劇場公開日 2019年7月12日

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「ランプの精ならぬ骨壺の悪霊」デッド・ウィッシュ KinAさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0ランプの精ならぬ骨壺の悪霊

2019年7月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

セクシーギャルが帰るにはギャップのある古風な屋敷にて、まさかの事態に陥る冒頭。
斜め後ろから何かの物音がするたびにビクつき、絶叫後の出来事にドッキリして。
さてここからだとウキウキしていたのに本編は雑の極みだった。

報われない生活を送るアーロンのシンプルな願いを大袈裟に荒っぽく叶えてしまうランプの精、否、骨壺の悪霊。
風が強く吹く表現は抑えられているし姿形を化けて出る能力は面白いけど、まさかの本体丸出しがダサすぎた。
そして絶叫で誤魔化さないでほしい。いやびっくりしたけど。

骨壺に向かって願うならまだしも、全然意識しない願いすら拾ってバンバン叶えちゃうなんて理不尽だな。
悪霊のやることが理にかなっているとは思わないが、人を苦しめているんだか喜ばせているんだか。
冷静に考えると何がしたいのか全然分からない。

恐怖シーンやスリルシーンはツギハギ感が酷くて見せ方が稚拙。
オカルト一辺倒にしたいのか、日常に異常が蔓延る気味の悪さなのか。何がしたいのか全然分からない。

怖そうな夫を持つリサ、胸バーン開いた服で軽率に元カレの所にホイホイ出向く動きに首を傾げてしまう。
うーん、本当出てくる人出てくる人、みんな何がしたいのか全然分からない。

ホラー映画御用達おばあちゃんことリン・シェイ演じるヤバいババアは全編通して本当に良かった。
カメラのど真ん中にヤバい奴置いてヤバいことやらせる演出も強制的にゾクッとさせられて好き。

最後の唐突な方向転換は面白かった。
何だかんだ願い全部叶ってる気がするけどもうどうでもいいかな。
アーロンは傷があるほうが男前だった。

KinA