「なるほど。こうきたか。」ミッドサマー りょうさんの映画レビュー(感想・評価)
なるほど。こうきたか。
話題なので、どんな内容だろうと視聴。
なるほど。印象的なシーンが、1つ、1つと増えていく。
進行はゆっくりと、展開がおそい気がするが、それは、セレモニーをじっくりとなるべく同じ時系軸で見てほしいという監督のおもわくか。
最初のシーンが長いという意見があるが、あれはもともと他人の態度や意見などにふりまわされたり、アドバイスをきかないと安心できないような自分がない情緒不安定の主人公が、さらに悲劇に出会い、苦しんでいるのを見せるためだった。
そして、あの集落の人々が、「共鳴」することで、
主人公は、自分が悲しいときに、まわりも同調し悲しんでくれることに、心の平安を手にしたのではないか。
最後の主人公のほほえみ、それが何よりもの印象だった。
それは何を意味しているか?
それは「裏切る」彼氏よりも、確固とした信頼をおける「クイーン」の位置ゆえで、それを手にした安らぎの笑顔だったのではないかと思う。
それは、最初のシーンで描かれた、人の態度にふりまわされたり、人の態度で自分がどう思われているかを気にする主人公とはまったく変わっている。
そうさせる、この集落の良さであり、怖さ・・・・
全ての共有
そのリアルさにぞっとする。
1つ1つの絵や、木の文様など作りこんでいる演出。
そして、暗い、見えない怖さで見せるのではなく、
まばゆいほど明るみの中で見せるシーンが、今までには無い切り口だった。
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