ミッドサマーのレビュー・感想・評価
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怖い映画でした
澄み渡る空気と美しい自然の間で生まれる狂気。何でこんな映画を作ろうと思ったのか気がしれない。山奥に住む人々に巣食う狂気というワードを想像すると、カニバリズム等の彼らにとっては当たり前でも、我々にとっては異常そのものとなるような物を想像するが、本作もそれに近しい物がテーマとなっている。彼らにとっては文化、歴史、風習という本来は我々も大切にすべき物を守り続けているに過ぎないのだが、それらは外部からやってきた人々には正気の沙汰とは思えないものなのである。その様が本当に不気味であり、動悸が激しくなる思いだ。
過去作、「ヘレディタリー 継承」もそうだった様に、映像の一つ一つが丁寧でかなりの尺となっているが(ディレクターズ・カット版を視聴。約180分。)少しずつ湧いてくるような狂気の数々に圧倒されたままエンドロールを迎えた印象である。村人の台詞なども後々要になってくるような構成であり、関係ないと思っていた台詞やシーンが大事となってくる。純度100%のホラー作品とはならないが、トラウマ級の不気味さを味わえる一作である。
長尺で囲い込むような形で回収していく構成はアリ・ラスター監督のこだわりなのだろうが、それにしても本作は長い。劇場公開版ですら150分近い本編となっている為、合わない人はとことん合わないだろう。正直なところ、個人的にも期待しすぎた思いもある。ホラー作品としてならばもっと怖く出来ただろうし、ヒューマンドラマとしてはややまったりしすぎていて、どっちつかずな形に思えてしまう。時折スプラッタ的表現が差し込まれるのだが、どうもそれが浮いてしまっている。恐らくだが本作は監督のやりたいようにやりすぎた作品なのだろう。その辺の世界観が監督とぴったり一致する人は心の底から楽しめるのではないだろうか。
ホラーはそんなに好きじゃない
皆が騒ぐから気になって見た。まずまずホラーもグロも苦手な自分が楽しめるわけなかった。
くすりともする場面なかったし出来るわけがない雰囲気だった。画面越しに気まづかった。でも一緒に喘ぐシーンはちょっと面白いけど笑ってしまうほどではない。
グロ部分飛ばせたと思ったら不意に思い出されてこっちがダメージを受けた。もっとえぐい仕打ちや性器関連で気持ち悪いのがあるかと思ったけどそんな酷くはない。でも気持ち悪い。
経験として見る分にはいいと思います。記憶から消えることでしょう。
次のハロウィンはミッドサマーのコスプレして歩いたら楽しそうだ。
気持ち悪い!
話題沸騰だったからすごい見てみたかった映画。
賛否両論と聞いて自分はどっちなのか気になっていたが、私は無理だった!
確かに映像は綺麗だが、考え方(?)内容(?)が気持ち悪くて、かつストーリー的にも別に面白いと思えなかった。
依存と解放
ホラー映画は苦手だけど怖いもの見たさで鑑賞
内容は
家族を失い彼氏依存症の主人公。
彼氏と友人5人でスウェーデンのとある村の夏至祭に参加する事に。
夏至祭の儀式の内容とは…
という感じで話が進む。
冒頭から独特な空気。
BGMも音楽というよりは不協和音が流れている。
車で村に向かう画面が逆さになるシーンから徐々に気味が悪くなっていく。
様々なシーンで村人全員が同調するのが更に気味が悪い。
儀式は北欧神話がベース?になっているらしい。
9や13という数字がキーになってる。
けどその辺の知識もないから見終わったあとの考察もしようが無く…
グロシーンが多いわけではないけど、
耐性が無い人にはオススメしない。
ジャンルとしては単純なホラー映画ではない。
見る人によってはセラピー映画にもなるかもしれない。
カップルで見たら別れると言われる理由も分かる。
感想としては
単純に上映時間が長い、儀式で生贄になる人の選定に納得いかない
犠牲になった人の描写が少なくて説明不足、だと思った。
個人的にはただただ気持ち悪さだけが残る映画だった。
映画館に行った事を未だに後悔する
カルト要素が浅すぎてあまりにも雑
あんな酷いカルト村が車で4時間、その上スマホやマップの発展した現代という設定にも無理がある。出身者が大学に通えるほどの外向的な一面がありつつあんな村になるのも意味不明
恐怖を煽りたいのだろうが何をしたいのか分からない、そして主人公側のくだらないやり取りがダラダラと続く
何から何まで筋の通らない風習に加えてただただ不愉快で押し付けがましいエログロ描写が続く
時間と金と精神を無駄に削られた
金を返して欲しいどころか補償を受けたいレベルの映画
なぜ流行ったのか理解に苦しむがこの監督の演出が好みの人は観てもいいかもしれない
明るくてのどかな風景と可愛らしい衣装にこれからどんな恐ろしい事が起...
明るくてのどかな風景と可愛らしい衣装にこれからどんな恐ろしい事が起きるのかと期待値が高まる前半。
中盤突然のグロシーンに見るの止めようかと思ったけどそこを耐えて見続けると何故か嫌悪感が無くなり清々しい気分にさえなってくる。
もうこれはコメディと言ってもいいと思う。
ラストの大量の花から顔だけ出てるダニーとクマのクリスチャンには笑うしかない。
もう一度見たいとは思わないけど印象に残る作品ではあった。
なんじゃこりゃ
前作のヘレデタリー/継承が家族の崩壊を描くホラー作品(いやまあホラー体質の何かって感じ)だったが、これがかなりの衝撃にして新しいホラーの金字塔だった。
そのアリ・アスター監督の新作とあって、まあ期待値は高かった。
結論から言えば、とりあえず「なんじゃこりゃ」。
監督のインタビューでも言ってた通り確かにホラーではなくまさにある意味ファンタジー的な解釈もできる。
しかしながら1回の鑑賞では何がなんだかよくわからない。
再度じっくりと鑑賞する必要がある作品だと思う。
そういう意味では監督の手腕は素晴らしい。
いやとりあえず恐ろしいという点では前作に引けは取らない感じた。
展開が全て読める。
最初の時点で、どういう展開で誰が黒幕でどういう順番で消されていくのかがほぼ読めてしまう。
こんなに読み通りに進む映画ははじめてでした。
明らかに価値観がおかしい村にいながら逃げようとしない、明らかに怪しいと理解しながら手をつける登場人物の頭の悪さでいまいち入り込めない。
終いにはただのサイコグロシーンを見せられる。
これを作れる監督は頭がおかしいと思うが、芸術家とはどこかしら価値観が変わっているもの。
が、上記に述べた通りストーリーはクソである。
期待してたのはこれじゃない
んーなんかちょっと違ったよね、長えし
ほとんど同じ映像で見てて眠くなってくる。
主人公の女の人が個人的にすごく性格気に食わないタイプだから余計入り込めなかった。普段あまりキャラの性格とか気にならずに観れるタイプだけどリアルなだけにあーいう人とは友達になれんなってタイプだった。
まあ映像の撮り方とか音とかは凄いんだと思う。けど見たいホラーはこういうのじゃなくて、もっとゾクってなるシーンが息つく暇も無く来て欲しかった。
後半にとんでもないグロいシーンとサイコパスシーンとが渋滞してて、それまで指の隙間から見るような緊迫したシーンがないからすごく中だるみしてたなあ。
個人的にホラー映画はやっぱり昔の日本のやつが面白い。
怖いというより不気味なカオスムービー
最初は平和な雰囲気で和やかに物語が進みますが、段々と空気が一変するシーンを重ね、ムードが転換していきます。それにしたがって、ずっと明るいのが段々と怖くなってきて、違和感が増していきます。スウェーデンの奥地での独特な慣習、儀式が終始、物語を不気味なものに引き立てていました。残酷なシーンが多数あり、苦手な方は要注意です。
一方、登場人物たちの性格や行動も見どころの一つです。それぞれのキャラクターが起こした行動がどういう結果を招くのかの関係性が面白かったです。
細かな演出や意味など完全には理解できませんでしたが、登場人物たちの心情、見ているこちら側の心情が共に目まぐるしく変化していく展開はとても楽しめました。
ニ度と見たくねぇ...
アマゾンプライムで鑑賞。
面白かったですね....うん。最高であると同時に最悪なんですよね。
序盤から2時間半ずっと気持ち悪かったですね。永遠とドロドロしていました。窓を開けて換気してくれ。序盤に限らずホルガ村のような開けた美しい場所にいても同じようにドロドロしていましたしね。
ラストも辛い。ハッピーエンドと感じるかバッドエンドと感じるかは人によって変わると思いますが私はバッドエンド派です。ダニーの気持ちにはなれませんでした。
高い芸術性とか民族文化的にとか人間の本質がとか
…この映画には、人徳の高い方々がいろいろ深イイ評論をなさってますが、
私はこの作品大嫌いです。
そもそも個人的に恐怖な映画、悲惨や不幸一辺倒な映画、不条理が主役の映画は、映像が美しかろうが演出が素晴らしかろうがテーマが崇高深遠だろうが基本的に苦手なので仕方がない。
それは… 私は辛い料理も好きでたまに食べますが、辛さの程度には限界があります。いくら人気でも某店の“北極超辛・唐辛子ピラミッド”みたいなのは受け付けたくありません。激辛ファンの方は「激烈な辛さのなかに旨味がある」とか言いますが私は全然そう思えない、ただひたすら辛いだけ… 恐怖や不幸・不条理の受容度が低い私には、怖がらせるのが主眼のホラー、スプラッタや不条理で人間の本質を伝える?本作のような映画は、ただの辛過ぎ料理に過ぎません。
その意味で、周りからは食わず嫌いと言われますが、「ダンサーインザダーク」も観たいと思ったことがありません。悲惨な環境設定というと「マイ・レフトフット」なども大変ですが、あちらは不屈の前向きさ・信じる力の話であり、尊敬する作品です。
肝心のミッドサマーの作品評をしていませんが、要はあまり思い出したくない、話したくない鑑賞経験ということですすみません。ストーリーや主題以外の映像的部分はまぁ… やっぱり気持ち悪くて適切に評価できません。
分かり合えない孤独と、分かち合う狂気
暗い世界から、明るい世界へ
村へ向かう道中、カメラが宙返りするところから、すべてが反転した世界に入ったことを視覚的に体感出来る。
主人公の経験した家族との断絶、恋人との不調和。
そんなものとは無縁の世界がホルガ村だ。
ホルガ村では一般的にタブーとされるものが、あからさまに共有される。
生理、セックス、老いと死、殺人、近親交配、動物の解体。いわゆる「子どもは見るな」というものを子どもの頃から叩き込んで教条としている村。まるで夜も暮れない白夜のように、すべてが白日の下に晒されている村。
愛するものから断絶され、孤独に怯える主人公は、そんな村に徐々に取り込まれていく。
現実社会では最も信頼する者とすら分かり合えないのに、村では誰もが共鳴するように全てを分け合っている。
終盤、薬で麻痺したクリスチャンの視点で「クリスチャン、動かないで。あなたはそこでただ目を開けてみていて」というシーンが面白かった。名前も意図したものだろうし、さながら観客に直接、席から立つなと押さえつける演出。これはキリスト教社会では特に強烈なメッセージ性を持つのだろう。村が大切に祀っている聖典が、ただの落書きにしか見えないのも宗教への皮肉に思えて笑えた。
普段、分かり合えない孤独に苛まれているので、まんまと村の魅力にハマり、愚鈍で無作法な男たちに苛立ち、全てを分かち合えることにカタルシスを覚えた。
おそらく主人公はもう村を離れないだろう。首謀者の友人と、この経験を最も共有できる間柄として結ばれるかもしれない。そして年老いて死の儀式の時、石の舞台に家族の幻影を見て、やっと楽になれると思いながら飛び込むのかもしれない。
でも、そこに人としての原型はない。人は分かり合えない影があるからこそ、その輪郭を形成している。最初からすべてを理解し合おうとすることが間違いで、決定的なすれ違いを感じたら、怒りを溜め込むより、諦めて離れる必要性がある。
ストーリーに真新しさは感じなかったが、映像のメッセージ性は強烈だった。
「イニシエーション」と「訣別」
70年代によく作られたカルト系B級ホラーの要素を持ちつつ、あくまでもポシティブな狂喜を描き通す、という斬新さも感じた。
もし古代儀式を現代に再現したら、もしかしたら同じようなものかもしれない。
生贄という、それ自体は神への捧げ物として祝福されたものであるはずだが、やはり生贄の儀式は見ている側にも心的苦痛を与える。悲鳴や奇声をあげてトランス状態に陥ることは、罪悪感や恐怖を軽減させる効果もあるのだろうと思う。
自然信仰の祭り=祀りを肌感覚で理解できる日本人には、村で行われていることがそれほど奇抜で滑稽には映らないのではないだろうか。
しかし他のレビューでも突っ込みが多かったが、90年に一度という設定の割には、村民が凄惨な儀式に慣れすぎていると思うし、そのサイクルにした必要性が全くわからない。
まあ現代で4.5年単位でこの祭りが行われていたら、流石にSNSなどでバレそうだとは思うが、せめて日本の式年遷宮ように20年周期ぐらいが妥当なのでは。
しかもペレのように、この祭りのために戻ってきた村人も少なくない様子。ということは、生贄を捧げることで村民の人口を一定に保つ必要性も全く感じない。村の中で近親相姦しなくても、いくらでも外部へ赴き、血を新しくすることはできる。
そういう地理的制約があいまいなままなので、カルト的コミューンからの脱出劇というスリリングさは弱い。
主役のダニーが彼氏への依存体質から脱却するというもう一つのストーリーが平行して描かれるが、彼女らの身に起こる倦怠期はカップルに起こりえる普通のことだよな…と思い返すと感情移入も今一つ。
口コミで日本の若い女性たちにヒット、と話題になったが、優柔不断で煮え切らない彼氏を最後の生贄にした主人公への共感と、「女王」という権力の甘い響きに自分の身を重ねたのかもしれない。
しかし私には、「だからなに?」という程度の感想しか持つことができなかった。
御伽噺とはそもそも狂っているもの
元々普通の人がバタバタ死ぬ映画は苦手なんだなと再認識。
正義も悪もなく、ただ純粋な人間の残酷性だけがある。
それを綺麗なお花や緑のある風景で装飾してパッケージにしてるけど、やってること狂ってるもんなぁ。
北欧古来本当にあった儀式っていうのもわかるしその分リアリティはあったからこそ、なんか笑えない部分があった。この作品をブラックコメディと称す人もいるけど。
登場人物を元々共感できないようなキャラクターにしてるらしいけど、まぁみんなどこにでもいる普通の大学生って感じで、私は全員特に不快感はなかったし、単純に巻き込まれたことが哀れだなと思った。
クリスチャンの態度はどうかと思うところもあるけど、あんまりダニーが可哀想だとも思わなかった。ダニーの境遇は悲劇的だけど、それとこれとは別で。
サイモンとコニーは可哀想すぎる…。
ダニーが最後、笑う部分。
ああ、まぁそうなるだろうなとは思う。壊れてしまったんだろう。これがハッピーエンドとは思わない。
しかしこれは美しい瞬間であるという感性もいまいちよくわからない。たたただ狂気だと思う。
グリム童話なんかも狂ってるから、やっぱりそういうことかな。
観てよかった、という話を聞いて
グロがあるのは承知で観ましたがやはり自分にはその場面は耐えがたかった…
カルトな世界をすごく上手く表現されているな、と感じました。
わけわからない理不尽なこともそこでは常識。
しかし、苦しまないわけではない。
白い衣装や花が綺麗で優しい世界のように見えるので
騙されてしまう。
いやー、恐ろしかった。しかし、すごかった…
後味が悪いから気晴らしを探してます。
丁寧と冗長は違う
ネットで話題になっていたから観た作品。
明るいホラー
楽園に見えてホラー
過度に寄り添ってくる理解者がいるというホラー
共同体が幸せを定義するというホラー
そういう試みの作品だというのはわかる。
しかし、そのテーマを表現するための手段が
・先の読める展開
・終始流されるだけの主人公たち
・150分間におけるイベントの乏しさ
・主人公(観客視点)側が常に余裕がない不快感
・映画の頼みとするところが、直球の不快表現
で、映画としては「浅いものを深いように見せる」映画になってしまっている。
正味90分でもやや長い程度の内容で、150分は退屈。
村に到着する37分目から映画を開始してよいし、村の異常さが決定的につきつけられる60分目も開始から15分以内でよい。
序盤の引きとして微妙な「妹と家族の死」は物語のフレーバーとしてしか機能していないので、シド流に言えばプロットポイント1ではなく、60分目でやっとプロットポイント1という脚本なのだ。
その後のシーンも映像表現にこだわっていると言えば聞こえはいいが、物語の行く先や主人公たちの決断が気になっている観客としては「もうこの映像のシーンはいい」「こういうやりとりはいい」と思えてしまい、監督の独りよがりに付き合わされている感じになる。
登場人物のカメラ目線の顔アップも多すぎて、くどい。作家性というより手癖になってしまった悪癖のレベル。
「共同体の怖さ」「村の因習の怖さ」などは、本邦ではいくらでも名作が存在し「初めての概念」にはならないものなので、感想として褒められるところが見つからない。
エンタメ体験の乏しい人たちが奇抜性を持ち上げたくなる、過大評価気味の凡作に思った。
合わなかった
スウェーデンに旅立つまでは、こういう人たちいるねで普通に見てましたが…
コミュニティに入ったところでわざとらしく地面にさしてある黄色い花々が気になり。
主要モチーフの豪勢なお花の数々、どこから持ってきてるの?というくらい周辺には見当たらない。
建物も、昔から連綿と続く孤立したコミュニティとは到底思えない、スタジオセットみたいに表だけの建物でしょ?と思うくらいペラペラ。
美しい映像とはあまり思えなかった。
この現実感のなさは狙ってかもしれないけど、妙に安っぽく見えて気になってしまい、没入できませんでした。
休憩時間になるとあの薄いセットで素に戻る俳優さんたちが思い浮かんでしまった。
そこでヒロイン彼氏のあの現場、狂気や恐怖よりもはや一周まわったギャグにしか思えなくて、ダメでした。
ヘレディタリーもあまり合わなかったけど、そういう点ではまだ現実味があった。
じゃあ見なきゃいいんだろうけど、この監督の映画はなぜか高評価なので、次回作も結局気になって見るような気がします。
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