人のベタベタするシーンがそんなに無かったのが良かった
松岡茉優ちゃんの演技好きだなー。そして可愛い..
山崎賢人もすごく良かった!演技が上手くなってる
永くんはガラケーを使ってたけど時代背景はいつなのか。
ガラケー以外は現代っぽかったけど
お金が無いからガラケーを使ってるという設定?
疎ましい...。
数年前自分の実体験と被りまくる。
何度も観るの止めたくなった。主演の心情、助演女優の心情よく描かれていると思う。
又吉直樹氏の実体験に基づくものなのだろうか...。そうとしか思えないくらい心情、行動が描かれてる...。
とても切ない...。
男女の本気の恋愛は毎回こうなのだと思う。どっちがどうのとか、こうのとか無いんだよ...。
今回はプロの監督で良かった
劇場
原作既読済
原作の世界観そのままに描かれていた
松岡茉優は上手いですね、山崎賢人は、ごめんなさい
演出家も頑張ってあそこまでやらせたのがよく分かった
松岡茉優が自然体でよかっただけに、惜しい
下手ではないけど……頑張って下さい
ダイイングアイを見た時に亡くなった三浦春馬さんが役ぴったりだと考えていました
不謹慎でしたらお許しください
火花の時と比べ行定勲監督なので魅力的な世界観を演出してくれていて総合的には満足です
映画と舞台の融合
見終わって、映画を見たのか舞台を見たのか分からない錯覚に陥った。
これまでも舞台の映画は沢山あったが、わざわざ映画で見るものか?と思うものばかりだった。
というのも、舞台の間で演じられている気がしたから。
この作品は、基本的には舞台の間で進んでいくが、重要なシーンになると映画の間に変わる。
あ、これは映画だ。と思い出す。
そのコントラストがものすごい衝撃で、新鮮だった。
タイトルの劇場。どんな場所でも劇場に変わる。人間が想像することでそこはどんな劇場にでもなる。ただそこには色々な役者がいる。現実は、それぞれは台本に乗った役をする訳では無いのだ。自分の劇場という殻を破ることが、成長出来る道である。
山崎賢人も松岡茉優も素晴らしい演技でした。特に山崎賢人の演技はシビレました。松岡茉優はこういう役がとてもしっくりくる。
キャストが少ないのも、感情移入しやすいポイントでした。
映画館での上映が少なく悲しい。もう一度、映画館で見たい。
原作を読んでみたい
原作未読でアマプラで鑑賞
(月額料金払っているからレビューしてもいいですよね)
山崎賢人、松岡茉優、どちらもよかったです
昔付き合っていた人のことや、言われたこと(何考えているか分からない…)を思い出したり
映画館で見たらもっと揺さぶられていたかも?
音楽は曽我部恵一だそうです
ラストの5分は良かったが全体は平凡で単調で辛かった!
若い人には「新鮮」なのかもしれないが前期高齢者にとっては既に「どこかで観たシーン」「どこかで聴いた台詞」の連続で陳腐で観ていてかったるかった。主役だけでなく殆どの登場人物に共感できないのだ!(たぶん私が老人だからかも知れない•••)
ネットと劇場公開を「同時」にしたのは「営業の判断」として納得出来た。劇場公開がを先にしたらネットで観る人は極めて少なくなっただろうと思われる。
ラストで観客が居なくなった客席の最後列に一人で残っていた客が「長い髪の毛」から原作者当人かとも思ったが、客席で泣いていた「サキ」だった。
未来が見えない不安な若い期間ってほんといいなぁと
未来が見えない不安な若い期間ってほんといいなぁと思う物語。直木賞の『火花』よりも称賛したい、きっと原作小説はもっと文字特有の繊細な機微を描写しているんだろうと思える又吉さんの非凡な才能がわかる作品。現実を受け入れられなく苦悩する山﨑賢人くんの演技がほんとにいい。パートナー役には松岡茉優さん以外にはいないハマり役
小説ならいいけど、、
映像には向いていない、もしくは、うまく映像化できていない、そんな作品。
小説なら、読み手が行間を埋めながら、自分の過去や情報と照らして、感慨にふけることができるけど、この映画においてはしっくりこなかった。。
最後の仕掛けは唯一の救いだけど、見たことない仕掛けというわけでもないし、、
もっと言えば、あのような仕掛けを作らずに、あの感情を伝える演出をしなければならないと思う。
映画館で見ればもう少し集中して見れて違ったかもしれないが、Amazonで見るには長かったー。
恋愛舞台の苦悩。
原作は読んでいないのだが、タイトルの劇場とは、もちろん登場する下北沢の
舞台のことかと思いつつも、恋愛は舞台劇のようだと思える作りになっていた。
ほぼ二人称のような恋愛舞台は、かなり気味の悪い出逢いから、一緒に暮らす
沙希の部屋まで会話が続き、合っているような合っていないような、とはいえ
夢を追う喜びや切なさを共時する二人には、癒しと笑いの心地良さが常に響く。
こんなろくでなしの男をと、人嫌いでプライドが高く、沙希に対しても悪どい
言動を繰り返す永田だが、自分の夢を彼の才能に準え、懸命に応援支え続ける
沙希のような女性は、おそらく数多くいる。それに支えられ、夢を叶えた男も
数少なくもいるわけで、だから今作はそういう部分での共感度が高いんだろう。
食えない暮らしを支えてくれたひと。いつか食える日がきたならめいいっぱい。
これも純愛なのだと思う。キスもセックスも出てこない二人の暮らしに一筋の
愛欲が添い寝や抱き枕のような触れ合いから感じ取れるところがさすがの演出。
やたらモテる沙希が他人と接するのを、極度に嫉妬する永田の変質度はバイク
を破壊するところや、自身のズルさをブロックで表すようにとことん小賢しい。
単に利用しているだけじゃないか。女をなんだと思ってるんだと思いたくなる。
それでも、彼女が笑っていてくれることがすべて。沙希が笑っていないと、な
ぜか怒られているような感じがした。という永田。そんな生活が徐々に崩れて、
沙希が将来を悲観し酒に溺れるようになっていく。自分のせいと知りながらも
こんな食えない状況で結婚など、安定感のある暮らしを永田が選ぶはずがない。
女をダメにする男と、男をダメにする女。それには未来はないのだろうか?と
他の道を選択しながらも、なかなか離れられない二人。これもある意味依存だ。
後半の映画ならではのマジックも良かったが、個人的には後半で、沙希が言う
永くんはなにも変わってない。変わったのは私。歳をとって将来を考えたから。
という台詞が辛かった。好きになったのも、支えてきたのも、全て自分の責任。
だからあなたはあなたのままでいい。どうか夢を叶えて。私はもう無理だけど。
という想いが透けてしみる。自分が選んだ相手との経緯も別れも相手のせいに
しない潔い生き方の沙希を、この先、うんと幸せにできる誰かが愛してほしい。
とはいえ恋愛は、また同じようなひとを選んで、繰り返すことも多いんだけど。
永田は、永田なりの決意と、この先の活躍を、彼女に見せていってほしいなと
願いながら、この舞台が終わっても苦悩はおそらく続いていくことを認識する。
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