ミッドサマーのレビュー・感想・評価
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私を映画に連れて行かないで❗️
さて皆様、この映画とは全然関係ない話から始めます。
2011年の3月、私は新宿に映画を観に生きました。ホラー映画です。劇場はテアトル新宿。
園子温監督の「冷たい熱帯魚」と言う映画です。とんでもなく血塗れの映画です。何故年月を記憶しているかと言うと数日後に東日本大地震があったからです。
映画が終わり、エンドロールが流れ始まりました。私の並びに居た女性が、そそくさと立ち上がり退出しました。その表情が完全に無表情!
全ての感情が無い。能面。
二人の男性が残っています。やっちまったなあ!多分職場の同僚でしょう。
しかし私は女の人の瞳を見て感情が分かってしまった。こう言ってました。
私を映画に連れて行かないで❗️
そりゃあそうだよなあ。こんなド外道映画、無理矢理連れてこられてかわいそう。
男の方はいわゆる【吊り橋効果】を考えたんだろうな。わかるよ。わかる。でもね程度ってものがあるんだよ。この映画は劇薬だからね。しかも実話ベース。
私はアサヒ芸能の連載から読んでるし、もちろん書籍も読んでる。殆ど馬鹿だけどね。だから逆に緩く感じた。本物の関根元はもっと鬼畜だよ。なにしろボディを透明にしちゃうんだからね。
さて余り面白くもない枕が終わりました。この先はネタバレが含まれている可能性が有ります。読まない方が良いですよ。
まずはTOHOシネマズ市川コルトンプラザさん。パンフレットが完売ってなに?割高な値段なのは上映中は欠品できないからでしょ?本八幡から15分も歩いて行ってるんだよ。だめでしょうが!
物語はアメリカ人の学生たちが北欧のスウェーデンに行く所から始まります。主人公の女性ダニーは心を病んでます。家族全員が不慮の事故により亡くなっているからです。
ストックホルムからさらに車で進みます。カメラは後方から車を追いそのまま真上に、そして前方に回り天地が逆転します。足元には空が広がり、いわば深い穴のようです。底が見えない穴。
不安感を増幅させる演出です。
やがて車はスウェーデンの奥地の村に着きます。90年ごとに行われる祝祭。白夜ですので画面は明るく、村人は白い服を着ています。まるで上九一色村のあの宗教団体のようです。
ここの住民はフレンドリーなのですが何かがおかしい。
そしてあるショッキングな出来事が・・・
不快感を煽る演出が続きます。どこからかずっと聞こえる赤ちゃんの泣き声、野外の食事にハエ、不吉なタペストリー。唐突にインサートされる奇妙な人間。
どこか「悪魔のいけにえ」の狂人一家を思わせます。と言うより間違いなく影響を受けています。
彼等には独自の教義があるようです。掟と言い換えてもいいでしょう。それに背くと不幸な事が起こります。ある意味連合赤軍のおぞましさにも通じます。
食事は屋外で村人みんなで取ります。ある日の事、ダニーの彼氏クリスティンの食事に信じられないものが入ってました。それは書けません。
そうして衝撃のエンディングへ・・・
この映画は万人にはお勧め出来ません。「冷たい熱帯魚」「悪魔のいけにえ」そしてアリ・アスター監督の前作「ヘレディタリー 継承」など不快な映画を楽しめる方なら大丈夫でしょう。
くれぐれも職場の同僚の女性を連れて行ってはいけませんよ。バーンって実弾を発射されますよ。あなたがお魚ちゃんのご飯になるかも知れませんよ。チェーンソウで切られますよ。
新型コロナウイルス禍が早く収まる事を祈って。皆さま国難に耐えて下さい。
予想どうりの展開
脳破壊ムービー
クスリ、ダメ、絶対。
牧歌的な美しい映像とはうらはらにグロ・エロ・グロですが、グロについては特殊メイクや人形がチープなおかげで、★★★★☆くらいです。
(ただしショッキングなシーンもあるので、ダメな人はダメだと思いますが)
エロについてはR15+でここまで良いの?というくらい直球です。
エロの終盤だけ強めのモザイクがかかっていますが、それでもよくR18+にならなかったなぁと思います。
基本的には協調性のない主人公たちが、自分勝手に行動して結果として死んでいく、ありがちなB級映画の展開ですが、「クスリ」がいたる場面で登場するため、あながち非現実とは言い切れないような、不思議な脚本だと思います。
人それぞれの考え方によってこのような習慣や儀式もしょせん価値観の違いに過ぎないのかもしれないですし、メンタルを損なったり薬物中毒になったりすれば、抗えなくなることも当然かもしれないですしね。
とはいえ、そんなことはいってもやはりB級映画。 わかりやすい伏線は想定の範囲内であっさり回収されるのでストーリーの意外性はほとんどありませんし、逆に何か意味ありげな伏線を張ってありそうなシーンはB級映画なので148分もある上映時間でことごとく回収されません。
個人的にはクマちゃんの扱いがあまりにもぞんざいすぎて、逆にツボにはまりました。
超絶クレイジー映画
家族が自分以外死んじゃってひとりぼっちなのに最後の頼みの綱の彼氏も頼りにならなくて絶望してる主人公が、スウェーデンの夏至祭に参加する話。
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まぁよくあるあるの宗教的コミュニティに入り込んだらそこではクレイジーな儀式だったり慣習があって怖い目にあう系ホラー。
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前知識で結構トラウマになるって聞いてたから用心してたけど、私はそんなに大丈夫だった。クレイジーなシーンは後半にかけて増えてくるけど、そのクレイジーさって一定ラインを超えると面白くなっちゃうんだよな。
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あのおばあちゃんがクリスチャンのおしり押してるとことか、みんなで一緒に泣いてるとことか(笑).
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とはいえ気分が沈んでる時とか疲れてる時に見ると結構精神がやられるかも。
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このコミュニティでは一緒に泣いてくれたり感情を共有してくれる。たぶんダニーは全く痛みを共有してくれる誰かがいなくて、ここでやっと理解者を得たように思ったんだろうな。
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一緒に泣いて苦しんでるフリをしてるだけなのに。
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何はともあれずっと泣いてたダニーが最後だけ微笑むのが印象的。
一番嫌いな映画になりました
シン・ファンタで
奇妙。左右対称(鏡)、神の視点(俯瞰)ショットの多用が漂わせる不穏感 & サイケデリック感さながら映像マジックマッシュルームにトリップ酔いしれろ! そして気付いた頃にはもう手遅れ --- 潔癖症か強迫観念的絵作りに作家性が滲み出ているみたいだし美意識も一貫した差異を伴う反復。絵画アートのごとく緻密に計算され、ついつい魅入ってしまう魔力に抗えない。画面の隅々や細かな所まで抜かりなしでその世界観に没入できる作り込まれたビジュアルプレゼン能力。舌巻き目から鱗の想像=創造力・構成力でずーっと不穏。様式美で済むことなくむしろ知れば知るほど戦慄し如何なるレッテルも拒むイメージのるつぼ。はたまたこれはホラー?サスペンス?ミステリー?スリラー?いや恋愛か!例えば前作『へレディタリー継承』で見られたミニチュアショット(と僕が呼ぶもの)は本作でほぼ無いにしろ本作の主人公たちが宿泊する建物は二階が吹き抜けで少し彷彿とさせたし、やはりこの監督の中には「人間は何かもっと大きな(理解を超える)ものの一部である(に過ぎない)」という認識があるのだと思う。
『ウィッカーマン』など枚挙に暇なしな怪村(共同体・集落・儀式)モノの新たなる快作=怪作で、"外面はキレイ中身はエグい"を体現しつつある意味スウェーデン観光宣伝大使(?)。近年で言えば『ゲットアウト』の日常に潜んだ「他人の家に招かれたけど気まずいし心休まらず早く帰りたい」精神を更に突き詰めた感じとでも言うか、綺麗な薔薇には棘(と毒)がある、病める現代人に花束を。凡人の想像を凌駕する最悪と爆笑を掛け合わせる(アン)バランス感覚。牧歌的雰囲気をブチ壊すが如く、これから起こるブッ飛んだことを絵で説明してくれる親切設計。老人儀式やミートパイ、ダンスコンテスト等随所の展開は正直読めるものでもあるのだけど全体通して奇想天外で終盤は圧巻、最後はワケも分からず嗚咽しそうなほどのカタルシス。最後の最後はまさかのまさかでスッキリ吹っ切れるし、ある登場人物の立場になると不思議と前向きな気持ちにもなる。アリ・アスター監督は絶対博識賢いし、神話とかそういうものにも精通詳しそう。若干30歳ちょっととかでこれはヤバい(ホラー)映画新時代の旗手、恐るべし天才の仕事。かち割って頭の中覗いてみたい。ヘイル・アリ・アスター!
↓内容触れます↓
双極性障害の妹=曇りなき者(障害を抱えた)が愛する者に自ら手を下すことで心の雲を取り払いケジメをつけたように、主人公ダニー(ザ・普通!)もなぁなぁ馴れ合いで交際し続けているマンネリ優しい彼氏=愛する(愛した?)者との関係に終止符を打つという同じ関係性が見て取れる(妹:父母=姉:彼氏) --- そう考えると本作のメッセージはある意味、長い陰鬱モヤモヤから解き放たれる方法を儀式という形で体系化(?)しているとも言える。
あとやっぱり爆笑 & トラウマになること必至の三者面談初夜(この時のクリスチャンの顔!)に至れり尽りお花畑。『ホステル』ばりに男の欲とおバカっぽさを体現する(若干この年齢で既に「&」ポジションも頷ける若き才能)ウィル・ポールターに、ドラマ『グッド・プレイス』に続き勉強熱心質問攻めなウィリアム・ジャクソン・ハーパー、そして郷に入るなり不穏な優しめスマイルのペレ。けどやっぱり全てさらけ出すジャック・レイナー(ex. 『シングストリート』『フリーファイア』)! みんな本作を機会にもっとここ日本でも売れるといいね。せーの...あー! あー! あー!!
P.S. ちなみにあの白服装好きっす。探したらあの中にいるかも?※分かりやすいウソです
This high my fire. "What am I going through?" "She's gonna...show me." ア〜ア、ア〜ア、ア〜ア
横溝世界というより
異様
グロ→ナンセンス→グロ→エロ→グロの駄作
グロテスクで悪趣味な映像を延々と見せられる
話の展開とか構造に面白さがあればいいが
それが全然ダメのなのから救いようがなく
はじめから終わりまで退屈でしかたない
映像美、というのは何かの冗談か?
これに映像美を感じることの出来る人は
死体損壊趣味のある人だけだ
デートムービーに使えるホラーではなく
たんにグロテスクで悪趣味なだけなので注意
奇祭というほと奇祭ではなく
宗教的な高尚なテーマ性は一切なく
カルト教団ですらなく
だたのヒッピーの成れの果てが
見よう見まねで宗教を気取って
乱痴気騒ぎをしているだけである
1995年にあったオウム真理教事件から25年も経過してしまった
オウム真理教のことなんか全然しらない世代がこの映画を観てしまうと
白っぽい民族衣装・宗教装束を身にまとった男女の小さな共同体が
奇行っぽいことをしている風景に、インパクトを感じてしまうのだろうか?
丁寧なゲテモノ映画
メンヘラのための映画なんだって
観賞後、ホラーじゃなかったな、と思っていたら
監督がキッパリ「ホラー映画じゃない」と公言していました
でも、すごく考えさられる映画だったので自分なりにまとめてみます
まず、Twitterで「自信のあるカップルはみにいこう!」みたいな
つぶやきがバズってたけど、
正直あれみて別れるカップルはそれまでというか
宣伝含め、あんまりまわりの情報は信用せず
自分の目でみて感じた方がいいと思います
一緒にみに行った友達は隣でポロポロ泣いていて
「これはメンヘラのための映画」
といっていましたが、どっぷり浸かっていたあの横顔をみると
彼女こそがこの映画の
真っ当な理解者の一人なんだなあと感じました
私は観賞後、しばらく恍惚として
「女の心理描写がうまく、すごく女性的な映画だ」
と感じましたが、監督が男でビックリ
手腕にうなりました
ティム・バートン監督のように
理論ではなく感覚で
感じれる人には感じれる映画なのかもしれません
うーん。
実際この映画に善し悪し、面白い面白くないという感想を抱いてはいけないなと思います。
冒頭はダニーの不幸が伺えますがラストでは笑顔。家族を失ったダニーがカルト集団?の一員になった事で周りから認められたのが嬉しかったのか、、そう捉えてしまいました。情緒不安定というかなんというか同情も共感も出来ない役柄でしたね。
作品全体を通してスリル感、抑揚がなく正直退屈することもしばしば。しかし不思議と2時間以上観ている気にはなれない。監督はこの映像を撮りたいがための脚本だったのかなと思いました。個人的には少し消化不良という感じで割と好きなのですがあまりオススメは出来ないですね。
今後に期待の意を込めて3.5とさせていただきます。
初めの評価は0.5
観終わった後なんだこれ状態。
、、、。←これのまま劇場を出る。
やたらと長かったなと思いながらすぐにネトフリでマスクを観る。あー面白え!映画はやっぱこうでなくっちゃ!
その日の夜の夢で私はあの村に立っていた。
いつのまにかあのヒロインに感情移入していたのか、彼女の過去の傷、不安が波のように押し寄せて来る。
その状態のまま仲間との描写、ショッキングなシーンが断片的に流れ込む。
まさしく悪夢。よりによって経験した事のない明晰夢。
映画のあまりに細かいところまでが蘇り、焦燥感に駆られる。
次の日私はこの映画をもう一度観た。
みた夢と相違ない。恐ろしい程に。
そして一度登場人物に感情移入してしまえば最後。
私の頭の中に幾輪もの花が咲いていた。
悪夢が幸せに変わっていく。
面白さ、興味深さへと変わっていく。
ここまで狂ったものを描けばどれだけの常識人や評論家も虜にできるのか。
私の場合は少し特殊だが、この映画の外れた部分に幾らか惹かれる人はいるようだ。
特に声、表情、似つかわしい風景。
この映画、只者ではない。
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