「【”辛いときは、新しい場所を作って・・こうやって笑うんだよ・・” 若き男女の自由を求めて彷徨う姿が刹那的で哀しいが、”煌めき”も感じさせる作品。】」ソワレ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”辛いときは、新しい場所を作って・・こうやって笑うんだよ・・” 若き男女の自由を求めて彷徨う姿が刹那的で哀しいが、”煌めき”も感じさせる作品。】
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■印象的なシーン
1.山下タカラ(芋生悠)が、刑期を終えた”許しがたき父親”に再び襲われ、偶々タカラを探していた翔太(村上虹郎)に助けられるシーン。
タカラが積年の恨みなのか、咄嗟の行動なのか、鋏で父親の腹を刺してしまい・・。
ー何故、翔太がタカラと一緒に逃げたのか、最初はピンと来なかったが、翔太のそれまでの生き方”劇団員として俳優を目指しているがパッとせず、オレオレ詐欺の手先として少しばかりの金を手にする姿を思い出し、
”翔太もタカラと同じく、”空虚で鬱屈した感情”を抱えていたからだろう”と、推測する。
2.和歌山の山中で梅干しを作っている農家でバイトに雇ってもらいながら、夜、金をくすねようとした翔太に農家の男が掛けた言葉。
”自分からは逃げれやんぞ・・”
翌朝、男の妻(江口のりこ)が語った言葉。
”あの人も、昔は・・”
3.一夜のソワレ ”夜会” の幻想的なシーン。
4.自由になるために船に乗ろうとした二人が警察に捕まってしまうシーンで、タカラが翔太に叫んだ言葉・・。
”・・・・、こうやって笑うんだよ!”
<”空虚で鬱屈した感情”を抱いた二人が、自由を求めて彷徨う姿が、刹那的で哀しいが、
未来の煌めきも感じさせる作品。
独特の世界観を漂わせた、外山文治監督のオリジナル脚本も秀逸である。>
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