ソワレのレビュー・感想・評価
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外山文治監督の映画愛がもたらした幸せな意欲作
これまで製作、宣伝、配給とすべてを自らの手で丁寧にこなしてきた外山文治監督が、豊原功補&小泉今日子という理解者を得て製作した渾身のオリジナル作。とにもかくにも、映画館で見るべき映画ということに尽きる。生命力あふれる村上虹郎、芋生悠の姿はもちろんだが、ロケ地・和歌山の息遣いすら聞こえてきそうだ。匂いのある映画が完成したが、匂いのある役者、匂いのある製作陣が愛情をぎっしり詰め込んだのだから当然といえるかもしれない。何度だってやり直せるんだよとそっと語り掛けてくれる、とても幸せな作品だ。
芋生さん(悠)を観た-2
「左様なら」で書いた通り、キネカ大森の「芋生悠特集」で、「左様なら」と本作を観た。
東京に出て俳優に挑戦し続けるが生活のためにオレオレ詐欺にも手を染めている青年が、父親に乱暴され続けた過去を持ち、高齢者介護施設でひっそりと働く女性と出会い、あるきっかけで、父親を刺してしまった女性と逃避行をする話。
どうにもならない世界。「傷つくためだけに生まれたんじゃない!」という憤り。誰かの心に残りたい、という気持ち。「あんた、優秀だわ」という声をかけられる歓び。
全編通して、にっちもさっちもいかないのだが、その中を飛び交うこうした思いと言うか叫び。それらは根源的過ぎて、こちら心に次々と突き刺さる。
そしてにっちもさっちもいかない逃避行の中にも、小さな充実感と一時の幸福感があり、そしてまたいさかいと絶望が訪れる。
壮絶なエンディングも決して気持ちがいいわけではないが、なにか大切な映画を観たという気持ちは心の中に残った。
偶然だと思うが、こちらも海というか波の印象が残る映画だった。監督違うのにね。
おまけ
ちなみにトークショー登壇者は、芋生さんに加えそれぞれの作品の監督である石橋監督(夕帆)と外山監督(文治)、「左様なら」での共演者である祷さん(キララ)と石川さん(瑠華)。「夏になると思い出す映画」という芋生さんの言葉が印象的だった。
嗚呼、意外と呑気で気楽なロードムービーなのだ‼️❓
最初は、虐げられし者たちが憤怒の河を渡るかのようなものを想像していたのです。
何が目的で逃げるのかな、刑事の言葉どうりだと思います。
虐げられし、奪われしものの経験則として、逃げたり、奪い返そう、復讐しよう、そう考えると負のスパイラルに巻き込まれます。
だから、精神衛生上、この映画をボーイズミーツガールのロードムービーだとして観ました。
CMやホラー映画で良く観るヒロインには陰のある存在感があります、地味な輝きですが、今後の飛躍が期待できます。
映画の中ですが、二人が幸福になりますように、そう切に願う、祈念する、そんな映画でした。
近くのTSUTAYAが閉店します、こんなプチ良い映画が観れなくなります、映画館の守備範囲を広げて洩らさず観れるようにしよう、そう思いました。
お嬢さんお逃げなさい
外山文治作品初鑑賞
監督と脚本は外山文治
それまで短編だったが今回は2時間近くの中編映画
豊原功補と小泉今日子がプロデューサー
安倍が総理を辞めた途端にくだらない政治活動をやらなくなったがそれでいい
パヨクなんてネトウヨと戯れてる無能の暇潰しだ
逃亡劇
売れない俳優翔太は故郷和歌山に戻り老人施設でお芝居の演技指導する仕事に携わる
施設の女性職員タカラが男に襲われているところを助けたことがきっかけで二人で逃げる羽目に
自称駆け落ち
単純なラブストーリーではない
少し不器用な若い男
近親者から性暴力を受け続けた若い女
芋生悠のヌードあり
特に良くもないが悪くもない
酷評する人の気持ちも絶賛する人の気持ちも何となくだがわからないではない
低カロリーのカレーを食べているような映画
岩松翔太に村上虹郎
山下タカラに芋生悠
刑事の西村薫に岡部たかし
施設の職員・小原茂雄に康すおん
施設に住んでいる認知症の老人・中町仁に花王おさむ
梅農家瀬山圭壱に塚原大助
圭壱の嫁・瀬山晶子に江口のりこ
スナックのママ佐久間久美子に田川可奈美
タカラの母・山下寛子に石橋けい
タカラの父・大久保建治に山本浩司
十津川だろうか
エメラルドグリーンでとても綺麗だった
女子高生の皆さんが本当にうるさかった
まさしく姦しいとはこのことだ
芋生悠が少女の前でぎこちない笑いをするシーンが一番良かった
ちょっとしか出番がないが気怠い石橋けいが良かった
やっぱり女子高生なんかより断然おばさんが好き
あと翔太のオレオレ詐欺の件はどうなったの?
よい時間でした
コマ切れ凡庸。尤もらしいが。
作品の肌ざわりが好き
芋生悠はヌードも素晴らしい
オレオレ詐欺のような事をして生活してる売れない役者の翔太(村上虹郎)が、刑務所帰りの父親に性的暴行されている娘のタカラ(芋生悠)に遭遇し、助けようとした時、タカラがとっさにハサミで父親を刺したため、2人で逃げる話。
逃げてる最中にも、翔太はバイト先の梅干し屋で引出しからお金を盗もうとして見つかったり、競輪やパチンコなどの賭け事で一攫千金を狙ったりのグダグダぶり。対するタカラはスナックでバイトするなど対象的。
タカラが翔太とのベッドシーンは父親のフラッシュバックで出来なくなり、タカラの深い傷がと悲しみが伝わってきた。
ラストシーンは次に繋がりそうで良かった。
芋生悠は逃亡中の走る姿が素晴らしく、また村上虹郎とのベッドシーンではトップレスヌードまで披露し、吉高由里子や二階堂ふみのような必要なら脱げる演技派女優になるかもしれない。今後も大注目の女優さんです。
粗我
エンドロールに涙が滲み出てくる
予告編を観た時点で…
絶望の中に見えてくる切ない光
【続いてるということ、繋がっているということ】
舞台挨拶のある上映回の鑑賞。
それぞれ人にとって映画の持つ意味は異なると思う。
だが、出来たら、この作品の何かを訴えようとする力を感じて欲しいと思う。
タカラは、翔太と一緒に逃げるなかで初めて、生きていると実感出来たのではないのか。
父親からの暴力や性的虐待を受けながら、タカラはずっと、生きてはいなかったのだ。
そして、生きるとは何なのかさえ理解できなかったのだ。
タカラは、翔太と共に駆ける。
初めは逃れるために走っていたのが、いつのまにか、生きるために…生きていることを実感するように駆けるよつになっていた。
この作品中のタカラの駆ける姿は力強く印象的だ。
そして、ほんの数日の逃避行のなかで、タカラは、どこか逞しくなった。
翔太にもエールを送った。
翔太は、ふとしたことがきっかけで、タカラと前に出会っていたことを記憶の奥から手繰り寄せる。
そう、これは、終わりではないのだ。
翔太はタカラと、昔から繋がっていたと確信したのだ。
そして、タカラによって自分自身を見つめ直すきっかけを得た。
だから、この物語は、ここで終わりではない。
昔から繋がり、そして、これからも続いていくのだ。
そう願わずにはいられなくなる作品だ。
性的虐待の被害者と、どこか行き場を失った若者を優しい視点で見つめた力強い作品だ。
もっと面白くできる…役者が良いだけに残念!
メインタイトルが出るのが圧倒的に遅い(おそらく映画史上最遅)。開始から30分くらいだろうか、もう話ほとんど終わってるやん、これからどうすんの?という感じ。私はどちらかというとタイトルフェチでタイミングと出し方がすごく気になる。最近では似た話に三池崇史の「初恋」がある。あれもストーリーの展開に合わせて、かなり遅れてタイトルが出たと記憶しているがここまででは無かった。「古い感じの日本映画」である。監督の外山文治は39歳と若いのだがAtg憧れ世代なのだろうか?「あらかじめ失われた恋人たちよ」とか「青春の殺人者」とか。私が16歳の時に原田美枝子を観てすっかりやられたのと同じように、今の若者も芋生悠の演技にコロリと騙されるのであろうか?その時代に青春期を過ごした我々(三池崇史)世代は恥ずかしくて絶対にこんな映画は撮らないであろう。「映画らしさ」「映画の熱気」というが、すでにフィルムじゃ無いし…と憎まれ口も吐いてみたくなるほど、村上虹郎と芋生悠が素晴らしいだけに…逃げてから後の脚本が物足りなくて残念。
キョンキョンプロデュース‼️
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