ミッドサマーのレビュー・感想・評価
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ムラ社会によるソリッドシチュエーションホラー
老いたものが自ら命を絶ち、代わりに新しい命にその後を託す。隔絶されたムラ社会での儀式。社会にはテリトリーがあり、そこに溶け込めないのでは、足を踏み入れてはならない。興味本位で迷い込んでしまった学生たちは、当然のごとくそれについていけない。そして、犠牲となる。
性交の儀式も表現される。個人というものはなく、ムラ全体で生活し、時間を過ごしてゆくようになる。
目を背けたくなるシーンがあり、R15だが、R18でもいいのではないかと思い、高校生の息子には見せられないと感じた。
しかし、思わず表情を緩めてしまうシーンもチョイチョイいれてある。人が真っ裸で股間を隠して外を走ったりする。
人が本物の熊の着ぐるみ姿となるシーンがあり、これはマンガの「ゴールデンカムイ」の実写版かと一瞬思った。
見終わった時、デカプリオの「ザ ビーチ」を思い出した。
白夜奇祭、狂喜乱舞
終始明るいホラー映画みたいな売り文句で興味を持って観ました。
なんというか…終始不快な映画です(笑)
この感想はある意味狙い通りなのかもしれません。
怖いとかじゃなくて、登場人物達と同じで早くこの場所を逃げたい!と思います。
ただキャラは脱出も途中からしようとせずに祭を楽しんで(?)たのが理解できませんでした。
背景、人物、食べ物、衣装…何もかもが気味悪かった。
グロシーンも『いや!そこわざわざ見せなくていいから!』な場所ばかり見せてくれます(笑)
途中で男が素っ裸です走り回ってるシーンは間違いなくコメディです(笑)
不気味
昔なら本当にやってそうな儀式。狭い共同体の中での不気味さが十分伝わってきます。伏線のように散りばめられた絵が、これから起きる出来事の想像をかき立てられて上手いですね。不気味な不協和音の音楽も効果的で、全編にわたる不穏さを強調します。そして、怖くて不快な儀式へと。ラストの衝撃的なオチはなんとも。ある人物の「両親は火に包まれて死んだ」という台詞はここにつながるんだね。
立ち小便は怒られて当然
軽度の精神疾患を抱える主人公が彼氏にフラれる不安もあり半分気が進まない中で、彼氏と友人達の企画した、スウェーデンの人里離れたコミュニティの体験企画に参加して巻き起こる話。
双極性障害を患う妹からの不吉なメールに端を発し、悲しいことになってしまった家族の末路が背景にある中で、彼氏とその友人達のグループが、メンバーの一人の出身地であるスウェーデンの宗教的コミュニティに行き不思議な儀式に参加することになっていくストーリー。
90年ぶりの儀式がどれだか知らないけれど、誰一人迷ったり間違えたりすることもなくヤケに淡々と進む様子が不気味さを増して行く。
人がいなくなったり叫び声を聞いたりと明らかにおかしな状況なのに、受け入れて食ったり飲んだり、ハマりに行っている様にも感じるけれど、そこはまあそうしないと話にならない訳で目を瞑るとしてw
これはどんな儀式を考え、どんな順番で並べるかと、どうやってそれを実行させる理由をつけるかのアイデア勝負だよね。
カルトな宗教的コミュニティなんか実際にも色々とあるし、あっても不思議じゃない様な儀式を並べて、気色の悪さを募らせて行くというありがちな流れだけど、その流れにまんまと自分もハマっていき、不快さと嫌悪感がなかなか良かった。
ただ、2人ムダ使いしたのとそれの後処理が雑で残念だったし、実行のさせ方に追い込んで行く感じや怖さがなく、終わってみたらそれ程衝撃が残らず、思ったよりマイルドだったかな。
「明るすぎる」のも不気味
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フッ...!ハッ...!
予告編を観た時から思ってましたが、「明るすぎる」というのもまた不気味ですよね。
アリ・アスター監督の前作「ヘレディタリー/継承」では「黒」を基調とした暗さ全開の気味の悪いおぞましいホラーでしたが、今回は「白」を基調とした「明るすぎる」気持ちの悪さを漂わせていました。
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今作の舞台は北欧スウェーデンにあるコミュニティで、「夏至」(ミッドサマー)による祝祭が行われるためにアメリカから五人の若者が訪れるという話ですが、このカルト宗教自体は北欧神話や様々な宗教が盛り込まれてるそうで、特に北欧神話を調べてみると、実際の彼らの行動と同じ事が書かれており、中には実際に行われていたそうですね。
それを聞くと非常に恐ろしいです。
監督のアリ・アスターはこの北欧神話等のホラー要素に、自信の失恋体験を元に恋愛要素を盛り込んだそうなのですが、それを聞いてこの人はつくづく「頭のおかしい」人に思えます(笑)
だって、失恋体験からこの内容に行きつくなんて普通じゃねーよ!(笑)
それはさておき、
この劇中に出てくるカルト宗教は、最初は穏やかに見えながらも何処か不気味な雰囲気を漂わせています。そして、途中のある決定的な出来事を境にこのカルト集団の恐ろしさや異常さが露になりますが、その決定的な出来事が本当に壮絶です!
ネタバレになるので詳しくは話しませんが、とりあえず「何故これがR18指定じゃないんだ」と言いたいです。それくらい凄まじいシーンでして、最初観たときは吐き気がしました(~_~;)
ちなみにアメリカでは、最初R指定ではなくNC17指定(日本でいうR18+)だったそうですが、ボカシや再編集で何とかR指定にしたという経緯も(笑)
また、この映画ではカルト宗教の施設の中にたくさんの絵が出てきます。
その絵がそれぞれの登場人物や物語の行く末を暗示している内容です。自分も全部把握出来なかったくらいで、かなり情報量も多いです。
そういった絵による物語の説明や宗教の中の集団心理という怖さも相まって、非常にオリジナリティがあるものに仕上がっていたと思います。
そういった伏線の張り方も秀逸でした。
オリジナリティと言えば、
最初にも言いましたが、ホラー映画には珍しい「明るい」映像で展開されていきます。
これはかなり珍しいと思います。
前作の「ヘレディタリー」では夜の場面が多く、色調も暗さ重視で展開されていたのですが、「明と暗」の使い分けは前作でも展開されていました。
それも相まって、今回は暗い場面も見せつつ、「白夜」の効果も相まって全体的に明るすぎる不気味さを保っていました。
その他にも、酒やドラッグ等の酔った登場人物の視点だと思いますが後半から映像がグニャグニャになっていくのも全体的な居心地の悪さを演出していました。
キャストもユニークです。
主人公のメンヘラ女を演じたフローレンス・ピューも素晴らしく、その彼氏を演じた「シングのストリート」の兄役、ジャック・レイナーも良かったです。
♀♂♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀😭
以上のように、非常に特徴的で個性的なホラー映画でした。
ただですね...
この映画、確かに全体的に居心地悪い感じはあるのですが、「ヘレディタリー」ほどの怖さが無かったんです。
「ヘレディタリー」はシャイニングやウィッチ等の暗い色調で全体的にメジャーに近い演出で、尚且つ家族という逃れられないものに恐怖を出したからか、凄く怖く感じました。
ミッドサマーは知らない場所に行ったら「地獄」だったという内容で、怪しい場所に行かなければ逃れられる内容というのもあります。(これは完全に好みの問題です)
結果、この映画を観た後に残ったのは「怖さ」と言うより「気持ちの悪さ」でした。
あと、ヘレディタリーで唯一好きじゃなかったラストの大袈裟に感じる演出(音楽がガンガンにかかる等)が今回にもありました。
これは監督の特徴なのかもしれませんが、ずっとその演出でいくといつか飽きてしまうと思いますし、出来ればやらないで頂きたいですね。
とりあえず、今回観ただけではこの映画が好きかどうか解らないです。
素晴らしい要素はあったと思うので満足点は変則的な感じにしてしまいました。
ただ2回目観るかはわからないです。
目を背けたくなる場面も多いので、とりあえずDVDを待つことにします。
今回は前作以上に好みが解れる作品なので、誰にオススメして良いか解りません。
この映画がTwitterのトレンドに上がってるのを見ると「日本大丈夫か?」と思う次第です(笑)
長文になりましたが、最後まで読んでくれた方ありがとうございます。
ちなみにこのレビューにはご覧の通り絵文字が含まれておりますが、これはちゃんと意味を考えて入れています。
恐らく観た方ならピンとくるかもしれません(^○^)
ウィッカーマン
みたいなものかなー、と思ったらだいたい似たようなものだった。要所要所に露骨な人体破壊の描写があってこちらのほうがショッキングではあるけれど。衣装やさんさんと明るい白夜の映像がなかなか不可思議かも。
ある文化的価値観に染まった頭をヨシヨシしながらカチ割ってくる
最高でした。
「長すぎる」「不快だった」という意見と反対に、1秒1秒の描写に意味があり、観る人の心を歪ませながら洗ってくるような映画だと思いました。
また、私自身、クリエイティブ分野のお仕事をしている身ですが、演出や絵の構図も示唆に溢れていました。
共通理解が取れていると思っている倫理観、文化的価値観をものすごい力で破壊してくる感じ。
しかも、それがSFではなく、本当に世界、もしくは日本のどこかでも起こっているかもしれないという恐怖。
でも、それを陰鬱に感じさせない、白夜の世界の多幸感。
観る人に、自分が育った文化との違和感でショックを与え、どっぷり世界観に浸からせ骨抜きにし、クライマックスの最後のあるキャラクター(主役ではない)の描写で「あ、やっぱりヤバイ世界だった」と気づかせる。
勉強になりました。
ナンヤネンコレ
ww?wwww?wwww
全然よく分からん
「グリーン・インフェルノ」に似てるかな?
(こちらはめちゃくちゃ面白かった)
凄い長いし、だるい
ちょっと考察とか読んで見ますわ……
いやー、理解出来なかったっすわー……
壮大な失恋劇
前半の薄暗い,話す人の顔さえ見えないダークな画面から,一転して白々と明るいスウェーデンの村へ。画面がハレーションを起こしたような白さで目を細めてしまった。
何と言おうか,見てはいけないものを見た感じ。
かつては日本にもあったはずの,姥捨て(親殺し)・子殺し・近親婚・よその血を入れるということ・等々。そんなものが何のためらいもなく,いやむしろ白々と朗らかに目の前で繰り広げられる。そんな馬鹿なと言ってももう遅い。二度と生きては帰れない。
ダニーの最後の選択も,予想はできたけど,怖すぎる。R15なのかR18じゃないのという声もあるけど,全てがフツーに目の前で,まさに日常のことのように行われるので,あっけにとられます。
私は鑑賞後,気分が悪くなりました。そのことはお伝えしたいと思います。
個人的には高評価だが、人にオススメはしない。
初日1回目に映画館で観たが、客席がビッシリ埋まるほどの人気ぶり。
海外では昨年の夏に公開された映画で、日本の公開が遅かったのが惜しい。
破局寸前の彼氏が友人達と計画していた旅行に、主人公の女性が参加するストーリー。
「スウェーデンは美女が多そうだし、可愛い娘と仲良くなって・・・ムフフフ(笑)」
そんなお気楽な大学生の彼らを待っていたのが、カルト村での恐怖の祝祭!
ここから先はジワジワと攻める、キチガイっぷりがとんでもない内容。
映画鑑賞後にあちこちで見られるレビューを沢山読んだが、中には
「グロさは大した事ない」「ホラーが苦手な人でも楽しめる」などと
調子のいい嘘を言って、お客を誘導するレビューが少しあったので、要注意。
実際はグロ過ぎる場面や、ショッキングな怖い場面が多く出てくるので、
ホラーや怖い映画が苦手な人は、無理をしてまで観ない方が良いでしょう。
観た後も数日間、イヤ~な場面が脳内リピートして鬱になる人もいるはず。
自分はその辺大丈夫だけど、そうでない人も少なくないと思うので。
細かい描写が緻密に作られていて、個人的には傑作で高評価だけれども
内容がアレなだけに、人にオススメしたくなるような映画では無い。
気持ち悪いとか不快になったとか、そんな低評価レビューを書いている人の
気持ちも、良く分かります。
この映画、伏線になるようなセリフや映像が各所に散りばめられていて
そこも興味深い所であったが、時系列がおかしく感じる箇所もあった。
場面を端折ったのか、いつどこでこうなったのか、分かりにくい部分も有り。
後で調べると、元々はもっと長い時間だったのをかなり短く編集したらしい。
カットされた重要な場面も多くありそうだ。
ゆくゆくはロングバージョンの完全版も、出来たら観てみたい。
長すぎる。。
感想としては、内容云々より無駄に長すぎて、イライラした。
前作へレディテリーを家で見て、まぁ良いかな?と今作期待し過ぎたのもあり、かなり残念。
ストーリー以上に、このシーンは絵的に撮りたかったんだろなてのが多すぎ。監督が自慰行為に走ってる感じも否めない。
勿論悪くないシーンもあり、悪魔の生贄の影響も要所に感じた。しかし、ダラダラした長さが、それらも全てぶち壊し。
この内容なら90分位に纏めて欲しかったし、140分流すんなら、展開をもう少し考えて欲しかった。緊張感に欠けてしまう映画でした。
明るい悪夢
私は女。
メンタルがおかしくて希死念慮に苛まれ、不眠症を患っている。
あらすじを読み、この映画を見たいと思い鑑賞してきた。
結果はずっと味わったことの無い憂鬱な気持ちになった。
希死念慮もない純粋な鬱、かと思えば何かが燃え上がるような躁状態を繰り返している。
開始5分で背後から殴られたような感覚に陥り、ここからずっとODに失敗したかのようなバッドトリップである。
主人公ダニーの恋人クリスチャンの友人たちが出すメンヘラの彼女に対する空気感、そこに主人公が来ると自然と避けようとする友人たち……。
私は過去の経験であったり、居心地の悪さから「もうやめてくれ」と叫びたくなってしまった。
主人公ダニーが自然とペレの近くに座り、話をしたのも「ペレだけは」彼女と自然に話してくれていた経験があったからなのではないだろうか?と思わせる。
途中、私の好きな描写がある。
スウェーデン行きの旅行へ出ることを隠されていたダニーがクリスチャンに対して話をしようと「椅子に座る」ように促すがクリスチャンは座らずに立ったまま話を続けていたシーンである。
クリスチャンは上辺だけ相手に合わせ、だがいますぐにここから立ち去りたい、メンヘラ彼女の面倒事に巻き込まれたくないという幼稚性が出ている。
「私はあなたのことを責めていない」「あなたのことを分かろうとしている」=「だからあなたも私を理解してほしい」という気持ちが見え隠れしていてとても胸に刺さったシーンだ。
このシーンが非常にもどかしく、映画を見ていて何度かの「もうやめてくれ!」が出てくる。
その後、ペレにより村の『儀式』を見せられたダニーは家族を思い出し、「こんな村からは出ていく」と主張する。
しかし、ペレもまた「座って話がしたい」となだめるのである。
ダニーはクリスチャンと違い、「座って話をする」のである。
ここの対比があまりにも美しく、私は鳥肌が止まらなかった。
ダニーは儀式のことを否定し、私は受け入れられないとずっと嘆いていたが相手と向き合っていたように思える。
この向き合い方がダニー、クリスチャンであるカップルのすれ違い方であるんだろうなと見せ付けられた。
映画を見終えて。
クリスチャンはたぶん悪いやつじゃなく、健康的な家族を持った恋人とであれば幸せな甘い時間を過ごせていたのかもしれないなぁと思う。
メンヘラ彼女を見捨てた罪悪感を背負いたくなかったんだろうとメンヘラで面倒くさい性質の私だからこそ持てる感想である。
私の感想はここで終わりにする。
最後に言いたいのはこの映画は147分間のバッドトリップを味わう。
他人にはおすすめしたいが、大切な人に見てほしくない映画である。
私はあのバッドトリップをまた味わいたいと思える映画だったのでぜひ2度目環境の整った映画館で見たい。
が、見たくない気持ちもあるのでこの監督は「人の脳を直接揺さぶることのできる」演出が上手いのであろう。
映画を見るときは「快晴予報」の日に「昼間で終わる」時間帯をまた選んであの純粋無垢な悪夢を楽しみたい。
道徳観の絶対性
"現代の"人が何に嫌悪感や、不快感を抱くかとことん突き詰めた感じのシナリオと美術、音。
しかも伏線が散りばめられてるタイプの映画なんで、それらを注意深くみてないといけないっていう性格の悪さ…
ラストまでみてハッとするのは、この狂気と思ってた村が、ある人にとっては救いだったり、村民にとっては割と"理に"かなってる行為だってこと。
現代の道徳観が実は絶対的なものじゃないかも、と思ってしまったら、ようこそアリアスター教へ。
あなたの知りたくもない世界
他に観るものないし相当な奇作と聞いていたので鑑賞
アリ・アスター監督作品は未見です
感想としては
美しさを感じるビジュアルと共に
コレ作った人頭大丈夫という感じ(褒め言葉)
ただめちゃくちゃグチャグチャの中にちゃんと
メッセージ性は多少あるのかなと感じるものでした
民俗学を専攻する大学生のグループが
卒論テーマや気分転換など色々な理由を付けて
スウェーデンの90年に1度の祝祭に参加します
参加するのは
家族を失い精神的に不安定なダニー
ダニーの恋人で草食系だけど妙にモテるクリスチャン
今回の旅を手引きした地元出身のペレ
論文のためなら周り見えないけど概ね理性的なジョッシュ
バカでスケベのマーク
などで現地で
最初から樹脂でキマッてる人や
イギリス人バカップルに会います
そしてメンバーはもれなく樹脂でガンギマリしており
かなり現実の境目が無くなった状態で9日間の
祭りに参加していきます
その村の祭りは実在する神話がベースにはなっている
ようですがどことなくディフォルメされた感じですが
とりあえずテーマは古き生の死と新しき誕生
一同は村の老人が飛び降りて死ぬ儀式でパニックに陥ります
事前に説明せずに見せてるのもよくわかんないですが
ダニーはトラウマが蘇りイギリス人バカップルは混乱して
帰ろうとしますがバカップルはその後行方が分からなくなります
その後マークは神聖な木に小便をして
ジョッシュは祝祭を卒論のテーマにするのに夢中に
なりすぎて禁忌を破って行方が分からなくなります
ダニーは「女王」を決める儀式に高揚する水を飲まされ
参加し女王になってしまい
クリスチャンは村娘に惚れられて性交の儀式を依頼され
同様の水を飲まされ半ば無理矢理協力されてしまいます
ダニーはその現場を見てしまい絶望に暮れますが
女王として村の一員と認めた村人達は同じように慟哭し
ダニーは悲しみを共有してくれたかのように感じていきます
クリスチャンも性交後全裸で逃げ出してあちこち逃げ回りますが
そこで行方が分からなかった仲間たちが全員惨殺されているのを
目の当たりにしつつ自分も眠らされてしまいます
そして祭りのラスト
9人のい生贄を小屋ごと燃やしますが
女王として最後の生け贄を一人選びます
候補にクリスチャンが含まれていますが
ダニーはクリスチャンを選び他の仲間の死体と
一緒に燃やされダニーは蔓延の笑顔で話は終わります
…終盤はもう唖然として見るしかなかった感じでしたが
結局ダニーは家族を失った悲しみをクリスチャンやその仲間達には
共有してもらえず女王となったときの村人達に一番共感してもらえた
と思ってしまい傾倒していってしまったのですね
これはカルト宗教にハマる時の典型例ですから非常に危ない
またジョッシュら研究のために神聖な祝祭に敬意を払わないと
どんな仕打ちに遭うかという部分もあります(殺されまではしないでしょうが)
他人にはとても理解できない文化や儀式や習慣って
どこの国にもあるいは会社にもあったりしますから
そんなに特異的な事ではないというメッセージも感じ取れます
只とにかくゴアなシーンや生理的に嫌悪するシーンが平気で出てくる
ためPG以上に観に行くには気をつけた方がいいとおもいます
ビジュアルに圧倒されっぱなしになってしまう作品ですが
しいて言えば村に行くまでの尺がちょっとありすぎて
ダレてしまう感じはあるかなと思います
行ってから色々独白していく感じでも良かったんじゃないかと
思います
なんかあまりに殺されに行くだけ感が強かったです
まあホラーはそんなもんですけど
この作品を薦められるかどうかと聞かれたら
怖い物見たさとしか言えません
あんまり中庸な点数を付けたくないのですが
さすがにこれは見る人選ぶかなという感じなので
1点引いときます
禍々しいが救いのある話?
あの アリアスター の長編2作目ということで鑑賞。
前作ヘレディタリーは自分の人生の中で間違いなく最も怖い、というより忌まわしい一本だったが今作はそう言った ホラー的 な感情を主に扱った作品ではなかった印象。
主人公ダニーが家族にある決定的な 呪い をかけられたところで今作のタイトルクレジットが出るが、今作は彼女がそんな呪縛から解き放たれるまでを描いた作品だったと言える。
前作ヘレディタリーのラストもある種の祝祭感が溢れていたが今作はその 救い に向けての話運びがより明確になっている気がした。
白夜のスウェーデンのそれはそれは美しいホルガ村を舞台に繰り広げられる 家族 そして 生と死 のあり方は、ダニーを苦しめる一般的な文化的価値観とは180度異なっており、そのコミュニティの中では彼女の苦しみは意味をなさない。
(180度異なる という点は村に近づいていく途中のカメラワークでも 文字通りの形で印象的に示される)
つまり、村で繰り広げられる様々な 禍々しい風習 がダニーの抱える苦しみに対してある意味 わかりやすく 対照的なものとして描き出されていくので、話の向かう方向性にはそもそも忌々しい雰囲気があまりないのである。
その点でミッドサマーはヘレディタリーと比較して 恐怖 とい成分が少ない印象なのかもしれない。 というか、この映画に関していえばジャンルは ホラー ではないとも言える。
描いているのは 恐怖 ではなく、自分の生きるコミュニティとは全く異なる価値観で生きる人々の 異物感 とその 正しさ(正当性という意味ではなくその場を支配するという意味で)だった。
彼らからすると何一つ間違っていない 全て正常 なのだ。
食人族映画と同じだな。
とはいえ・・・
恐怖が少ない というのはあくまでヘレディタリーと比較してということであり、一つひとつの描写の感じの悪さはやはり凄まじい。
美しい景色の中で美しく繰り広げられる恐ろしく禍々しい風習の数々がほんとーに感じが悪く、なのにそれ込みでやはり超絶美しく撮られている。 それら全部をひっくるめて超キモいのだ。
特に、昔から苦手なのだが、ああいう ヨーロッパの絵本 的なタッチの絵で何か描いてあるだけでもうたまらなく嫌!笑
後半に向けて加速するバットトリップ的描写と合わせての数々はもう完全に見る側の理解を超えて彼らの文化の中で事態が進んでいくので やばい・・・この人たちやばい・・・ ともうただドン引き。
え 結局お前どこからそのつもりだったの? といのはどうやら映画をもう一度見直すと色々とわかるようになっているらしい(ヘレディタリーも結局 最初から詰んでたのね・・・ という話だった)が、とりあえず怖いので見直しません!!
でもダニーを旅行に誘うくだりの時点で こいつなんかやばくない?みたいな雰囲気はビンビンだったとは思う。
音楽 と 音の部分での演出もすごくて、最後とかもう
壮大なんだか 禍々しいんだか 美しいんだか
もうわけがわからない、こんな音楽はこの話以外ではあり得ません
という感じ。
フローレンスピューは今作のほか、個人的に超絶楽しみなストーリーオブマイライフ、MCU新作ブラックウィドウ などの注目作もあるし、ジャックレイナー、ウィルポールターも役者としての地位を確実にステップアップしており役者陣の充実もすごい。
怖いのはわかっているが次回監督作も期待大な出来だった。
いやーしかし本当にアリアスター作品はホント感じが悪い。笑
前作同様 カルト 的な集団を取り巻く話であり、ヘレディタリーの公開の際にはインタビューで 自分の家族に起こった出来事を題材にしていると答えていたが、彼の家族に一体何があったのだろうか。怖いけど聞いてみたい
海外旅行をした事がない私が北欧を満喫
折角の連休なので、「気分だけでも海外へ」と観に行きました。
海外旅行はおろかパスポートすら所持しておらず、このご時世に外国語を話すことも出来なければ、外人の知り合いすらいない私。グローバル社会の中、いまだに鎖国を続けるサムライであるため、海外の文化や風習にも明るくありません。なので、あまり自分の倫理観や先入観だけで海外について苦言を呈したくないのですが、それでも言わせてください。
ハーブはダメ、絶対!!
沢〇、マ〇キー、そして田〇、見てっか?ダメだぞ、君たちはハーブに手を出しちゃダメだぞ!
村に到着し自己紹介から流れるようにオープニングハーブをキメ、ことあるごとにハーブをキメる。心を落ち着けるためのハーブを勧められたり、ダンスの前にもハーブでテンションアゲアゲ。村人全員、パーティーピーポーか何かなのかな?そして極めつけは、女性の村人とのキメ〇ク。しかも、オバサンがメチャクチャ関与してくる始末。あそこに関してはハーブが無かったら無理だったね。しゃーない。
このように、全編通して、「ハーブ万能説」で押し切ってくるのよ。仕方ないんだけどね、わかるんだけどね、ただね、「ハーブだからしゃーない」ってなっちゃうのよ。何か異常な行動があっても、「村人全員ハーブでラリってるもん」ってねw
個人的には良く出来ていたなと。
登場人物の立場になれば恐怖しかないけど、客観的な立場になると、こんなもんかなという印象。北欧に限らず、日本を舞台にしても成り立つ話だし、「閉鎖的な村で続く儀式に巻き込まれた旅人」というのはホラーとして珍しくないですよね?単純だからこそ、細部に凄くこだわっているのが伝わったし、こだわりが凄すぎて1回観たぐらいではわからんという、もったいない状態にもなっていたなと。その手の知識が無いのでわからないですが、考察する余地がめちゃくちゃあるのでしょうね。なので、そういうのが好きな人にとっては傑作だと思います。
強いて言うなら、助かる余地があったのかだけ気になる。
生贄の人数よりも招待客の方が多いわけだし、逃げ切れる選択肢があった方が良かったかも。いくら伝統儀式だからといって「外の人間拉致して、皆生贄にします」では、頭の狂った集団にしかならない。「文明的な人間が論理的に思考した結果、非文明的な儀式を続ける」みたいなほうが決定的に理解が噛み合わないから恐怖を感じたかな。
そういう点で言えば、ラストシーンのヒロインは好きです。村で生きていくことを決めた一方で、皆がWO~WO~している中、一人笑っている。まだ染まり切っていないヒロインが何を感じていたのか、凄く興味深いですね。
鑑賞前は、「若者がバカンスに行く」タイプの単純なホラーだと考えていたのですが、実際は監督の「好き」を詰め込んだ宝箱みたいな作品でした。上映中、観客の息遣いが凄かったので、宝箱の中身についての評価はお察しですw
全609件中、521~540件目を表示