ミッドサマーのレビュー・感想・評価
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不快だが、
エンドロールを最後まで見ずに劇場を後にしたのは、この映画が初めてだ。
何だこの映画は。一体何を見せられたのだ。
めっちゃ気分が悪い。腹が立つ。
劇場中心部にいる気まずそうなカップル、何でここに来たんだ?本当にかわいそう。
私だけではない。劇場の空気は「ヤベェものを見た」という困惑の色一色だった。
グリーンインフェルノやウィッカーマンが好きな人は、ミッドサマーを気にいるかもしれない。
物語の冒頭でいきなり主人公の妹が両親と無理心中をしてしまう。
主人公は序盤から人生で最も辛い局面にいる、心の拠り所は恋人だけだ。しかし、恋人とその友達はメンヘラ気味の彼女を煙たがる。
そんな中、主人公一行は卒業研究のために北欧の秘境へ旅立つことに。
北欧の秘境ホルガ村。ウェルカムドリンクの代わりに笑顔でドラッグを勧めてくるヤベェ村だ。
こうして衝撃的な「祝祭」体験が始まる。
中でも一番嫌だったのは、セックスしないと出れない部屋だ。色々と斬新すぎるし、本当に気持ち悪かった。最悪過ぎて全然エロくない。性欲を減退させたい人には良いかもしれない。
祝祭の見学者は次々と行方不明になり、ついには主人公と恋人の2人に。
ホルガ村クイーンの座を手に入れた主人公はすっかり村に馴染み、儀式の生贄を選ぶ権利まで手にしている。
恋人か、村の住人か。恋人の浮気現場を目撃した主人公が生贄に選んだのは……
業火に包まれる恋人を見て泣き叫ぶ主人公。それに呼応するかのように村人たちも泣き喚く。
そして最後に妖しく微笑み、終幕。
主人公に感情移入するか、主人公の恋人に感情移入するかで評価が別れると感じている。
私は恋人目線で映画を見ていた為、何だこれは、と思ったが、反面、ラストは部屋中の粗大ゴミを棄てた時のようにスッキリしたと語る人もまあまあいる。
恋人くん、友達に「早く別れろ」と言われても「今はダニ(主人公 )が辛い時だから」と別れなかったしそこまで悪いやつじゃないんだよね。ヤリ部屋での浮気現場見られたけど、不可抗力だったし。
結局、カルト信者のやりたい放題で無意味に人が死んだ。
それ以上でもそれ以下でもない。
感動もしないし、興奮もしない。悲しくもないし、怖くもない。とにかく不快。
こんなクソ映画二度と観るか!と息巻いて家に帰ったが、2日くらい経ったあと、不思議と「またミッドサマーを観たい」と思うようになった。というか、暇な時は考察サイトを見たりしてずっとミッドサマーのことを考えている。
不快なのに、また観たい。謎の中毒性。
この映画を見ることでしか得られない感覚だ。
それがこの映画の唯一無二たらしめるものであり、この強烈なオリジナリティーは評価されるべきだ。
良い点
・画も音楽もパンチが効いている
悪い点
・白い服や花冠を見ると映画を思い出してしまう(トラウマ)
監督の工夫を感じる斬新な一作
ディレクターズカット版を鑑賞した。3時間弱とホラー映画としてはかなり長尺だったので、集中力を保てるか不安だったが、終わってみればあっという間だった。そんな不思議な感覚を覚えてしまうのも今作の魅力なのかもしれない。
なかなか感想をまとめるのも難しい作品で、読みづらい部分もあるかと思うが、参考程度に私の考えを共有できたらと思う。
【物語冒頭】
冒頭、主人公の女の子は離れた場所に暮らす家族が、妹によって心中を行うというキツイ体験をする。そして自らも精神を病み、彼氏に依存していくわけだが、その彼氏もまた彼女に辟易している描写がある。(知り合いに似たような関係性のカップルがいたので、妙なリアリティを感じた)
【旅路】
スウェーデンの夏至祭へ招かれた一行を乗せた車は、淡々と一本道を走っていく。「シャイニング」の冒頭シーンを観ているような感覚があったのだが、ここで気になるカメラワークがあった。最初は後ろから車を追いかけていたカメラが徐々に先行し、上下が反転していく。まるで「ここから先は常識が通じない」と言っているように感じた。それが意図されたものかはわからないが、底知れない不気味さがあった。
【祭典】
夏至祭が始まると、その祭りの異常さよって主人公とその彼氏を含む仲間の間に軋轢が生じ始める。最初、主人公以外は村の異常さに気づきながらも、研究のためにインタビューを始めたり、デリカシーのない行動を取ってコミュニティの内部に侵入していく。彼氏がそんな態度を取るものだから、主人公は依存先をなくして不安を募らせていく。
しかし、その立場は次々に覆っていくのだ。村のタブーを犯した仲間たちは村人たちによって葬られ、逆に主人公はコミュニティに依存していくことになる。最後に村の一部となった主人公のタブーを犯した(彼女を蔑ろにすること)彼氏は、主人公自身の願いによって葬られることになる。
このストーリーの構成にはかなりの緻密さを感じさせられた。
【描写】
今作の特徴の一つは、その描写の斬新性にあると考えている。
夏至という時期が舞台のため基本的に昼間に物語が進行していくこと、白く美しい衣装を着た村人たちなど、これまでの「田舎に行ったら襲われた」系ホラーの閉塞感を感じさせない映像なのに、不気味さが終始漂い、妙な圧迫感のある描写だった。美しすぎて、不自然。それが原因だったのだろうか。
それとは別にユニークな点としては、殺人の描写がほとんど描かれていない点である。基本的にこの手の作品では主人公が体験する恐怖を描くのにスプラッタ表現が用いられることが多い。もちろん多少はグロテスクな表現もあるが、圧倒的に少ない。あくまでコミュニティの思想や伝統が我々と違い、理解できないことから生じる恐怖感に焦点が当てられていたと思う。
【最後に】
まったくまとまりのない文になってしまったが、正直自分の理解が追いついていない自覚がある。この作品には、主人公たちのたどる悲運に対する暗示やメタファーが随所に散りばめられていたが、全てを拾うことができていないように思う。
おそらく、今作を理解するのにはあと2,3回の鑑賞が必要な気がする。だが、観たくない。この作品に対する最大限の賛辞として「もう観たくない」と言いたい。
ハラハラドキドキするようなホラーでは無い
単純に面白くない訳でもないのに、この映画の評価が低い理由が何となく分かった気がする。
僕なんかがそうだけど、この映画を低評価してる人は、観ててドキドキハラハラするような恐怖感を求めて観てるんじゃないかな?
そうゆうホラーを求めて観ても、この映画にそうゆう恐怖感はあんまり無い。
グロテスクな表現や気味の悪さなんかは感じても、刺激的な恐怖感、例えば死んでいると思って近ずいたら死体がいきなり襲ってきたり、殺人鬼や悪霊が登場人物を追い詰めて行ったりするような、そうゆう刺激的な恐怖感を求めてホラー映画を見る人にとって、この映画は物足りなく感じるんだと思う。
それにもう1つ思ったのが、映画が全体的に抽象的で分かりづらいって事。
まぁそれもこの映画の不気味な感じを引き立ててるんだとは思うんだけど、僕にはあんまり合わなかった。
上でも書いたけど、僕は刺激的なホラーを求めて観てたからあまり面白いとは思わなかったけど、逆にハマる人はハマるんじゃないかな?って感じる映画だった。
不気味さとユーモアさの塩梅が絶妙ですごい
演出 ★★★★☆
音楽 ★★★★☆
ストーリー ★★★★☆
間違いなく人にはオススメしない。好きか嫌いかは置いといて、映像作品だと考えれば良作だと思う。
描写は兎に角エグく、特に序盤の崖から身投げするシーンと村人が人皮を被って登場するシーンはトラウマレベルで最悪。綺麗事なくリアリティ強く描写してるのをみると、監督は鑑賞者にそれぐらいのショックを与えたかったんだなと思う。
音楽や視覚効果を考えた構図・カメラワークは効果的で素晴らしい、役者さんたちの絶妙な表情や演技も不気味さとユーモアさをうまく引き出していると思う。
文化や宗教の違いで人の価値観は大きく異なるので、誰しもが違和感を感じたことがあるはず、だからこそ共感できて笑えるように作ってくれていると感じた。
そして、ダニー役のフローレンス・ピューの演技力は終始素晴らしくて◎
⚠注意:※この映画に共感できるということはある種の、…✘✘かもしれません。
ホラー慣れしてる人は怖くないんじゃないかな
ホラー映画が好きで怖い思いがしたくて観ました。結論、全く怖くなかった。
いや、分かりますよ。何を以て怖がらせようとしているのか、この映画の怖いポイントは。
閉じたコミュニティの中に堆積した狂信。白日の下行われる狂気。カルト。いや彼らにとっては狂気狂信の類ですらなく、ただ当たり前の生き方でしかない。
一見明るく美しい情景の中に当たり前に内在する余りにも相容れない異文化。不気味でしょう?怖いでしょう?って...
でもやってることは独特の宗教観に基づく儀式、生殺与奪、衆人監視の下行わされる儀式的子作り、死体でオブジェ作成(じっくりは見せない)くらいで、それ自体は恐怖を感じられるほどの新鮮味も衝撃もない。
それを不似合いな白日の下で行うということにケレン味を感じるという理屈は分かる。が、戦闘や殺人などの惨劇シーンに、敢えて不似合いなクラシックや童謡などをBGMとして使うというのは既に多用されていて陳腐化されている手法ではないですか?
その手垢に塗れた表現がこの映画のキモで、それだけで凡そ2時間半。
ヘレディタリーもそうだったけど、過大評価だと思うなー。
なんじゃこれ
ネトフリで配信が開始されたので視聴。
何を見せられたんだろう、というのが正直な感想。劇場公開当時は結構話題になってたし、絶賛するレビューも多かったので期待しすぎたのがダメだったのか...途中から、仲間由紀恵主演の「トリック」をシリアスにしたらこんな感じかな~と思いながら観ていました。
一応、ホラー映画として気味の悪さやグロさみたいなものは用意されていますが、特別ストーリーに面白さはなく、終始訳の分からない儀式を見せられているだけとしか思えませんでした。もっと謎解き要素やどんでん返しみたいなものがあればよかったんですが。もしかすると色々と隠された要素や伏線など、考察を楽しめるものがあったのかもしれませんが、私には理解できませんでした。まぁ、玄人向けですね。
とりあえず、性的なシーンもあるので家族で観ることはお勧めしません。
映画を見ての率直な感想
まず見終わった後、個人的にこの映画がどういう風に映ったかと言うと、
「主人公にとってムカつく奴が非日常によってバンバン死んでく映画」でした。
普通の作品は日常から非日常に移る事で緊張感や居心地の悪さを感じるのですが、
この映画は真逆で、日常がとても居心地悪く、非日常でそれが解消されていきます。
物理的に、死という形で。
異常事態によって失うかもしれない大切なモノについて緊張するのではなく、
主人公には大切な関係はほとんどなくて、失った方が好都合なモノばかりです。
例外として、恋人だけは唯一「大切かもしれない」存在ですが。
この作品の序盤、日常のシーンは画面的にも暗く、主人公のやる事なす事に対しての
周囲の空気感というのはかなり居たたまれないものです。
しかし、非日常である村パートにいくと、明るく開放的な画になり、
不気味で残酷な事が起こりながらも序盤の鬱屈とした人間関係の空気から解放されます。
この、日常に適応できない人間が非日常によって妙な安息を得て、
しがらみから解放されていくという感覚は新鮮に感じました。
ただ問題は、唯一主人公にとって大切かもしれない恋人との関係です。
この大切な関係というのはかなりグレーなもので、
仲は拗れに拗れていて本当に大切なのかどうかもイマイチ分からない関係です。
話が進む中でこの関係は細かい食い違いで更に拗れつつ、
クライマックスで決定的な亀裂が入ります。
この恋人に対してだけは「殺さない事も出来た」というのがポイントで、
もし最終的にそれでもまだ大切な存在であったのなら、生かす事も出来た。
その選択権が主人公にあった。
個人的にこの映画であまり恐怖を感じないのは、村のルールが基本的に
主人公にとって有利に働くものだったからかなと思います。
これによって、主人公を不愉快にしていた日常は
グレーだった関係含め全てが村の異常性によって排除され、排除し、
ニッコリと笑って物語は終わりです。
ただ、この笑ったという所が個人的に引っかかる所ではあります。
村の人間達は信仰やルールに則った自死、殺人を行っているのですが、
ダニーの最後の決断は村のシステムを利用した個人的な感情が動機の殺人です。
最後、村の人間は焼ける村人に同調して嘆いていますが、主人公は笑います。
村に適応したのではなく、憎しみを晴らせたという感情が表に出てしまいます。
日常に適応出来ず、しがらみから解放されたダニーではありますが、
村の異常に適応したわけでもない、というのがここからの地獄を思わせる所かなと思いました。
エッっこれで終わり!!?
期待値上げすぎたか???なんだこの、あっけなさ
2時間半もかけて、これだけ??
こういう風習の地方あるよね、カルトっぽいけどね。
浮気した彼氏燃やすと気分いいよね。
無くした家族の代わりが見つかって良かったね。
で????????????
胸糞悪いだけ
ウィッカーマンとかシャッターアイランド的なミステリアスな感じのを期待してたけど、結局殺人オカルト集団wなんの捻りも無い。
最悪の展開が全部予想通りで何も救われないし、ただラリってるカルト集団を見てるだけ。
2時間以上もあるのに主人公達に感情移入も出来ず
時間の無駄だった。
結末を先に知ってたら観ようと思わない作品でした。
コレこそ4倍速で見るで十分。
完全に観客を選ぶ映画。「家族」の恐ろしさから「共同体」の恐ろしさへの進化形
『ヘレデタリー/継承』で家族の恐ろしさを思う存分味あわせてくれたアリ・アスター監督だが、今度は家族を超えて「共同体」の恐ろしさを示した作品になったとは思う。
老人が72歳(これは還暦+12年なのでまんざら適当とも思えない)で自ら死を望む風習(例えば姥捨て、なんなら子殺しも)は、近代以前にはどこでも普通にあったことなので、異常とはいえない。それを現代まで続けているのはどうかとは思うが。ことほどさように、現代福祉社会に慣れ親しんだ思考から見ると異常と思えることが今でも慣習としてだったり宗教上の規則だったりしてまかり通っている状況は世界的にみれば実際にある。
しかし、わざわざ「招待」しておきながらそのコミュニティーの掟を破ったからみんな「浄化」というのもなんか、人としてどうなんだろうと思う。結局、このコミュニティーが得たものは「一人分の精子」ですからね。(ネタバレと思うかもしれないけれど、本作の前半でこれから起こるだろうことはほとんど示されてます)
この作品が示すもっとも優れた点は、「知らない土地において口にするものはすべて恐ろしい」というフード描写を徹底的に観客に植え付けたところでないだろうか。
映像的にこれはと思わせるところがいくつかあるものの、全体の印象を上まわる程ではない。日本人が普通に感じている「野原は美しい」という幻想は完璧に叩き潰されるが。
主人公の視点からすると、結局『ヘレデタリー』と同じなのではないかと思う。しがらみを全部捨てて新しい「家族」に出会うという結末において。
アリ・アスター監督は今後どういう作品を作っていくのかいささか心配になる。もっと身近なホラーを志向した方がいいのではないかと思う。
長い
祝祭がはじまる
原題
Midsommar
感想
恐怖の歴史を覆す暗闇とは真逆の明るい祝祭を舞台のフェスティバル・スリラー!
すごい盛り上がるということはなく一定のリズムで進んでいったイメージでした。
明るく美しい風景美、優しい住民、アッテストゥパンから不穏な空気になります。投身は痛々しくて目を覆いたくなるかもです。
こんなイカれた風習、住民って私ならいち早く逃げます。
ラストは久しぶりにめっちゃ不快な気持ち?すごいモヤモヤになりました。
全体的によくわからなかった所も多かったので考察を見てしまいました…笑
※白夜に照らされた狂気の祭だったー
(長文です)インスタントに「最悪」を味わいたい方にオススメ
この映画を好きな人はどうかしてると思う。
のに、
私はこの映画を「好き」かもしれないと考えています。
しかし、単純な好きとは言い難い。
例えるなら素晴らしいB級作品に出会った時と同じ感覚です。
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◼️仲間達について
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・メンヘラヒロイン
・優柔不断彼氏
・変態の画家
・お調子者
・真面目くん
がパーティのメンバーです。
ガイドブックに『この作品はヒロインの視点で描かれているから、ヒロインの仲間たちは悪く見える…』ってあって。
「言われてみると、違う視点で見たら男たちは特に嫌な人間ではないな?」と思います。
メンヘラ彼女は「メンヘラになる理由」があったり、優柔不断彼氏は「でも、彼女に付き合ってあげている」だし、お調子者は「お調子者」なだけだし、真面目くんは「勉強がんばれ…焦る気持ちわかるぞ!」となります。
画家を除いて。
あと、仲間達悪い人間ではないかもしれんが、早く村を焼くか帰れ!!!判断力すなわち死以上の恐怖だぞ!!
あと、村の老人が自殺したの見て興奮すんな!バカ!他の客と同じように帰ろうとしろ!んもう!
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◼️恐怖について
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最初から最後までひたすら怖くて「不快!」ってなってひたすら怖かったです。
例えば他のホラー作品は主人公たちに共感してもらうような日常パート挟むんですが、そのようなものはありません。冒頭では赤の他人の揉め事を見て「この作品の人たちみんな嫌な人間だな」と、一切共感せずかやの外で見ている感覚です。
「この作品のスタンスが『共感など求めてない!』という感じなのかな?」と…思っていたら
主人公(以下ヒロイン)の不安や恐怖に同調していきます
冒頭の電話のシーン。恋人の声は聞こえない、ただ表情だけで「男と別れたくないから物分かりのよい女」というのを表現してる箇所。彼女の不安を相まって、彼氏が友達と話しているときにも恐怖を感じました。
で、終盤のセックスシーン以降、だんだん恐怖心が薄れていくんですよね。
この作品は共感させるようなことをしていないのに共感してしまい。そして、あの村が求めている「村全体の共感」に見ている私が引きづられていて驚きました。
最後のシーンでは、ヒロインと共にただ燃え盛るヤシロを呆然と見ていました。
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◼️同調について
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ヒロインの家族の死について。
最初は「へー。家族死んだんだなあ、まあそんなことあるよな」って思っていたんですけど、要所要所で『家族の幻覚』がサブリミナルとして現れるんですよね。
それに引きづられて、どんどん家族のことが怖く・強く印象に残ります。最初に死体を見ただけなら、家族のことなんとも思わないままだったと思います。
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◼️作中のイラストについて
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私は存じあげなかったんですけど、この監督、物語を事前にイラストで「こうなります」って教えてくれるんですね。
まず最初に印象に残るイラストがバーンと出るんですが、それが物語の起承転結だったのだとか。
私は「ラブストーリー」を見るまでピンときませんでした。(いや、「ラブストーリー」は映画見ながら「あ?ラブストーリー!?これが!?は!?」って混乱しましたが! ※見た人は同調してくれるとおもうんですが、あの絵めっちゃ怖くないですか??? 陰毛切ったあとに股から血が出るイラスト、陰毛と共に股間切ったのかと思ったわ)
そんで、それ通りに物語が進むと、結構「あー」って謎の感動があるんですよ。怖いですね。
(考察サイトで)ヒロインが冒頭家族が死んでベットで泣いてるシーン。あそこ、熊と笑顔の花輪をつけた女の子の絵があるんですって。これも知った瞬間に「うおー!」ってなりました。
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◼️カメラワークについて
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美しいんですよね…。
ヒロインが彼氏に「誤解してごめん」と言ってるシーン、鏡越しなんですけれど、それがもうすごいとしか思えなかった。
低予算映画なのかな?と、思ったら次の瞬間360度で部屋の中を見渡すカメラワーク。
この「部屋全体を切り出すカメラワーク」冒頭ではとくに見受けられて、ドリフ大爆笑のように家を切断したような空間もあれば。
ヒロインがトイレに逃げ込む瞬間に、カメラが頭上にぐるっと回転して場所がかわる。
思い返せば、この転換の仕方。
大きな手のひらで上から彼女を捕まえているような表現なんですよね。
で、ひきづりこまれるように変態村に到着したわけですよ。
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◼️クマさん
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漫画ゴールデンカムイ でもありましたが、北国ってクマを神聖な生き物としがちなんですね。
序盤に檻に閉じ込められた熊を見ながら「ゴールデンカムイ じゃん!こんな大きなクマがいたらカムイの人たちに怒られるぞ!」とか言っていたんですが。
このクマが………最後…クマさん…。
(余談/一緒に見てくれた試聴済みの友人が「あのクマこんな冒頭からいたんだ!」と言っていたので、ゴールデンカムイを見てなければ初回見逃してしまうのかも。 ゴールデンカムイを読もう!)
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◼️麻薬について
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なんで村に入る前に麻薬めっちゃ吸ってんの??って謎だったんですけど、これ、ドラック映画だったんですね…。
(友人考察)要所要所でドラックの効能や接種された時のトリップ体験を冒頭のシーンと同じだと関連づけている(ドラック盛られたことが分かりやすいように表現した)のでは?
といわれたので「あーなるほど」と思いました。
※でも、それならアメリカでしてもよかったと思うので、もしかしたら他の意味があるかもしれませんね。
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◼️ルーン文字
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冒頭から起用されていたようですが「この作品ルーン文字じゃん!」って気付いたのが、老人が飛び降りする前の食事シーン。
椅子の形がᛟの箇所です。
そこから気付いたらあちこちにも。
この食事の直後に死ぬ老人二人の服にもなんかそれっぽい模様があったので、ルーン文字の辞書片手にまた見ると楽しいかもしれませんね!(しばらく見る気はないですが)
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◼️最悪のシーン
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「仲間割れ」「ドラッグ」「不味そうな食事(飲み物含む)」「常に不快な音が流れる」「酔うようなカメラワーク」など、常に嫌な感情を揺さぶられるんですが。
私はこの作品は三つの最悪があると思います
①老人飛び降り
②食事に異物混入
③最悪のセックスシーン
そんで、まず最初の
①老人飛び降り
なんですが、これ。死体がリアル…石に向かって綺麗に飛び降りた女性。まず、この女性が岩にたどりついてバウンドする。でも、肉は柔らかいから、石にべっとりとこびりつく。
そして、次は男性。女性とは明らかに飛び降り方が違って、違和感を感じながら見たら足が骨折し苦しんでいる。この男性がまた美しかったので、顔をハンマーにより潰され醜くなるのがまた壮絶で。最悪でした。
②食事に異物混入
あの「ラブストーリー」をなぞってるとわかる食事。人肉パイなど純粋に恐怖をあおるのもあるんですが、それ以上にこの表現は気持ちが悪かったです。
パイで「うわ!気持ちわる!」と思って、『ラブストーリー』を思い出して「まさか」と思ったら。
ドリンク…。
③最悪のセックスシーン
長くないか??
なぁ長くないか????
いや、最初は花に囲まれた美女の裸体が美しかったり、手に手をとってコーラスしている村の女たちが美しいので、まあ許容範囲なんですけれど。
長くないか???
「あれ?長い…?」ってなってるところで、おばあさんが彼氏の尻を掴み押し出しはじめて「ギャグか?」とも思い始めました。
そこら辺からコーラスもうるさく感じてきて、オブジェだった周囲の女性が彼氏にキスしてきてきたり煩わしさを感じるんですよね。
で、着床したであろうところで、身体になじませるために女が身体を小刻みに揺らす。
要所要所の箇所が癖にささる人がいるとは思うんですが、いやー。
長い!
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◼️洗脳について
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この話はヒロインがこの村に残ってくれるよう誘導している箇所がいくつかあります。
・老人飛び降りで錯乱したヒロインに画家が「俺もきみと同じ(親が火で死ん)だ」と言って問題をすり替える
・お客様のように扱っていた男たちと離し、村の女たちと一緒に料理を作る
・村の女たちと同じ白い服を着させて一緒に踊らせる
・わざと最悪セックス小屋の近くに馬車をとめて最悪セックスを目撃させる
もし、総合格闘技(ダンスパーティ)でヒロインが最後に残るのが(麻薬の力などで)仕組まれたものだとした場合。
ヒロインはこの村の一員(殺人を犯すことで現実から逃げだせない)(この村は家族としてヒロインが求めていたつながりを作った)になるよう全て仕組まれていたのかもしれません。
画家のせいによって。
監督も言ってたじゃないですか。
「ヒロインの見る世界だから、男達は嫌なやつに見える(ただし画家だけは優しかった)」
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◼️画家について
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以上の理由で、私は画家が怖いです。
・なぜ真面目くんの論文テーマが変態村なのか?
・なぜ男だけの旅に女が一人ついてきたのか?
・(考察サイトで)ヒロインに旅行のことがバレたのは画家のせいだった
・麻薬を最初に勧めたのは誰だ?
・画家が男たちに(ニューヨークにいた時から)麻薬を嗅がせて言うことをきかせていた可能性は?
・ヒロインの家族の死が他殺に見える(妹のチューブが無理矢理つっこまれている)
・75歳になったら死ぬというのを隠さず伝えている
あと友人が「画家の親は火で死んだって言ってたけど、あれって最後の儀式の犠牲者ってことかな?」
と言っていてゾッとしました。思えば、最初の方で赤ちゃん抱いた女性は「親はいないの」と言っていました。
ずっと泣き叫んでいた赤ちゃんの親は、変態村で生まれ巡教で行った人なのか。遊びに来た犠牲者の子供なのか。犠牲者の忘れ形見なのか。
ちなみに私は、
・画家はショタの時に変態村に来た
・親を目の前で殺された
・赤ちゃんのように泣き叫んでいた
・(洗脳によって)家族の一員になった
と思っています。
もしそうであればより最悪なので。
※祭りは90年に一度ですが、お焚き上げはしていた可能性
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◼️おしまい
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さて、私はこの映画を見て以来「ハンマーを見るとミッドサマーだと思う」という病に患いました。
それほど強烈で、手に汗握るほど夢中になって見てました。好きか嫌いかというと「好き…かな?」という有様で、気軽に友人に勧められるかと言うと「怖いもの見たさならよいのでは?」となります。
・生理的嫌悪感含む表現の巧みさ
・映像の美しさ
・美しい音楽からの不協和音
・トリップ体験
・考察の楽しさ
また、洋画ホラーにありがちな驚かすホラーでないのも面白いポイントだなぁと思いました。
忘れられない映画の一つとなりました。
しばらくは見れませんが。
キモいオカルト映画
タイトル通りです。
オカルトサスペンス映画かと思いきや、サスペンスの要素はかなり薄いです。
たぶんですが、この映画はその要素はどうでもいいんだと思います。
ただ気色悪い表現をキレイな画として撮りたかったのかな?
この集団の資金源や食料など細かい設定はどうなっているのか、今までなんで世間にバレずにいられたのか、ひた隠しながらやっている文化、つまり世間的には認められない異質な文化なんだとわかっているにも関わらず、なぜこんなことをやり続けているのか…。
等々…いろいろ疑問に思う部分が全くわかりませんでした。(抽象的でぼんやりとした浅い説明しかないです)
それなのに意味不明な儀式や行動、キモい画や表現ばかりをずーと見せられるばかりで正直ついていけず楽しめませんでした。
色々な儀式の演技設定が意味が分からずキャストさんたちも困惑したはず。笑
正直この監督の映画はもう見なくて良いとまで思いましたね。
イヤイヤ観ました
ヘレディタリーで120%の嫌悪感でしたが、ミッドサマーの嫌悪感も半端ない
お盆休みで自粛で暇だったから、思い腰をあげてやっと観ました、が、二度と観たくない、嫌悪感と不快感が満載。
なのに伏線が気になって2度観で伏線確認しながら不快感ましまし
2作続けてこんな映画撮っちゃう監督さん大丈夫?
土着信仰の博士ですかね?
いにしえの人類が土着的に行っていた信仰が文化の発展と共に消えていく現代社会は確かに悲しい事で守り続ける人々は大事だとは思いますが
人と人の繋がりが希薄で拝金主義な現代社会だって、暗部に狂ってる人達が隠されいて、この村の人達だけを狂ってるって片付けちゃいけないんだろうけど、本当に不快感と嫌悪感が半端ない
半端なく美しい自然の中で演じられる饗宴の奥底にひた隠しにされてる狂気
それはまるで美しいネオンとショッピングモールを彩る高級ブランドやお金に彩られた現代社会の暗部でうごめく狂気にみちた人々と紙一重
どちらの世界も少数の人々の犠牲の上に成り立つ表面的には美しい世界
どっちもどっち
人間って怖いね
やはり世界は陰と陽でできているんだな
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