劇場のレビュー・感想・評価
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うんざり
なるほど…。
とはいえ、その内容に鼻くそ程も惹かれはしない。
ずっと腹が立つ。
腹が立って腹が立って、もう怒鳴りちらしたくなる。
作品の9割で腹が立ってる。
自己中も甚だしい主人公と無条件で彼を愛する健気で可愛らしい彼女。
主人公に向かって何度「死ねっ」て吐き捨てたか分からない。彼に出会った彼女が不憫でならない。
それはたぶん俺が娘を持つ親だからと思って観ていたのだけど…彼女の数年間が食い潰されていくようで見るに耐えない。
それで、ラストがあれか…?
よく出来たラストにも思うし、悲劇は喜劇なんて言葉もあるし、役者なり演出なりが1番説得力を付与できるのは自分自身にまつわる事でもある。
なのだが…アレは言い訳ではないのか?
こんなつまらない、こんなくだらない、こんなどうしょうもない俺の事を、せめて笑い飛ばすか蔑んでもらわないと、それこそ価値がないってな事なのだろうか?
太宰は読んだ事ないけど、太宰に通じるものでもあるんだろうか?この原作には。
ただ…劇場に立つ人間なんて多かれ少なかれあんなもんだ。あそこまでクズな人間は珍しいが、自分の経験を糧にする連中なんかいくらでもいる。
ある種の逞しさだし、潔さでもある。
結局のところ、周りがとやかく言う事でもないのだ。本人達が望んでやってる事なのだから。彼女にしたって、自業自得だ。全員、破滅に向かって進みゃいいんだよ。どうせ愚か者なのだから。その中のほんの一握りが、何かの間違いで成功もするんだろう。
それで、基本的に愚か者だから、大麻やったりのぼせ上がったりもするんだろう。
サラリーマンが出来てりゃ役者なんてやらねえんだよ。
あんなラストになるものだから、作品的には文学的な側面もあって、それを映像に落とし込む監督の手腕も堪能出来るし、役者陣も◎だ。
ただ…アレを劇場で5500円とかでみせられたら怒りしか湧いてこんだろうなぁ。
だって自己陶酔でしかなくないか?
うんざりだ。
ラストは無人の舞台を見つめるヒロインの後ろ姿だ。
そこに浮かび上がるタイトル「劇場」
何とも言い得て妙なのだ。
彼女にとっては過去であり、過ぎた時間だからこそ傍観も出来るのであろう。多くの観客の中でそんな感じ方が出来るのは彼女1人のはずだ。
それと同時に、その作品から何を感じるかは観客の人生に委ねられると言ってもいい。
過去と舞台
どちらも一方向にしか進まず、やり直しはきかない。
幕を下ろした舞台にもう一度はないのだ。
ただ、振り返るしかない。
その1回を糧に次の1回をやらねばならんのだ。
観客は退出するしかないのである。
そんな儚さを感じたラストだった。
◾️追記
とあるレビュアーの方からいいねが付いた。その方のレビューを拝読し、ああそうなのかもと思えた事がある。
俺は本作を実体験だと思ってみていたのだけれど、全てが創作で脚本であるのなら、夢を追いかける情熱や残酷さ、我儘な葛藤であったり挫折であったり、それでもしがみつく執念だったり、そんな事に埋め尽くされた内容だと思えた。
又吉さんの前作「火花」逆から読んだら「花火」だなぁと思ってた。両方とも作品のタイトルとして的を得ていた。今作は「劇場」…条件反射のように「激情」という文字が浮かんだのだけど、俺の中にはズレがあった。
けれども、その方のレビューを読んで新たな視点に気づいた時に、この「激情」って単語がしっくりきた。
やっぱ又吉さんはオシャレだなぁと思えた。
監督の市場分析能力が優秀
劇団がらみの人なんて別れなさい
ナレーションが多い
原作を読んでから見た感想
クリント・イーストウッドを褒めただけで機嫌が悪くなる・・・
あーわかる!その気持ち。自分がミュージシャンになる夢を持っていた学生時代を思い出してしまった。あまりにも似ていたので感情移入もしやすかったけど、現実を見つめたり、演劇に見切りをつけたりする決意がないのはダメダメ。
だらだらと同棲生活を続けると、どうしても甘えが出てきてしまう。また、それを許してしまう沙希の存在。「永くん、すごい」と思っていても、それを言葉には出来ないし、間接的に伝わってしまうのなら、もっと協力してもいいのかも・・・とまで感じてしまった。結局は甘い生活があったから言えないんだよね。感じたことと表現することが違う、ある意味女優向きな性格の沙希だからこそ。
途中までは、あるあるの連続だったから自分の過去をも懐かしむことが出来ました。しかし、ストーリー全体的には抑揚もなく、訴えてくるものもない。せめて沙希が学校を卒業する辺りで大きな変化がある方が面白い。そんな中でも、久しぶりに会った元劇団員・青山(伊藤沙莉)が言う「あー、そっちか」の辺りで気づいても良かった。そのままじゃ完全にヒモ男の物語になっちゃうもんなぁ。
松岡茉優の演技は絶品だったと思うし、山崎賢人もなかなか良かった。最近、伊藤沙莉が気になってしょうがない。
深く刺さり、心かき回され、気づかされる
松岡茉優さんの表情 表現の変化に引き込まれっぱなしでハッとするほど綺麗、物語を力強く牽引する女優さんだなと思いました、山崎賢人さんの持つ無骨さ昭和的な男臭さがよく引きだされ役にとてもハマってました。エゴや隠しておきたい感情を余すことなく表現してる作品なのにその一瞬一瞬のシーンが詩のように美しく何回も繰り返し観ました。見る度に違う事に気づく映画で、観てる最中はどちらの心情も深く共感し心かき回され苦しかったけど見終わった後な何故か驚く程 心浄化されたような清々しい気持ちになりました。私の邦画マイベストです。
いい映画でした
男の夢
希望の光
永田のことがクズと言える人、沙希の気持ちが分からないという人には響かないかもしれない
自分がクズと分かっていながら、どうしょうもできない
沙希を失い作品を書き上げた永田
ラストのオチの芝居のシーンに希望の光をみた
永田よりクズな私の心は震えた
全体的には満足
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